独自のエフェクトやインストゥルメントを開発するOutput。
その中でMOVEMENTは、様々なリズミックモジュレーションを構築できるマルチエフェクトです。
この記事では、そんなMOVEMENTのレビューから、インストール・アクティベーション方法、セール情報、使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
1. Output「MOVEMENT」とは?
MOVEMENTは、Outputが開発するオーディオにリズミカルで質感のある動きを加えるために設計されたエフェクトです。
複雑なリズミックモジュレーションを作成できるマルチエフェクトになります。
2つのエンジンに2つずつ合計4つの独立したソースから最大38のパラメータを同時にモジュレートすることができます。
それぞれのソースは
- LFO
- ステップシーケンサー
- サイドチェイン
から選択し、エフェクトなどのパラメータを割り当てて変調させます。
作曲ソフトDAWの拡張機能AAX、AU、VST、VST3プラグインとして利用できます。
開発会社 | Output |
操作画面 | ![]() |
製品名 | MOVEMENT |
価格(定価) | 149ドル Splice Plugins:7.49ドル 20ヶ月 |
主な仕様 | モジュレーションマルチエフェクト |
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Output製品はSplice Pluginsにて月額払い(Rent-to-Own:借りる→払い切ると自分のものに)でも利用可能です。Splice Pluginsは通常の月額払いと違い、全額支払いの義務はなく、いつでも利用停止そして再開することが可能です。Splice Pluginsに関する詳しい記事はこちらをご覧ください。

2. 導入するメリット
MOVEMENTを導入するメリットは主に以下のような点が考えられます。
- テンポ感を付加できる
- プリセットですぐに複雑なエフェクト可能
- CPU負荷を下げることができる
テンポ感を付加できる
テンポ感のないオーディオや環境音であっても、MOVEMENTのモジュレーションによってリズミックにすることが可能です。
例えば、Dry/Wetをオートメーションして平なオーディオを徐々にリズミックに変化させたり、ドラムインなどに合わせて一気にテンポ感を作ったりできます。
また、ドラム自体にエフェクトをかけてリズムを変化させることも可能です。
プリセットですぐに複雑なエフェクト可能
MOVEMENTは、様々なカテゴリーでソート可能な300のプリセットから選択できます。
マルチエフェクトによる複雑なモジュレーションを設定をする時、範囲が広すぎて何から手をつければ良いかわからないことも多々あります。
しかし、普通のエフェクトでは面白くないので変わった複雑なエフェクトをかけたい…
そんな時に、プリセットから自分では思いつかない様々な複雑に絡み合ったエフェクトを選択できるのは便利です。
CPU負荷を下げることができる
左下のボタンから負荷を下げることができます。
グラフィックの動きは止まりますが、音自体には影響はありません。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、MOVEMENTを利用する前に知っておくべき注意点・デメリットもあります。
一般的なエフェクト6種類が中心
モジュレーションできるエフェクトは以下の6種類から選択します。
- delay
- filter
- reverb
- eq
- dist
- comp
正直もう少し、エフェクト数を増やしてほしいなと感じます。
また、内蔵されているこれらのエフェクトが基準になりますのでMOVEMENTでモジュレーションしたい場合は、他のエフェクトでは代用できません。
4. 口コミ・評判を紹介!
MOVEMENTに関する口コミ・評判をまとめました。
評価は高く、かなり割引されたセールが行われていたので気になっている方も多そうでした。
Production Musicでは曲を量産する必要があるうえ、トランジション部分がすごく大事になるのでネタ切れになりやすい。それを助けてくれるのがRiser系の音源。
Kickstartも意外な素材にかけるとリズミカルなフレーズを作ってくれたりして便利。
OutputのMovementもPadとかにかけると面白い。
やっぱりOutput社製製品は相変わらず強いな。
Signal、Analog Strings、EXHALE、REV、Portal、SubStance、Movementどれをとっても一級品。
NIが協賛してるOT社製製品(Sequisとか)も良いけどね。
引用:Twitter
5. MOVEMENTに関するセール情報
Outputは、ブラックフライデーのみならずセールをおこないます。
普段、割引率はそこまで高くありませんが、まれにPlugin Boutiqueにて大きな割引セールを行います。
最新のセール情報は以下をご覧ください。



6. インストール・アクティベーション方法
Output製品のオーソライズはエフェクトの場合以下の4STEPで完了します。
- Outputでユーザー登録
- https://output.com/registerでシリアルナンバー登録
- Output Hubをダウンロード、インストール
- Output Hubを起動してログイン、製品をインストール
7. 使い方を解説!
ここからは実際にMOVEMENTの使い方を解説します。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
プリセットは左上から選択できます。選択すると真ん中画面に様々な種類別にソートすることができます。4つの縦列で分かれたカテゴリーから選択できます。
MOVEMENTに入ったオーディオは、左右に「エンジン」と呼ばれる2つの独立したリズムユニットに送られ、プロセッシングが行われます。
各エンジンには4つのFXスロット、2つのリズムモジュレーションソース、ボリューム、パン、ミュートボタン、専用のVUメーターがあります。
FX
各エンジンには4つのFXスロットがあります。各エフェクトを選択すると下部にパラメータが表示されます。エフェクトを変更する場合は、バツボタンから削除してプラスボタンから新しいエフェクトを追加します。
- delay
- filter
- reverb
- eq
- dist
- comp
からエフェクトを選択できます。
リズム
リズム1と2はエンジンAに、リズム3と4はエンジンBに結びつきます。
MOVEMENTはステップシーケンサー、LFO、外部サイドチェイン入力信号をエンベロープフォロワーに変換する3つの方法でリズムを作成します。
各エンジンには2つの専用リズムジェネレーターがあり、エンジンのボリュームとパンに加えて4つのFXスロットのいずれかにロードされたエフェクトの任意のパラメータをモジュレートします。
リズムをパラメータに割り当てるには、rhythm1〜4の丸い部分をアサインしたいパラメータにドラッグ&ドロップします。
アサインしたパラメータにはノブの下側を左右にドラッグすることでリズムモジュレーションの全体的な量を設定できます。ノブを右クリックしてRemove Rhythmからアサインを解除できます。
LFO
それぞれのrhythmを選択すると真ん中にパラメータが表示されます。
右上からStep、Lfo、Sidechainから選択できます。
LFOでは、選択されたLFO形状、レート(速度)、chaos、fluxによって設定されたノブ位置のパラメータ値を変調します。
shape:LFOの形状を選択できます。
start phase:LFOの位相を調整できます。画面のLFO形状が左右に動くのでわかりやすいと思います。
choas:LFOの各サイクルにランダムな振幅値を適用します。
rate:LFOの速度を、DAWのテンポに合った分割から選択できます。
ステップシーケンサー
〇〇 steps:上下矢印から1~32の範囲でステップ数を調整できます。
pattern:36種類のプリセットシーケンスを選択することができます。
random:ランダムなシーケンスを生成します。
clear:シーケンスをクリアすることができます。
swing:スウィングしてより人間的なグルーヴを得ることができます。
step shape:4種類のステップ形状から異なるエンベロープ特性を設定できます。それぞれの形状は、独自のアタックとリリースのエンベロープ特性を持っています。
それぞれのステップは、上下にドラッグすることで自由に調整できます。
サイドチェイン
サイドチェインは、DAWから送られてくる外部信号に追従してモジュレーションカーブを作成します。
gain:サイドチェイン入力信号にボリュームを追加します。
attack:モジュレーションを開始するまでの時間を調整できます。
release:モジュレーション信号がゼロに戻るまでの時間を調整できます。
offset:サイドチェイン入力のディレイを調整できます。増加させると、サイドチェイン入力の信号がシンコペートされます。
boost / ducking:特定のパラメータをブースト(+)またはダッキング(-)することができます。
full range:フルレンジを有効にすると、ダッキングブーストモジュレーションがバイポーラ(+-)になります。
Flux
Fluxは、あるリズムのレートを同じエンジン上の他のリズムのレートで変調させる方法です。
Lfo、Stepのrateの隣にあるfluxのボタンをonにして有効にします。rhythm 1をrhythm 2のレートノブへドラッグ&ドロップすることも可能です。
XYパッド
何も選択していない時の中央XYパッドは、マクロコントローラーです。
- Y軸(縦/オレンジ):エンジンA
- X軸(横/青):エンジンB
に対応します。
ノブを右クリックしてAssign to XY Controlを選択して割り当てます。
knob range、rhythm amnt rangeそれぞれ電源ボタンでオンオフでき、上下、左右にドラッグして範囲を設定します。すでにアサインされているノブは、右クリックからEdit XY Controlで編集でき、Remove from XY Controlで削除します。
左上のポイントマークをクリックしてもXY Controlを編集することが可能です。
※当然ながら、rhythm1〜4アサインしていない場合は左右のrhythm amnt rangeは利用できません。
Low CPU Mode
左下のボタンをクリックすると、MOVEMENTのモーショングラフィックスを回避して、CPUの負荷を削減することができます。
GUI上のアニメーションはフリーズしますが、オーディオ処理には何の変化もありません。
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まとめ
MOVEMENTは、リズミックなマルチエフェクトです。
プリセットも豊富ですので、簡単に複雑なエフェクトがかけられます。
ただし、元となるエフェクトは6種のみですので、少し物足りなく感じる方もいるかもしれません。
この記事が参考になれば幸いです。
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