- KontaktじゃなくてUVI Workstationで起動ってなに?
- UVI Workstation対応のソフト音源を表示する方法がわからない…
などNative Instruments「Kontakt」同様にDTM初心者を困らせる他社メーカーの音源も起動するプラットフォーム「UVI Workstation」。
ただし、完全無料のプラットフォームですのでKontaktのように音源を買ってから起動できないなんてことにはなりませんし、使い方も比較的わかりやすいです。
この記事では、そんなUVI Workstationの機能や使い方から無料を含む他社メーカーのサウンドバンクもご紹介します。
是非参考にしてください。
1. UVI Workstationとは?
UVI Workstationは、完全無料のマルチティンバーインストゥルメントプラットフォームです。
UVIのほとんどの音源や他社メーカーの音源(サウンドバンク:ufsファイル)を起動できるプラットフォームです。Native Instruments「Kontakt」と同じような製品になりますが、有料版はなく完全無料で利用することができます。
UVI Workstationで起動できるサウンドバンクは、UVIの万能ソフトシンセ「Falcon」内で起動することも可能です。
VST、AUなど作曲ソフトDAWの拡張機能プラグインとして利用できる他に、スタンドアローン(単体で起動)にも対応しています。
2. サウンドバンクを開発する他社メーカーまとめ
UVI WorkstationやFalconで起動する製品を開発するサードパーティは以下のようメーカーがあります。
AcousticSamples
ギターやベース、ドラム、鍵盤楽器などあらゆるインストゥルメントを開発するメーカーです。
<AcousticSamples製品に関する詳細記事>
Expressive E
ハードコントローラーToucheを開発するメーカーで、Toucheと相性抜群のソフトウェアも開発しており、UVI Workstationで起動する音源もあります。
PSound
アコーディオンなど鍵盤楽器を中心とした音源を開発するメーカーです。
VI Labs
True KeysシリーズやRavenscroftなどピアノ音源を複数開発する日本でも人気のメーカーです。
<VI Labs製品に関する詳細記事>
Virharmonic
バイオリン、チェロなど弦楽器を開発するメーカーです。
The Bob Moog Foundation「Encore Soundbank」
Encore Soundbankには、シンセサイザー業界の著名人による2,000以上のオリジナルサンプルが収録されています。収益はすべて、Bob Moog財団に直接寄付されます。
Whole Sounds「1954 Baldwin Parlor Grand」
Whole Soundsが開発する1954 Baldwin Parlor Grandは、1954年製のボールドウィンRシリーズのグランドピアノ音源です。
3. UVI Workstationで利用できる無料音源
上記のサードパーティの中で、Virharmonicは以下の無料のサウンドバンクも配布しています。
Virharmonic「Violin FREEBIE」「Cello FREEBIE」
バイオリン、チェロのピチカートとループが収録されています。
それぞれリバーブ/ドライバージョンがあり、UVI Workstation内蔵のアルペジエーターと組み合わせて面白いフレーズを作成することができます。
4. サウンドバンクのセール情報
UVI製品はもちろん、サードパーティのサウンドバンクもセールになる場合があります。
最新のセール情報は以下の記事を参考にしてください。
5. インストール・アクティベーション方法
UVI Workstationは、以下の3STEPでインストールできます。
- UVIでアカウント作成
- UVI Portalをダウンロード・インストールし、起動してログイン
- UVI Workstationをインストール
※サウンドバンクの追加、表示方法は下記の使い方の項目で解説します。
6. 使い方を簡単に解説!
ここから実際にUVI Workstationの使い方を簡単に解説します。
公式の日本語マニュアルもありますので、サンプラーとしての使い方など詳しくはこちらを参考にしてください。
まずは、上部のフォルダマークを選択してサウンドバンク(ufsファイル)やプリセットを選択します。
Search(検索)、Places(パソコン内の場所)、Devices(外部SSD、HDDなど)から選択できますが、Soundbanks(読み込むサウンドバンクのフォルダ)を設定することが可能です。
それぞれのファイルを右クリックしてAdd to favoritesを選択するとSearchのお気に入りに追加されます。
サウンドバンクが表示されない場合の音源追加方法
上部の三本線からPreferencesを選択し、SoundBanksに読み込む先がリストで表示されます。一番下の「…」からサウンドバンクを保存しているフォルダを設定します。
MAIN
EDIT
読み込んだサウンドバンクが表示されます。搭載されているパラメータや製品によってはEDIT内でプリセットを変更することも可能です。
EFFECTS
エフェクトは、左上+fxから新しいエフェクトを追加できます。PRESET、PARTそれぞれ電源ボタンでオンオフでき、エフェクトは上下にドラッグして順番を入れ替えることが可能です。bypassでバイパス、バツボタンで削除できます。右端の「◀︎▶︎」から隠れているパラメータを表示できます。
PRESET:サウンドバンクプリセットに含まれているエフェクトです。
PART:プリセットの後にかかるエフェクトです。
ARP
アルペジエーターを利用できます。各ステップを上下にドラッグして値を調整し、シフトを押しながら左右にドラッグすることで長さを調整できます。
ステップ部分を右クリックするとVelocty、Pitch、MIDI CCからどの値を変化させるか選択することができます。各ステップの下にあるボタンでそれぞれのステップをオンオフできます。ステップはシフトを押しながらクリックすることでスラーになります。
ENABLE / BYPASS:アルペジエーターをオンオフできます。
Trigger Mode:ノートされた時に常に始めから(Note)、ノートが途切れた時だけ(Legato)、DAWのポジションに連動(Song Position)からトリガーするタイミングを設定できます。
Mode:アルペジエーターのタイプを設定できます。
Octave Mode:パターンごと(Repeat Pattern)もしくは、全ての音域にまたがって(Repeat Keys)オクターブ間を演奏します。
Resolution:ステップの分解能を設定できます。
Hold:アルペジエーターが常に動作します。
Repeat Bottom / Top:上がって下がるようなアルペジオの場合トップ、ボトムノートを繰り返します。
MIDI CC:MIDI CCの番号を設定します。
Arp/Vel. Blend:ベロシティの深さを調整できます。
Octave:オクターブ範囲を設定できます。
Step Length:ステップの長さを調整できます。
Num Strike:1つ1つのノートをリピートする回数を調整できます。
Num Steps:全体のステップ数を調整できます。
Groove Amnt:スウィング量を調整できます。
MULTI
最上部のMULTIからは、サウンドバンクやプリセットをレイヤーすることができます。左上の+-から新しいパートを追加、削除できます。各パートを選択してMAINに戻ると、それぞれのサウンドバンクをエディットできます。
MIXER
MIXERでは、それぞれのパート左端(A1など)からMIDIチャンネルを設定し、ソロ(S)、ミュート(M)、音量(VOLUME)、パンニング(PAN)、AUX1/2に送る量、同時発音数(POLY)、ピッチ(OCT/SEMI/TUNE)を調整できます。
下部ではそれぞれのパート、AUX、マスターに左上+fxからエフェクトを追加できます。
SETTINGS
SETTINGSでは、キーレンジ(LOKEY〜HIKEY)、ベロシティレンジ(LOVEL〜HIVEL)、キースイッチによるミュート(KEYSWITCH)、パラアウトなどアウトプットの設定(OUTPUT)が可能です。
まとめ
UVI Workstationは、Native Instruments「Kontakt」に比べると良心的で使い方もわかりやすいです。
無料ですので心配することなくUVI Workstation対応製品を購入することができますし、一部無料のサウンドバンクも存在します。
ただし、有料サウンドバンクの中にはiLokの認証が必要な製品(USBはなしでもOK)もありますので、DTM初心者の方でオーソライズに手こずる場合もあるかもしれません。
そんな時に、この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!