数々の高クオリティAI機能搭載プラグインエフェクトを開発するsonibleから新しくゲートプラグイン「smart:gate」が登場しました!
従来のゲートとは異なったユニークなプラグインで様々な使い道と充実したパラメータがありながら、かなりわかりやすいリアルタイムアクティビティ表示を持ったゲートプラグインです。
この記事では、そんなsmart:gateをレビュー、メリットや注意点からセール情報、インストール・アクティベーション方法、使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
1. sonible「smart:gate」とは?
smart:gateは、選択したターゲットソースの存在を自動的に検出し、ゲーティング時にこのソースにフォーカスすることができます。従来のゲートとは異なり、smart:gateは入力信号全体のレベルによって開閉するのではなく、ターゲットに属する信号成分のみに反応します。
従来のゲートよりもはるかに安定させ、バックグラウンド信号がターゲットソースのレベルを超える場合でもゲートを使用することができます。
smart:gateは、信号の中から選択したターゲットソースにフォーカスするインテリジェントソース検出機能を備えています。ドロップダウンメニューからターゲットソースを選択するだけで、簡単にゲーティングを行うことができます。ボーカル、エレキギター、ピアノ、その他様々なソースをターゲットにする場合でも、インテリジェントなゲートは、ターゲットソースのレベルが変化したり、競合する楽器がキープしたい信号よりも大きい場合でも、確実にゲートを行います。smart:gateのコンテンツアウェアプロセッシングは、従来のゲートプラグインが苦戦していた部分でも、その能力をフルに発揮します。
ターゲット信号のアクティビティとゲーティングの両方が詳細に可視化されます。インスタントリプレイとともに、パラメトライゼーションと微調整をより迅速に行うために必要なすべてのインサイトが提供されます。
smart:gateは、そのインテリジェントなターゲットソース検出機能に加えて、周波数スペクトル全体でゲーティングの重み付けを行う3バンドサプレッションネットワークなど、微調整のための多くの機能を備えています。レベルバイアスは、処理のレベル依存性を高めることができ、過渡的なターゲットソースに対するレスポンスを洗練させたい場合に非常に便利です。また、ゲーティングとダッキングは密接に関連しているため、ゲートプラグインをダッキングモードに切り替えることで、ターゲットにフォーカスした同じ機能を提供することができます。コンテンツ認識AI機能を使わずに、従来のゲートとして使用することもできます。
ドラム使用例
ボーカル使用例
特徴
- コンテンツを考慮したゲート処理
- 幅広い楽器とサウンドのプロファイル
- 視覚的なガイダンスとインテリジェントなダッキング
- 信号ソースを狙い面倒なゲーティングをなくす
- より迅速なワークフローのためのインサイト
- どんなゲーティングにも対応
- 優れた機能を満載した直感的インターフェース
システム要件
- プラグインフォーマット(Mac):VST、VST3、AU、AAX
- プラグインフォーマット(Windows):VST、VST3、AAX
- 対応サンプルレート44.1 kHz~192 kHz
- レイテンシー約80ms
- 認証マシンベースまたはiLok
- アップルシリコンサポート
- PC Windows 10(64ビット)
- MacOSX 10.13+
- RAM4GB
- CPUインテルコア(i5)、アップルシリコン
- GPUOpenGLバージョン3.2以上
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2. 導入するメリット
実際にsmart:gateを使ってみてメリットに感じた点は以下のようなことが挙げられます。
わかりやすいリアルタイムアクティビティ表示
持っているゲートプラグインの中では一番わかりやすいと言っても過言ではない操作画面で、かなり使いやすいです。マルチバンドコントロールやインパクト、レベルバイアスなどパラメータも充実しており、通常のゲートとしてもかなり使い勝手よく、細かく調整することでナチュラルにゲートすることができます。
パラメータを調整すると、リアルタイムでボリューム表示が変化し、それぞれのパラメータが実際にどの部分を調整したのかが簡単にわかるようになっています。パラメータを調整しても効果がよくわからないなんてことは起きにくいと思います。
幅広い使い道
smart:gateは、従来のゲートとは異なったユニークな機能を持ったプラグインです。通常のゲートとしてはもちろん、特定のサウンドソースをターゲットにでき、それぞれGatingとDuckingの2つのモードを選択できます。
以下のような使用法が挙げられます。
1. ゲート設定より下を排除
2. ゲート設定より上を排除
smart:gateは、オーディオ分析機能を使わずに、通常のゲートと同じように使用することができます。通常ゲートとして使用する場合でも、わかりやすい操作画面と細かく調整できるパラメータがあるので、十分使えるなと感じました。さらに、Modeを「Gating」から「Ducking」に変更することで通常のゲートと逆の仕様にすることができます。例えば、キックのみが聞こえるようにゲートした場合、Modeを「Ducking」にするとキックのみが逆に排除されるようになります。
3. 特定の種類の音以外を排除
4. 特定の種類の音を排除
smart:gate独自の機能を使ってオーディオを分析し、特定のサウンドソース(キックやスネアなど)をターゲットにできます。最近増えている2ミックスからオーディオを分離させるソフトと似たような使い方もできるでしょう。Modeが「Gating」の場合は、特定の種類の音のみが鳴るようになり、Modeを「Ducking」にすると特定の種類の音のみを排除することができます。
5. サイドチェイン信号がゲート設定より上になると適用先となる信号を排除
6. サイドチェイン信号がゲート設定より下になると適用先となる信号を排除
サイドチェイン信号を使用することも可能で、サイドチェイン信号がゲート設定より上になると適用先の信号を抑えることができます。Modeを「Ducking」から「Gating」にすると逆にゲート設定より下になった時のみ適用先の信号を排除することもできます。例としては、パッドサウンドやベースなどの伸びた音にsmart:gateを挿入し、サイドチェイン信号としてキックのトラックを設定します。これでキックがゲート設定より大きい場合のみにパッドサウンドやベースが抑えられるようになります。Modeを「Ducking」から「Gating」にするとキックがゲート設定より下になっている時のみにパッドサウンドやベースが排除されるようになります。つまり、キックと同じタイミングでパッドサウンドやベースが鳴るようになります。
7. サイドチェイン信号の特定の種類の音がゲート設定より上になると適用先となる信号を排除
8. サイドチェイン信号の特定の種類の音がゲート設定より下になると適用先となる信号を排除
サイドチェインでも、smart:gate独自の機能を使ってオーディオを分析することが可能です。サイドチェイン信号の特定の種類の音をターゲットにして、その音が鳴った時(Modeが「Ducking」)その音が鳴らない時(Modeが「Gating」)に適用先となる信号を排除することができます。
3. 利用する前に知っておくべき注意点
しかしながら、smart:gateを利用する前に知っておくべき注意点もあります。それは、プロファイルは限られているという点です。
アップデートによって増える可能性があるかもしれませんが、smart:gateの選択できる特定の種類の音(プロファイルメニュー)は限られており、以下の種類があります。事前にチェックしておきましょう。
- No Target
- Vocals
- Speech
- Guitar Acoustic
- Guitar Electric
- Bass
- Keys
- Kick
- Snare
- Toms
- Hi-Hat
4. smart:gateに関するセール情報
sonible製品は、ブラックフライデーのみならずセールで安い場合があります。smart:gateは、他のsonible製品からクロスグレードなどで購入できる場合もあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
5. インストール・アクティベーション方法
sonible製品のアクティベートは簡単で以下の2STEPで完了します。
- sonible製品をダウンロード
- DAWでSonible製品を起動し、シリアルナンバーを入力(設定マークからライセンスキーの入力エリアがあります。)
ただし、マシンベースとiLok(USBドングル)の2種類から選択することも可能です。iLokで管理したい場合は、sonible公式のユーザーアカウントダッシュボードにて、ライセンスを追加しtransfer to iLokを選択して、iLokアカウントと紐付けます。
6. 使い方を解説!
ここからは、実際にsmart:gateの使い方を簡単に解説します。
右上からプリセットを保存・選択でき、上部の数字は別々の設定を比較することができます。
smart:gateは、上部のドロップダウンプロファイルメニューを選択することでどの信号にフォーカスするかを設定できます。ただし、選択しない場合(No Targetを選択)でも通常のゲートと同様に使用できます。プロファイルを選択すると、オーディオを再生して読み込ませる必要があります。
Attack:アタックタイムは、スレッショルドを超えたときにゲートが開く速さを定義します。
Release:リリースタイムは、スレッショルドを下回ったときにゲートが閉じる速さを定義します。
Release Hold:リリースホールドタイムは、スレッショルドを下回った後、リリースが作動するまでのゲートが完全に開いている時間を定義します。
Level Bias:レベルバイアスは、レベルの依存性を制御します。ターゲット信号が存在する時、低く設定するとレベルに依存せず、高く設定するとレベルに依存するようになります。
Tolerance:トレランスは、ゲートが閉まった状態と開いた状態の間の遷移を定義します。高く設定するとゲートの開閉がスムーズになりますが、ゲート全体の反応時間が短くなる可能性があります。
Impact:インパクトは、100でゲートが閉じた時に完全に閉じ、100より低く設定すると完全に閉じることはありません。0に設定するとゲートは閉じません。
バンドコントロール:smart:gateはマルチバンドに対応しています。低域、中域、高域の3つの帯域のサプレッション値により、3つの異なる周波数領域のゲーティング動作を微調整することができます。+の値は、それぞれのバンド内の抑制強度を増加させます。-の値は、それぞれのバンド内の抑制強度が弱まります。それぞれのバンドは、電源ボタンでオンオフでき、-100%は、無効と同様です。ヘッドフォンマークからソロで聞くことも可能です。
ext.sidechain:外部サイドチェイン信号を使用することができます。ターゲット信号を設定することで、ミックスされたオーディオであっても特定の信号(例えばキックなど)にダッキングすることができます。サイドチェインの設定はそれぞれのDAWによって異なりますのでご注意ください。
Detection:Mono/Mid、Sideなど信号の分析と処理方法を定義できます。
Mode:スレッショルドに対してのどのように動作するか設定できます。
Diff. Signal:入力信号と出力信号の差、つまり排除されたサウンドを聞くことができます。
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まとめ
smart:gateは、従来のゲートとは異なったユニークな機能を持っていて、ゲートとしてのみではなく様々な使い道が想定できます。
ただし、通常ゲートとしてもパラメータや表示などかなり充実した機能を持っていて優秀なプラグインです。
気になった方は、試しにトライアルを利用してみてはいかがでしょうか?
この記事が参考になれば幸いです。
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