- トラックメイク、ミックスがもっと簡単にできる方法ないかな・・・
- プラグインエフェクトって結局どれを使えばいいの?
- AI機能がついってるってどういうこと?
このように思いこの記事をお読みになったのでは?
今回、AI機能搭載のトラックメイク、ミックス用プラグインNeutron 3をレビューします。
結論から言いますと、Neutron 3はオススメのプラグイン!
AI機能である、ミックスアシスタントを利用すれば初心者の方でも簡単にトラックメイク、ミックスできます。また、各エフェクトも素晴らしく、AI機能なしでもおすすめできます。
※AI機能はあくまで「アシスタント」とされています。時短してパパッと聞かせる音源には便利ですが、iZotope公式では基本的にアシストしてもらう使い方が推奨されています。
この記事では、Neutron 3のメリットや注意点をご紹介。加えて使い方にもふれて、どのように買うと一番お得になるのかも解説します。
ぜひ、参考にしてくださいね。
目次
1. Neutron 3とは?
Neutron 3は、iZotopeのミキシングプラグインです。各トラックにさして、簡単にトラックメイク、ミックスができます。AI機能付いており自動でトラックメイク、ミックスもできるのが特徴です。
画期的なAI機能ばかり目がいきがちですが、各エフェクトも非常に素晴らしく、AI機能を利用するつもりがない方にもオススメできます。
<Neutron 3概要>
開発会社 | iZotope |
操作画面 | ![]() |
価格(定価) | Neutron Elements 129ドル
Neutron 3 Standard 249ドル Neutron 3 Advanced 399ドル |
主なエフェクト数 | 6種類 |
AI機能 | あり |
発売日 | 2019年6月6日 |
Neutronを含む主なパッケージ
※時期によってパッケージが追加されたり、販売店独自のバンドルも存在する場合があります。
表は横にスクロールできます▼
パッケージ | Tonal Balance Bundle | Music Assistant Bundle | Music Production Suite 4 | Everything Bundle | Elements Suite | Mix & Master Bundle Standard |
主な収録内容 | Ozone 9 Advanced / Neutron 3 Advanced / Nectar 3 Plus / Tonal Balance Control 2 | Ozone 9 Standard / Neutron 3 Standard / Nectar 3 Plus / RX 8 Standard / Tonal Balance Control 2 | Ozone 9 Advanced / Neutron 3 Advanced / Nectar 3 Plus RX 8 Standard / VocalSynth 2 / Insight 2 Exponential Audio NIMBUS / Exponential Audio R4 / Neoverb / Stutter Edit 2 / Tonal Balance Control 2 |
Ozone 9 Advanced / Neutron 3 Advanced / Nectar 3 RX 8 Advanced / Dialogue Match / RX Loudness Control VocalSynth 2 / Iris 2 / Trash 2+Expansions Insight 2 / Exponential Audio NIMBUS / Exponential Audio R4 BreakTewaker+Expanded / Stutter Edit / DDLY Dynamic Delay Mobius Filter / Exponential Audio Stratus 3D / Exponential Audio Symphony 3D / Tonal Balance Control 2 / Neoverb |
Ozone Elements / Neutron Elements / Nectar Elements / RX Elements | Ozone 9 Standard / Neutron 3 Standard |
価格(定価) | 699ドル | 499ドル | 999ドル | 2,499ドル | 199ドル | 399ドル |
こんな人には特にオススメ!
- DTM初心者
- 時短したい
- GullfossのようなオートEQがほしい


▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎MIオンラインストア ▶︎Rock oN Splice Plugins(月額払い) ▶︎サウンドハウス
iZotope Tonal Balance Bundle 一覧▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎MIオンラインストア ▶︎Rock oN ▶︎サウンドハウス ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎公式
iZotope Music Production Suite 4 一覧▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎MIオンラインストア ▶︎Rock oN ▶︎サウンドハウス ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎公式
Neutron 3はSplice Pluginsにて月額払いでも利用可能です。Splice Pluginsに関する詳しい記事はこちらをご覧ください。Splice Pluginsは通常の月額払いと違い、支払いの義務はなくいつでも停止することが可能です。

(追記)サブスクリプション開始
iZotope公式のサブスクリプションサービスが新たに開始されました。全てのソフトウェアは常に最新版のものになりますので、番号ではなくProという名前になっているようです。
Producers Club 月額19.99ドル / 年額 199.9ドル
- Neutron Pro
- Nectar Pro
- Vocalsynth Pro
- Ozone Pro
- iZotope Relay
- Melodyne 5 essential
- Neoverb Pro (Coming Soon)
- Tonal Balance Control Pro (Coming Soon)
Music Production Suite Pro 月額24.99ドル / 年額 249.9ドル
- Neutron Pro
- Nectar Pro
- Vocalsynth Pro
- Ozone Pro
- RX Pro for Music
- iZotope Relay
- Visual Mixer
- Melodyne 5 essential
- Neoverb Pro (Coming Soon)
- Insight Pro (Coming Soon)
- Tonal Balance Control Pro (Coming Soon)

2. Neutron 3を導入するメリット
まずは、Neutron 3を導入するメリットを見ていきましょう!
- AI機能で時短可能
- Tonal Balance Controlでミックスのバランスが確認できる(Advancedのみ)
- 各エフェクトが素晴らしい
メリット1. AI機能で時短可能
時筆すべきはAI機能が搭載された「ミックスアシスタント」。
AI機能ミックスアシスタントのおかげで、瞬時にトラックメイク(ミキシング)ができ、大幅な時短に繋がります。
トラックメイクができるトラックエンハンスの使い方は簡単で以下の3STEPで完了します。
STEP1
- Auto-detect(自動で検出)
- Bass(Bass、Deep Bass、 Sub-bass)
- Guitar(Acoustic Guitar、Clean Electric、Distorted Electric)
- Keys(Electric Piano、Piano、Synth Lead、Synth Pad)
- Orchestral(Brass-High、Brass-Low、Strings-High、Strings-Low)
- Other(Instrument、Other)
- Percussion(Cymbals、Drums、Kick、Snare、Toms)
- Voice(Dialogue、Vocals)
の24種類からトラックにあったものを選ぶ。
STEP2:Balanced(バランスの取れた処理)Warm(温かみのある処理)Upfront(中域を強調した処理)の中から一つ選ぶ。
STEP3:さらに強度をLow Medium Highから選ぶ。
瞬時にトラックメイクが完了し、とっても楽です。特に初心者の方はAIの処理の仕方をみて勉強にもなります。
もう一つの機能ボリューム自動調整ができるバランス機能の使い方など、より詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。

メリット2. Tonal Balance Controlでミックスのバランスが確認できる(Advancedのみ)
マスターの最後にさすことで、高音域から低音域まで全体のバランスや音圧を視覚的に確認することができるプラグインです。モニター環境に自信がない方や自宅で音を出せない方には大変重宝するプラグインです。
Neutron 3とは別のプラグインとして表示されますのでご注意ください。また、Ozone 9 Advancedにも付いてくる別途のプラグインなので、Ozone 9 Advancedをすでに持っている方にはメリットと言えないかもしれませんね。
より詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。
※Tonal Balance Control 2は単体での販売もはじまりました。

メリット3. 各エフェクトが素晴らしい
AI機能ばかりに目がいきがちですがエフェクトも素晴らしいです。
ただし、個々のエフェクトを別々のプラグインにできるのはAdvancedのみですので注意しましょう。
Neutron 3で追加されたSculptorは要チェックです。
こちらについては後の「4. エフェクトの種類と使い方」でご紹介します。

3. Neutron 3を利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
しかし、下記のような注意点もあるのでしっかり確認しましょう!
- AI機能に頼りすぎはNG
- Visual Mixerがさらに便利に!しかし人によっては利用しない機能
注意点1. AI機能に頼りすぎはNG
トラックは様々な音が想定されるのでミックスアシスタントに合わないものもあり、また同じ分類にすると処理も似てくるので注意しましょう。
また、PCのスペックが高くない場合トラック全てにNeutronをさすと重たくなる場合もありましたが、Neutron 3でかなり低減しています。ただしエフェクトを多用するとまだ軽いといえるものではないです。
注意点2. Visual Mixerがさらに便利に!しかし人によっては利用しない機能(Standard以上)
Neutron 3のStandard以上でついてくるVisual Mixer(ビジュアルミキサー)。全体のPANや音量、広がりをコントロールすることができます。これにより、各トラックの位置や音量を自在に操ることが可能です。
Neutron 3を必要としないトラックにもRelay(Advancedのみ)をさすことでビジュアルミキサーでのコントロールが可能となります。
さらにNeutron 3ミックスアシスタントのバランス機能で全トラックのボリューム自動調整も可能になりました。AdvencedのみVisual Mixerにもミックスアシスタントのバランス機能が入っています。
これでOzone 9を合わせると2Mixの調整が全て自動で完結可能です。
視覚的にまとめてみたい場合は利用しても良いと思いますが、ビジュアルミキサーを利用する場合は、DAWの音量やPANは一切いじらない形になります。
音量やPANはDAWでコントロールしたい方は利用しない機能だと思います。
4. Neutron 3に関するセール情報
iZotope製品は頻繁にセールをおこないます。
およそ50%OFF〜ものによっては90%OFFをこえるものもあります。
特に時期によって限定で販売されるパッケージ品
- Black Friday Bundle
- Music Maker’s Bundle
- Holiday Bundle
などは割引率が高いの場合が多いです。
※これらのパッケージはセール期間が終わると販売しません。
また、Neutron Elementsは購入などの特典として無料で配られたこともあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。

5. iZotope製品のインストール・アクティベーション方法
iZotope製品のインストール・オーソライズ方法はこちらの記事を参考にしてください。

6. Neutron 3各エフェクトの種類と使い方を解説!
ここからは、Neutron 3のエフェクトの種類と特徴・使い方を次の順番でご紹介していきます。
公式マニュアルはこちらをご覧ください。
別々のエフェクトではない場合は左から右にエフェクトがかかり、+でエフェクトを追加、それぞれオンオフ、プリセット読み込み、削除、ドラッグ&ドロップで順番を変えることが可能です。
- Sculptor:スカルプター(Standard以上)
- Compressor:コンプレッサー
- Equalizer:イコライザー
- Exciter:エキサイター
- Gate:ゲート(Standard以上)
- Transient Shaper:トランジエント成形
順番に見ていきましょう!
(1)Sculptor:スカルプター(Standard以上)
話題となっているエフェクトです。以下楽器21種類もしくはAll-purposeの4種類から選び、自動でバランス調整されます。
- All-purpose(Add Fullness、Add Polish、Add Punch、Instrument Bus)
- Bass(Bass、Deep Bass、 Sub-bass)
- Guitar(Acoustic Guitar、Clean Electric、Distorted Electric)
- Keys(Electric Piano、Piano、Synth Lead、Synth Pad)
- Orchestral(Brass-High、Brass-Low、Strings-High、Strings-Low)
- Percussion(Cymbals、Drums、Kick、Snare、Toms)
- Voice(Dialogue、Vocals)
その後どれだけ反映するか、Tone、Speedを選びます。左右の縦線で帯域を狭めることが可能です。
SoundtheoryのGullfossとよく比べられますが、Gullfossより固い音の印象があります。各楽器に分類されており、初心者でも簡単にオートで調整できます。
これだけでもNeutron 3を買う価値はあるでしょう。

iZotope Neutron3 Advance導入!楽器区分の特化したプリセット満載のSculptorは使える。後はここ最近のiZotopeサウンドが好きかどうかかなと。通した補正感がないのはまだGullfossのほうかも。 pic.twitter.com/UBM91RiP8H
— illicit tsuboi (@modulo2008) June 6, 2019
Neutronの新しい機能「Sculptor」がおもしろいです。
これもAI搭載してるの?
直観的に音色を「いい感じ」にしてくれる。自分が知っているのだと、ZynaptiqのUNFILTERがこれに近い。
あっちは、単品でNeutron3よりも高いけど(;^_^A
(時々使ってる)音色弄り系プラグインが増えるのは嬉しい。 pic.twitter.com/3kxDUA2KYM
— カフェモカ (@white_ashes_wa) June 7, 2019
(2)Compressor:コンプレッサー
1~3バンドからなるコンプレッサー。通常はDigital Modeで左上のボタンでVitange Modeに変えることが可能です。
Neutron 3になり時間軸とともにコンプのかかり具合がわかるようになり見やすくなりました。
マルチバンドにするためには上部点々部分にカーソルを合わせプラスボタンを押す必要があります。
一般的なコンプレッサーの機能以外で初見ではわかりづらい機能は以下です。
Learn:iZotopeのエフェクトでよくある機能ですが、オーディオを再生することで自動でマルチバンドを最適化します。
Auto Gain:コンプレッサー圧縮後の出力Gainを自動で調整し、入出力の音量差を無くします。
Auto Release:コンプレッサーのリリースを自動で調整する機能でコンプレッサーにはよくある仕様ですが、Vintage Modeでは常に自動リリース状態ですので注意しましょう。
(3)Equalizer:イコライザー
一般的なEQと同じく上下Gain左右周波数を表します。番号の両端◯でQを調整できます。
- ローパスバンド2種類
- ローシェルフバンド3種類
- ハイパスバンド2種類
- ハイシェルフバンド3種類
- ベル3種類
の合計13バンドコントロールできます。ライン上にカーソルを合わすと新しいバンドができます。
左上の四角3つを押すことで帯域の表示を変えることができます。それぞれのEQにもキーが表示されていますが、Piano Rollを選択すると下に鍵盤がでてきます。
Learn:イコライザーのLearnではトラックの音的重要度の高い位置を自動で検知してくれます。Gainは調整しませんが、周波数の重要度の高い位置に移動します。これは大変便利な機能です。
Soft Saturation:左上のボタンで軽度のサチュレーションを加えることができます。
Dynamic Mode:こちらはOzone 9、Nectar 3などにも搭載されている機能でスレッショルドを設定することでダイナミックEQになります。こちらもとても便利な機能です。
Masking:別トラックとの被りを解消したい場合に利用できます。トラックを選択することで被っている帯域がオレンジになります。これはNeutron 3になりかなり見やすくなりました。上部Sensitivityで感度を調整してさらにわかりやすくできます。
(4)Exciter:エキサイター
ハーモニックディストーションを加えるエキサイター。こちらも1~3バンドからなります。
FULL(中低域になだらかな盛り上がり)、DEFINED(中高域になだらかな盛り上がり)、CLEAR(中低域になだらかな減衰)の3つの設定ができ、また各バンドTUBE、WARM、TAPE、RETROの4種類をX/Yでブレンドすることが可能です。
(5)Gate:ゲート(Standard以上)
こちらも1~3バンドからなるGateです。
OpenとCloseをコントロールでき、さらにわかりやすいGateになりました。
AbletonのGateっぽい見た目ですね。
(6)Transient Shaper:トランジエント成形
ダイナミック処理でアタック、サスティンを変造することができる大変便利なエフェクトです。PRECISE(精密)、BALANCED(バランス)、LOOSE(弛緩)の3種類から選んだあと、各バンドをShape、Medium、Smoothの3種類から設定できます。アタック、サスティンがマイナスにふれるのも良い点です。
7. iZotope「Neutron 3」はAdvancedにすべき?ElementsやStandardとの違いを解説!
それぞれの詳しい違いは公式のページをご覧ください。
どれがオススメかですが、Advancedをおすすめします。なぜなら、一つ一つのエフェクトが別々のプラグインとして使えるからです。StandardですとNeutron 3のうち一つのエフェクトだけ使いたい場合も全てのエフェクトが一緒に立ち上がります。もちろん使わないエフェクトをオフにすればよいですが、重くなってしまいます。
また、Ozone 9 Advanced持っていない方は特にAdvancedを買うべきでしょう。なぜならOzone 9 Advanced、Neutron 3 AdvancedにはTonal Balance Controlがついてくるからです。初心者の方やモニター環境に自信がない方はTonal Balance Controlが大変便利です。


「Music Production Suite 4」はプラグインをまとめて買うときにお得ですが、商品の値段自体は高いです。なので、お財布が厳しい場合はOzone 9 AdvancedとNeutron 3 Advanced、Nectar 3 Plusがセットになった「Tonal Balance Bundle」もありますのでそちらもチェックしてみましょう。

ちなみに一番安いElementsは、Equalizer・Compressor・Exciter・Transient ShaperとAIによるトラックアシスタントがついた仕様になります。しかし、それらのエフェクトもフルバージョンではありません。


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まとめ
Neutron 3は、AI機能ミックスアシスタントが便利なだけでなく各エフェクトとても素晴らしいオススメのプラグインです。AI機能を利用しない場合も持っていて損はないでしょう。むしろ、個人的にはAI機能より各エフェクトの性能の方が魅力的に感じました。
Elements、Standard、Advancedの3種類ありますがAdvancedをおすすめします。Tonal Balance Controlを持っていない方はAdvancedを買うべきでしょう。
ただ、Neutron 3 Advencedの他Ozone 9 AdvancedやNectar 3 Plusなどがついてくる「Tonal Balance Bundle」や「Music Production Suite 4」が一番おすすめです。
「Music Production Suite 4」は値段が高いですので、難しい場合はOzone 9 AdvancedとNeutron 3 Advanced、Nectar 3のセット「Tonal Balance Bundle」をチェックしてみましょう。
この記事が参考になったのなら幸いです。


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