様々な使い方で創造的なエフェクトができるフィルター。
数々のメーカーが色んな仕様で開発していますが、そんな中から今回は名機を参考としたフィルターでありながら多機能なSoundtoys「FilterFreak」をレビューしていただきました。
是非参考にしてください。
この記事のレビュアー
高慶航 (Rec / Mix / PA )
Sound AiDE所属のレコーディング・PAエンジニア
音のキャラクターやカラーを大切に、録音、ミキシング、PAオペレートしています。
■制作実績 : Funny Factures, TAMIW, Monomouth, um-hum, colspan, DuckHouse, DinoJr, Kuniyuki Natsu 他
■Spotify Playlist : https://open.spotify.com/playlist/2TskeAQyI0qYwohaAs3f82?si=CEc4Qt-oSyemv1czsQ1d8Q
■instagram : https://www.instagram.com/watarukokei/
ご依頼はmailにてお気軽にお問い合わせください→ kokei.soundaide@gmail.com
■Studio AiDE : https://soundaide.co.jp/rec-studio/
1. Soundtoys「FilterFreak」とは?
FilterFreakはクラシックなアナログフィルターをモデルとしたフィルタープラグインです。MinimoogやFilterbank、Mu-Tron Ⅲなどの名機のアナログフィルターサウンドを参考に作られています。
FilterFreakは、FilterFreak 1とFilterFreak 2の2つの独立したプラグインが含まれています。1は単一のシンプルなフィルターで、2は2つのアナログフィルターを直列または並列に使用することができます。
開発会社 | Soundtoys |
操作画面 | |
価格(定価) | 149ドル |
主な仕様 | 1基、2基フィルターエフェクト |
2. 導入するメリットや特徴
フィルター系のプラグインの中で僕が一番使っているのがこちらのプラグインです。フィルターはMixに変化をつける為にドラムやシンセ等毎回多用するのですが、こちらは色々な使い方が出来て非常に便利で音も素晴らしいのでご紹介したいと思います。
フィルターの質、かかり方が良い
FilterFreakの1番の特徴はなんと言っても音の良さ。かかり方の素晴らしさでしょう。
かけたら大体カッコ良くなります。音作りが楽しくなるフィルターです。Polesが2〜8まで選べて、フィルタリングを緩めから強目まで4段回の効き方が変更できます。
違う種類のフィルターなんじゃないかと言うぐらい音が変わるので音作りの幅かかなり広がります。
モジュレーションで細かく作り込める
モジュレーションのバリエーションが豊富で作り込みが深くまで制御できます。
難しいと感じるかもしれませんがここを制御できるとグルーヴがグッと出てくるので是非挑戦してみて下さい。
TWEAKという白いボタンを押すと詳しく調整できるパラメータがあらわれ、このパラメータの中で「Frequency(FRQ MOD)」「Resonance(RES MOD)」「Level(LEVEL MOD)」にモジュレーションを適用する事ができます。周波数の横の動きにレベルの変化やレゾナンスの鋭さの変化をつける事でより有機的に感じるフィルターが制御可能です。
以下の6種類があります。
LFO
「RATE」から0.1Hz~100Hzまで制御できて、「SHAPE」から7種類のシェイプが選べます。また、シェイプは自分でエディットすることも可能です。「SHAPE EDITOR」に直接クリックして編集点を作成し、ドラッグで調整できます。また、「SMOOTHING」や「MODE」を使うと、全体の傾斜を変更できます。
Rhythm
「MIDI」スイッチからDAWと同期したり「TAP TEMPO」ボタンでタップやBPMの数値
を設定して制御できます。LFO同様にシェイプを選択、編集することができますが「GROOVE」で前後に周期を移動したり「RYTHM EDIOTR」を使って長尺で周期をオンオフすることができます。
Envelope
こえるほどフィルターがかかるスレッショルド「THRESH」やフィルターのかかり具合を調整できるゲイン「GAIN」反応や減衰の速さを調整できるアタック「ATTACK」リリース「RELEASE」とコンプレッサーのように入力に合わせてかかり具合を制御しやすくなっています。
ThunderCat的なBassサウンドを作ったり、Tom Misch的なギターを作るのに重宝します!
Random
テンポの範囲でランダムに変化してくれます。変化の周期や滑らかさ「SMOOTHING」は調整できます。
Step
MIDIノートで制御可能な「TRIGGER」ボタンを押したタイミングで変化するようにしたり、スレッショルドで入力に合わせて変化させることが可能です。サンプル&ホールドエフェクトとエンベロープフォロワーを組み合わせたものです。設定レートで変化するのではなく、トリガーに反応して新しい値が作成されます。「SMOOTHING」で移動の滑らかさを調整できます。
ADSR
上記のStepモードの変化をADSRで制御可能にしたもの。こちらのほうが変化具合を調整しやすく感じました。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、利用する前に知っておくべき注意点もあります。
バイパスに注意
DAWのバイパス機能でプラグインをバイパスするとノイズが出る事があります。
Soundtoysのプラグインは右上にプラグインのバイパスボタンがありますのでこちらを使用するようにしたほうが安全です。
多機能で慣れるまで時間がかかる
Analog Styleで歪みのキャラクターを選べたりリズムのグルーヴを調整出来たりかなり多機能になっていますが、なかなか思い通りの変化に辿り着くまでは慣れがいるかもしれません。
この記事のレビュアー
高慶航 (Rec / Mix / PA )
Sound AiDE所属のレコーディング・PAエンジニア
音のキャラクターやカラーを大切に、録音、ミキシング、PAオペレートしています。
■制作実績 : Funny Factures, TAMIW, Monomouth, um-hum, colspan, DuckHouse, DinoJr, Kuniyuki Natsu 他
■Spotify Playlist : https://open.spotify.com/playlist/2TskeAQyI0qYwohaAs3f82?si=CEc4Qt-oSyemv1czsQ1d8Q
■instagram : https://www.instagram.com/watarukokei/
ご依頼はmailにてお気軽にお問い合わせください→ kokei.soundaide@gmail.com
■Studio AiDE : https://soundaide.co.jp/rec-studio/
4. 口コミ・評判を紹介!
FilterFreakに関する口コミ・評判をまとめました。
Soundtoysの中でかなり評価の高い人気プラグインエフェクトです。
SoundToysを世に知らしめた2つ搭載のフィルター専用プラグイン(2基)。Moog Filter、Mutator、などアナログタイプから変態モードまで対応可能。音楽的プリセットと直感操作でいまだ人気は衰えません
ようやくSoundToysのバンドル注文したー。FilterFreak使いたおす!
引用:Twitter
5. FilterFreakに関するセール情報
Soundtoys製品はブラックフライデーのみならず、セールで安くなることがあります。
FilterFreakやそれを含むバンドルもセール対象になります。
最新のセール情報は以下をご覧ください。
6. Soundtoys製品のインストール・アクティベーション方法
Plugin Boutiqueにてインストール・オーソライズ方法が解説されています。
Soundtoys製品はiLokアカウントでの認証(iLok USBはなしでもOK)が必要になります。
iLok License Managerの使い方はこちらの記事を参考にしてください。
主に以下の3STEPで完了します。
- iLokアカウント登録・iLok License Managerダウンロード
- Soundtoysで製品登録・ダウンロード(販売サイトで手に入れたライセンスナンバーはこちらで登録します)
- iLok License Managerを起動しログイン・アクティベート
7. 使い方を解説!
ここからは実際に使い方を解説します。個々のモジュレーションやTWEAKボタンに関しては上記レビューにて解説しています。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
INPUT / OUTPUT:入力、出力レベルを調整します。
MIX:ミックスのDry / Wetを調整します。
FREQUENCY:フィルターの周波数を調整します。
RESONANCE:FREQUENCYと連動して動作し、ハーモニクスをブーストします。
GAIN:フィルターのゲインを調整します。
MOD:フィルターの周波数に適用されるモジュレーションの深さや量をコントロールします。
SHAPE:フィルターのタイプを4から選択できます。
POLES:どの程度強くフィルタリングかを設定し、フィルターの急峻を調整します。
LINK(2のみ):2つのフィルターの「FREQUENCY」「RESONANCE」「GAIN」をリンクしてコントロールできます。
PARALLEL / SERIAL(2のみ):パラレルは入力信号はそれぞれのフィルターに個別に送られ、2 つのフィルターの出力は一緒にミックスされます。シリアルモードでは、入力信号が最初にフィルター 1 に送られ、その出力がフィルター 2 に送られます。
ANALOG STYLE:7種類からサチュレーションを選択できます。
モジューレーションはデフォルトでENVELOPEが選択されている白いボタンから変更できます。
まとめ
FilterFreakはフィルターを通した音は物凄くかっこいいので是非挑戦してみて下さい。
僕もよくやるのですが、モジュレーションは使わずフィルターとレゾナンスのつまみをDAWのオートメンーションで変化させるのが一番音楽的で思い通りに使える方法だと思います。
フィルターで悩まれている方は是非試してみて下さい。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!