- 間違えてKontakt音源を買ってしまった!
- 無料と有料の違いがわからない...
- 使い方がややこしい...
などなど、DTM初心者に立ちはだかるNative Instruments「Kontakt」。
そして、そもそも有料版を持っておくべきなのか?無料版Playerとの違いや簡単に要点をまとめた使い方、また無料のKontakt音源も一覧にまとめています。
是非参考にしてください。
目次
1. Native Instruments「Kontakt 6」とは?
Native Instruments「Kontakt 6」は業界標準のサンプリングプラットフォームです。
数多くのメーカーが、このKontaktで使用できるKontakt音源をリリースしています。
Kontaktには無料のPlayerとフルバージョンがあり、Kontaktで起動する音源はそれぞれ製品によってPlayer対応のものとフルバージョンのみで利用可能なものがあります。
また、〜6までのアップデートによっても対応が変わります。最新の製品であればKontakt 6以上のみ対応(Kontakt 5以下は非対応)のものもあります。現状では、Kontakt 5以上対応の製品が多い印象です。
VST、AUなど作曲ソフトDAWのプラグインだけでなくスタンドアローン(単体で起動)にも対応しており単体での購入はもちろん、あらゆる音源を網羅したKomplete 13にも含まれる製品です。
ほとんどの場合はKontakt音源を使うプラットフォームとしてのみ利用されることが多いですが内蔵エフェクトやエディター機能などを利用することもでき、音源開発のプラットフォームとしても利用されています。
Kontakt 6単体購入プラン
- Kontakt 6 :価格(定価)¥53,700
- Kontakt 1〜5からアップデート:価格(定価)¥13,400
- Kontakt Playerで動作する他社対象製品の登録ユーザーからクロスグレード:価格(定価)¥33,500
Kontakt 6を含むKomplete 13一覧
- Komplete 13:価格(定価)¥72,400
- Komplete 13 Ultimate:価格(定価)¥144,400
- Komplete 13 Ultimate Collector's Edition:価格(定価)¥204,800
※各種アップデート、アップグレードプランあり

2. Kontakt 6に付属する音源
Kontakt 6を単体で購入すると以下の有料音源が付属します。
- ANALOG DREAMS:70年代、80年代のビンテージアナログシンセサウンド
- ETHEREAL EARTH:パッドやストリングス、ブラスやリードのアトモスフィア系サウンド
- HYBRID KEYS:ピアノ、オルガン、ハープシコードなどの個性的なキーボードサウンド
- RETRO MACHINE MK 2:アルペジエーターとコードジェネレーターを搭載した16種類のクラシックなシンセサイザーとキーボード
これらの通常では有料の製品以外にも、無料のバンドルKomplete Startに含まれる1,000種類ものインストゥルメントFactory Libraryも利用できます。


3. 無料版Playerとフルバージョンの違い
実際に何ができて何ができないのか?無料版Playerとフルバージョンの違いを解説します。
フルバージョンにしかない機能は以下のような点があります。
フルバージョンのみの機能
- クリエイターツール
- ライセンスなしのライブラリ
- インストゥルメントの広範囲な編集
- ループ、スライス、編集が可能な波形エディター
- 内蔵サンプル・エディター
- 33のエフェクト
- 57のフィルター
- Kontakt Script Processorの編集
インストゥルメントの編集:フルバージョンではEffects、Filters、Modulation、Sourceモジュールを含むインストゥルメントの編集とルーティングのオプションが追加されています。
KSP(Kontakt Script Processor):フルバージョンには独自のKontaktインストゥルメントを作成することができるインストゥルメントビルディングツールが含まれています。
DEMO:Playerでは、いくつかの機能でインターフェイス上のDEMOテキストで示されるDemo Modeで15分間だけ利用可能な場合があり、Time Outすると使えなくなる機能があります。
まとめるとこのような感じで、編集機能や内蔵エフェクトなどに制限がありますが、Player対応のものであれば特に問題はありません。
ただし、一番大きな違いはライセンスなしのライブラリでしょう。
ライセンスされていないライブラリ(一部の無料配布されているKontakt音源など)と一部のサードパーティのライブラリは、Kontakt Playerと互換性がないためKontaktフルバージョンが必要です。
詳しい違いは、公式の比較をご覧ください。
4. Kontakt 6に関するセール情報
Kontakt 6は、単体でもバンドルのKomplete 13でもセールになる場合があります。
半額まで値段が落ちることがありますので、セールでの購入がおすすめです。
最新のセール情報は以下の記事を参考にしてください。

5. Kontakt無料ソフト音源ライブラリ一覧
Kontakt 6で利用できる無料のソフト音源ライブラリをまとめてご紹介します。
おそらくまだまだたくさんあると思いますが見つけ次第、以下の記事にて追記しています。

〜フリーソフトシンセ(シンセサイザー音源)など〜
〜フリー鍵盤楽器・ピアノ音源など〜
〜フリードラム・パーカッション音源など〜
- 8Dio「Mini」オブジェクトサウンドKontakt音源
- 「LM-Free」LINN DRUM Kontakt音源
- Splash Soundパーカッション各種Kontakt音源
- Fracture Sounds「Sleigh Bells」クリスマスベルKontakt音源
- Sample Logic「Taste the Fury」シネマティックドラムKontakt音源
- Impact Soundworks「Heritage Percussion」パーカッションコレクションKontakt音源
- Impact Soundworks「Cinematic Synthetic Drums」シネマティックシンセドラムKontakt音源
〜フリーギター・ベース音源など〜
〜フリーストリングス・オーケストラ音源など〜
〜無料複数種類音源・バンドルなど〜
〜その他無料ソフト音源〜
- Fluffy Audio「Koto」箏Kontakt音源
- Fluffy Audio「Bamboo Xaxophone」竹で作られたサクソフォンKontakt音源
- Fluffy Audio「Haunted choir」ホラークワイアKontakt音源
- Fluffy Audio「AURORROR」シネマティックサウンドスケープライブラリKontakt音源
- Fluffy Audio「Simple Flute」フルートKontakt音源
- Fluffy Audio「My Log Drum」ログドラムKontakt音源
- Red Room Audio「Snaps Claps Slaps Stomps & Shouts」24人混声合唱団ボディエフェクト&ボーカルKontakt音源
- 8Dio「Glass Marimba」グラスマリンバKontakt音源
- 8Dio「Smiley Drum」金属ドラムKontakt音源
- 8Dio「The New Propanium」金属ドラムKontakt音源
- 8Dio「The New Copperphone」銅製パイプ楽器Kontakt音源
- Ocean Swift「Shruti Box」インド楽器にインスパイアされたドローンKontakt音源
- Splash Sound「Music Box」オルゴールKontakt音源
- Splash Sound「Wooden Xylophone」木琴Kontakt音源
- Splash Sound「Concert Vibraphone」ビブラフォンKontakt音源
- Wavesfactory「Clock」時計の音Kontakt音源
- Wavesfactory「Whispers」不気味な男女ささやき声Kontakt音源
- Wavesfactory「Music Box」オルゴールKontakt音源
- Wavesfactory「Typewriter」タイプライターKontakt音源
- Rast Sound「Beat Box」ヒューマンビートボックスKontakt音源&WAV
- Riot Audio「Bionic Plucks and Mallets Lite」マレット/PluckKontakt音源
6. インストール・アクティベーション方法
KontaktやKontakt音源のインストール、オーソライズは以下の4STEPで完了する場合がありますが、異なる場合も多々あります。Kontaktを開いてダウンロードしたファイルを直接ロードする必要がある製品も多いです。
- Native Instrumentsにてアカウント登録
- Native Accessをダウンロード・インストール、起動してログイン
- 左上「Add a serial」からシリアルコードを入力
- 製品をインストール
7. 使い方を要点だけ簡単にまとめて解説!
ここからはKontaktの使い方を、要点だけまとめてざっくり解説します。
詳しく知りたい方は、公式の日本語マニュアルが出ていますのでこちらを参考にしてください。
左側には、LibrariesなどKontaktに関連のあるファイルの選択、管理できる機能があります。.nkiファイルをダブルクリックして右側のラックにインストゥルメントをロードします。右側Multiでは、ラック上部4つ(1〜16 / 17〜32 / 33〜48 / 49〜64)に分かれだ最大64個のインストゥルメントを自由に統合することができます。
上部の設定マークからはオーディオやMIDIなど細かな設定ができ、Databaseでは読み込むライブラリのフォルダを設定できます。もし、ライブラリがちゃんと読み込まない場合は、このフォルダが設定されているか確認してみてください。
※ライブラリに表示されないKontakt音源もあります。
設定マークの隣にある画面が分割されたマークからは、InfoやOutput、Keyboardなどそれぞれのページを表示、非表示にできます。
- Info:ブラウザの下で現在選択されているインストゥルメントファイルの詳細を表示します。最上部の設定マーク→Interfaceから詳細を日本語に設定することができます。
- Output:設定された各アウトプットと4つのAuxチ ャンネルを表示します。
- Master:ボリュームやピッチが搭載されたマスターを表示します。
- Keyboard:鍵盤を表示します。
- Quickload:ファイルに素早くアクセスできるQuick-loadメニューを表示します。
- Browser:左側のライブラリなどを表示します。
ファイル選択
左側Fileからインストゥルメントファイルを選択できますが、上部のViewを選択することで、Quick-Jumpに最近ロードされたディレクトリを選択できます。一番下部にあるlock current quickjumpを選択することでこれらロードされたディレクトリをロックして固定できます。
クイックロード
クイックロードはすぐにインストゥルメント、バンク、マルチをロードできる便利な機能です。右クリックして新しいフォルダを作成でき、左側Fileから選択したインストゥルメントをドラッグ&ドロップします。消したい場合は、右クリックしてDelete from Quick Loadから削除できます。
クイックロードにまとめておくとかなり便利です。インストゥルメントのヘッダー名前の左端にある▼でクイックロード一覧から選択することができます。
ヘッダー
読み込まれたインストゥルメントのヘッダーでは、アウトプット(Output)やMIDIチャンネル(MIDI Ch)などの設定やパンニング、音量、ピッチなど基本的な調整ができます。右上バツボタンでインストゥルメントを削除できます。
スナップショットの保存
ヘッダーにあるカメラマークから、インストゥルメントのパラメータ設定を簡単に保存できます。ディスクマークで保存、ゴミ箱マークで削除でき、下の段の左端▼からロードできます。
オートメーション
左側Automationでは、ホスト(DAW)に対応するパラメータリストとMIDI CCでコントロールできるリストがあります。それぞれ右側インストゥルメントのパラメータにドラッグ&ドロップすることでアサインできます。
MIDI CCでのコントロールは、パラメータを右クリックしてLearn MIDI CC# Automationを選択してから動かしたMIDIで制御することも可能です。
アウトプット・パラアウト
アウトプットミキサー画面では、上部からチャンネルの追加(+)、チャンネルを選択して削除(-)ができます。各チャンネルはエフェクトスロット(右端上拡大マークを選択して表示)もあり、最下部ではアウトプットの設定ができます。
クリックして出てきたポップアップのアウトプットリストをクリックして変更できます。右上の数字をドラッグしてアウトプットリストを増減します。
AUX1〜4に送る量は、ヘッダーの右端に小さくあるAUXボタンを選択してインストゥルメント下部にあらわれる4つのフェーダーを調整します。
キーレンジ・ベロシティレンジ
ヘッダーの左上ボタンからアクセスできるエディットページでは様々な編集が可能ですが、エディットページ左上のInstrument Optionsからキーレンジとベロシティレンジを変更することが可能です。
まとめ
Kontaktは、単なる音源プラットフォームではなく開発プラットフォームとしてかなり幅広い機能を持ち合わせています。
この記事では紹介しきれていない様々な機能がありますので、詳しく知りたい方は公式のマニュアルを参考にしてください。
ただし、上記の点だけ知っておけば使用する上で特に問題はないと思います。
この記事が参考になれば幸いです。