「DTMを始めたいけど、パソコンって新しく買い替えるべき?」「今あるパソコンでもいけるの?」「おすすめの安いDTM用パソコンはどれ?」——このように悩んでいる方は多いと思います。
DTMにおいてパソコンは欠かせない機材のひとつです。音楽の機材ではありませんが、最低限の知識は持っておくべきでしょう。パソコンに強い人はDTMにおいても有利に立てます。この記事では、DTM三種の神器であるオーディオインターフェース、DAWに続き、パソコンについて基礎知識もふまえて解説します。DTMに合った性能のパソコンを購入する手助けになれば幸いです。
この記事でわかること
- DTMにおすすめなパソコンの必要スペック(結論)
- パソコンを選ぶうえで重要な6つのポイント
- 2026年最新・おすすめのDTM向けパソコン(Mac / Windows別)
1. まず結論!DTMにおすすめなパソコンの必要スペックはこれ
- OS:パソコンに詳しくない人はMac、詳しい人はWindowsでもOK
- CPU:Apple Silicon(Mac)/ Intel Core Ultra 7・AMD Ryzen 7 以上(Windows)
- メモリ:できれば16GB以上
- ストレージ:SSD 1TB以上(外部で付け足しも可)
以上です。最近のCPUは性能が底上げされているので、Windowsであれば現行世代のCore Ultra 5 / Ryzen 5(6コア)クラスでも実用上は問題なくDTMを始められます。とはいえ長く快適に使うなら、上記を目安にしておくと安心です。
なぜこう言えるのかを、6つのポイントで解説していきます。
2. DTMのPCを選ぶ上で重要な6つのポイント
- MacとWindowsどっちがいいの?
- デスクトップとノートパソコンどっちがいいの?
- 投資すべきはCPUとメモリ!
- ストレージはSSDがおすすめ!
- USB接続、サンダーボルト接続など接続できる端子・数に注目
WindowsとMacどっちがいいの?
一番はじめに悩む点は、WindowsにするかMacにするかだと思います。
結論を言えば、どちらでもいいのですが、PCについての知識があまりない方はMacがおすすめです。
私は昔Windowsでも今はMacを使っていますが、それぞれ一長一短があると思います。それぞれの主な特徴についてまとめてみました。
種類も質も幅広いWindows
質も幅広く至るメーカーがWindowsのパソコンやそれに対応する部品を出しているため、Windowsのパソコンはピンからキリまであります。しかし、これは逆に言うと選定が非常に難しいということでもあります。パソコンに詳しい人は部品ごとに良いものを揃えて自作で組み立てることも可能ですが、パソコンに関する知識がない人はどれを買ったら良いのかわかりません。
以前は「Macは割高」というイメージがありましたが、Appleが独自チップになった今は価格差はほとんどありません。たとえばMac miniならメモリ16GB・SSD 1TBにしても15万円ほどで、安いモニターを用意すればWindowsと同等か、むしろ安く済む場合もあります。とはいえ後述するBTOパソコン(メーカーが用途別に構成済みのモデル)なら、知識がなくても自分の予算に合わせて選べるのが強みです。
わかりやすい&独自チップで強力になったMac
これは私の経験上ですが、Windowsに比べるとMacの方がトラブルが少なく感じます。Windowsはフォルダ管理がめんどくさいイメージがありますし、落ちることもよくありました。ソフトの対応に注意する必要はありますが、M1〜M5など独自のCPUでかなり強力になり、重いソフトも難なく利用できるようになりました。
DTMといえばほぼMacのイメージでしたが、今ではWindowsユーザーも増えてきており、どちらでも大丈夫だと思います。ですがパソコンに関する知識がある人はWindowsを選んでも良いですが、パソコンについてあまり知らない人はMacを選んだ方が失敗しないと思います。
また、Logic Pro、GarageBandはAppleのDAWなので、使いたい場合は必ずMacにしましょう。
デスクトップとノートパソコンどっちがいいの?
デスクトップかノートパソコンどちらが良いのかを決める一番重要な点は、持ち運ぶかどうかでしょう。ライブなど様々なところに持ち運んで活動する方はノートパソコンである必要があります。持ち運ばない場合はデスクトップで良いでしょう。
個人的には、デスクトップの方が動かさないこともあって故障などトラブルが少なく、同じ価格ならスペックが高いイメージがあります。しかし、プロでもノートのみで活動している方もいるので、どちらでも問題はありません。
投資すべきはCPUとメモリ!
パソコンの部品の中では、CPUとメモリに投資すべきです。
ストレージ(SSD)の場合、外部で新たに買って接続することもできて、ある程度融通がききますが、CPUとメモリは融通がきかない場合があります。
CPUとは?:パソコンの心臓部ともいえ、プログラムからの命令を受け実行していく重要な役割を担っています。IntelとAMDというメーカーがありますが、Intelの場合はCore Ultra 7(またはCore i7)以上、AMDの場合はRyzen 7以上をおすすめします。Macの場合は、Apple Silicon(M4・M5世代)が搭載されていればおすすめですが、M1〜M3でも十分に使えます。いずれの場合も、使いたいDAW・プラグインが対応しているかだけは確認しておきましょう。
メモリとは?:メモリは一時的な書き込み領域として使われる計算用メモのようなもので、大きいほど安定して素早い演算ができます。16GB以上をおすすめします。大量の音源やトラックを同時に扱う方は32GBあるとさらに安心です。
ストレージはSSDがおすすめ!
ストレージ(HDD、SSD)とは?:HDD、SSDどちらもパソコンにおける容量部分を担っています。SSDの方が高速で小さく軽く耐性もあり明らかに良いですが、その分やや高価です。
しかし、ここ最近では大容量のSSDも安くなってきていますので手に入る値段のものもあると思います。できればSSD 1TB以上。難しい場合は、外部SSDを利用して容量を増やしましょう。
USB接続、サンダーボルト接続など接続できる端子、数に注目
USB Type-C、USB-A、Thunderboltなどパソコンによって接続できる端子が違うので注意しましょう。特にオーディオインターフェースとパソコンがちゃんと接続できるか確認しておく必要があります。あわせて、MIDIキーボードやヘッドホン、外部SSDなど、同時に挿したい機材の数だけ端子が足りるかもチェックしておきましょう。
3. おすすめの安いDTMパソコン【Mac・Windows別】
ここからは、Mac・Windows別にDTMパソコンのおすすめをご紹介します。安さとスペックのバランスがよく、DTMに向いているモデルを厳選しました。
Macのおすすめノート・デスクトップパソコン一覧
Macでスペック的におすすめのものは、CPUにApple Silicon(M4・M5)が搭載されたものになります。Intel時代より圧倒的にCPU負荷が軽く、重たいソフトウェアでも難なく動かすことができます。ただし、まだ対応できていないDTMソフトウェア(作曲ソフトDAWの拡張機能 VST、AUプラグインなど)もありますのでご注意ください。安い製品で以下のような価格と仕様で購入できます。
Mac mini(M4チップ):124,800円〜
- 10コアCPU・10コアGPUを搭載したApple M4チップ
- 16GBユニファイドメモリ(標準)
- 256GB SSDストレージ(標準。DTM用途では1TB以上へのカスタマイズ推奨+30,000円)
- Thunderbolt 4ポート、HDMIポート、USB-Aなど豊富な端子
画面・キーボードが別途必要になりますが、Mac miniはMacの中ではかなり安く購入できる製品です。標準でメモリ16GBを搭載しているため、ストレージを1TB前後にカスタマイズすれば、コスパよくMacでDTMを始められます。
MacBook Air 13インチ(M5チップ):184,800円〜
- 10コアCPU・8コアGPUを搭載したApple M5チップ
- 16GBユニファイドメモリ(標準)
- 256GB SSDストレージ(標準。1TB以上を選ぶと10コアGPU版M5にアップグレード)
- Liquid Retinaディスプレイ搭載・薄型軽量で持ち運びやすい
ノート1台で完結させたい方向け。最新のM5チップで処理能力が高く、外出先での作業も快適です。15インチモデル(219,800円〜)もあります。
Windowsのおすすめノート・デスクトップパソコン一覧
パソコンに関する知識がなくても安いWindowsを選びたい場合は、BTOパソコン(Build To Orderの略でカスタマイズできるパソコンのこと)をおすすめします。自分の出せる金額に合ったパソコンをカスタマイズすることができます。また最近では、どの会社でもDTMに特化したパソコンやDAWなどソフトウェアが推奨しているモデルを販売していますので、そちらをチェックして自分に合った仕様に変更するのもおすすめです。
主なBTOパソコンとして、パソコン工房(SENSE∞)・ドスパラ・マウスコンピューターが挙げられます。安い製品で以下のような価格と仕様で購入できます。
パソコン工房 SENSE-M3AM-R87G-EZX:179,800円
- Windows 11 Home
- CPU:AMD Ryzen 7 8700G(8コア)
- グラフィックス:Radeon 780M(CPU内蔵)
- メモリ:16GB(8GB×2)DDR5
- ストレージ:1TB NVMe対応 M.2 SSD
音楽制作向けブランド「SENSE∞」のDTMモデル。Ryzen 7・メモリ16GB・SSD 1TBと、この記事のおすすめスペックを最初からすべて満たしていながら18万円を切る、安さとスペックのバランスが優れた一台です。最初の1台として迷ったらこれがおすすめです。
パソコン工房 SENSE-M3AM-R86G-EZX:159,800円
- Windows 11 Home
- CPU:AMD Ryzen 5 8600G(6コア)
- グラフィックス:Radeon(CPU内蔵)
- メモリ:16GB DDR5
- ストレージ:1TB SSD
「まずはできるだけ安く始めたい」という方向け。CPUは6コアのRyzen 5になりますが、現行世代のため一般的なDTMには十分なパワーがあり、メモリ16GB・SSD 1TBもしっかり確保されています。
ドスパラ GALLERIA RL7C-R45-C5N 音楽制作向けモデル:189,980円
- Windows 11 Home
- CPU:Core i7-13620H
- グラフィックス:GeForce RTX 4050 6GB Laptop GPU
- メモリ:16GB DDR5
- ストレージ:1TB Gen4 SSD
ドスパラが音楽制作向けとして用意しているノートモデル。メモリ16GB・SSD 1TBに加えてグラフィックボードも搭載しているので、DTMだけでなく動画編集など他のクリエイティブ作業にも1台で対応できます。
ドスパラ GALLERIA XDC7A-IG-CB 音楽制作向けモデル:314,980円
- Windows 11 Home
- CPU:Intel Core Ultra 7 270K Plus
- グラフィックス:インテル グラフィックス(CPU内蔵)
- メモリ:32GB DDR5
- ストレージ:1TB Gen4 SSD
予算に余裕があり、大量のトラックや重いソフト音源をバリバリ使いたい方向け。最新のCore Ultra 7とメモリ32GBで、余裕を持って音楽制作に取り組めます。
マウスコンピューター mouse MH-A5A01:144,800円
- Windows 11 Home
- CPU:AMD Ryzen 5 5500GT(6コア)
- グラフィックス:Radeon(CPU内蔵)
- メモリ:16GB(8GB×2 / デュアルチャネル)
- ストレージ:500GB NVMe SSD
国内メーカー・マウスコンピューターのシンプルなミニタワー。価格を抑えたい方向けですが、ストレージが500GBなので、人によっては外部SSDを付け足す必要が出てくる場合もあります。なお、より本格的なクリエイター向けには同社の「DAIV」シリーズもあります。
まとめ
もう一度まとめますと、DTMにおすすめなパソコンのスペックや種類は以下になります。
- OS:パソコンに詳しくない人はMac、詳しい人はWindowsでもOK
- CPU:Apple Silicon(Mac)/ Intel Core Ultra 7・AMD Ryzen 7 以上(Windows)
- メモリ:できれば16GB以上
- ストレージ:SSD 1TB以上(外部で付け足しも可)
- Windowsパソコンおすすめ:BTOパソコン(パソコン工房・ドスパラ・マウスコンピューターなど)
- Macパソコンおすすめ:Mac mini(画面別途)/ MacBook Air(ノート完結)
DTMにおいてパソコンは欠かせない機材のひとつです。音楽の機材ではありませんが、最低限の知識は知っておいた方が良いと思います。パソコンに強い人はDTMにおいても優位に立てるでしょう。
ぜひ、ご自身の目的に合わせて、良いPCでDTM活動に勤しんでください!
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