2022年4月のPlugin Boutique購入者無料特典は、UJAM「Virtual Drummer PHAT 2」になります。
ヒップホップ、ファンク、R&B系のドラムを瞬時に作成できる音源です。
この記事では、そんなPHAT 2のレビューや使い方を解説、もらっておくべきかどうか判断する参考にしていただけると幸いです。
1. UJAM「PHAT 2」とは?
PHAT 2は、UJAMが開発するバーチャルドラマーシリーズのドラム音源です。
イントロ、サビ、フィルなど曲の構成やBPMに分かれた数々のMIDIフレーズと、エフェクトも含めて完成されたドラムプリセットから選択でき、すぐにドラムを組み立てることが可能です。
- Blues & Soul:18種
- Electro:15種
- Funk & Disco:15種
- Hip Hop & R&B:23種
- Indie:12種
- Jazz & Latin:27種
- Rock & Pop:20種
- Special:20種
- Legacy:45種
と充実したプリセットがありますが、個々のドラムは
- Kick:4種(A〜D)
- Snare:4種(A〜D)
- Tom:2種(A/B)
- Hi-Hat:2種(A/B)
- Ride:2種(A/B)
- Crush:2種(A/B)
の種類から選択されます。
PHAT 2は都会的なグルーブ感のあるドラミングで全体的に重めなドラムサウンドが特徴です。
ヒップホップ、R&B、ソウル、ファンクなどで特に使えるドラム音源です。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST、AU、AAXプラグインとして利用できます。
開発会社 | UJAM |
操作画面 | |
製品名 | Virtual Drummer PHAT 2 |
価格(定価) | 99ドル |
主な仕様 | ヒップホップ/R&B/ファンク系ドラム音源 |
2. 導入するメリット
PHAT 2を導入するメリットは主に以下のような点が考えられます。
即座にドラムが完成する
バーチャルドラマーシリーズ全般にいえますが、1曲まるまるのパターンを含めすぐに完成することが可能です。
MIDIパターンだけ利用して、別のドラム音源を使うということもできます。
また、自分の作るジャンルに合ったドラムであれば、音作りもほとんど必要なく利用できるでしょう。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、PHAT 2を利用する前に知っておくべき注意点・デメリットもあります。
プリセットありきの音源
エフェクトも含めて、プリセットありきの音源という印象です。
ある程度音作りのパラメータも揃っていますが、一般的な人気ドラム音源などに比べると少なく機能性は劣ります。
個人的には、Decayノブによってコントロールできるエンベロープの調整がいまいちだなと思いました。
4. 口コミ・評判を紹介!
PHAT 2に関する口コミ・評判をまとめました。
無料特典であったこともあり、多くの方が導入していました。評価は高いです。
PBの特典でもらったUJAMのPHAT 2がなかなか遊べる✨
ujamさんのPHAT 2 (ドラム音源)、面白いプリセットがあったので、速攻でLO-FI Hiphopみたいなのが出来た!
引用:Twitter
5. PHAT 2のセール情報
UJAM製品はブラックフライデーのみならず頻繁にセールをおこないます。
PHAT 2もセールで安くなる場合がありますが、2022年4月現在、Plugin Boutiqueで何かを購入すると無料でもらうことができます。
最新のセール情報は以下を参考にしてください。
6. インストール・アクティベーション方法
UJAM製品のオーソライズは以下の4STEPで完了します。
- UJAMでユーザー登録
- https://www.ujam.com/partner-checkout/でシリアルナンバー入力
- 製品をダウンロード・インストール
- 起動してUJAMアカウントでログイン
※新しく管理用アプリUJAM Appがリリースされました。UJAM Appでサインインするだけで、アクティベートが完了します。
7. 使い方を解説!
ここからは実際にPHAT 2の使い方を解説します。
PHAT 2以外のVirtual DrummerシリーズHeavy、Brute、Solid、Deepでも同じように使うことが可能ですので参考にしてください。
左上からジャンルで分かれたプリセットを選択できます。
上部に書いてある鍵盤どおり、MIDIキーボードでコントロールできます。
C1〜B2までに各ドラムとミュート、アンミュートが配置されており、C3〜B4までにパターンやストップボタンが配置されています。
パターン
白鍵に割り当てられたソングパートはVerses、Chorus、Specialといったループするパートです。Intros、Fills、Breakdowns、Endingsなど曲の始まりや終わり、区切りとなる部分は黒鍵に割り当てられます。通常、選択してから1回だけ再生されるか、鍵盤を押している間だけ再生されます。
Virtual Drummerは、フィルからループパートにバックする際に、自動的にCrashシンバルを演奏します。
厳密には、フィルに続くパートの最初のシンバルがCrashに置き換わります。Hi-HatやRideシンバルがない場合は、Crashシンバルは発生しません。
パターンの鍵盤上部分は、MIDIファイルとしてDAWやデスクトップ上にドラッグ&ドロップすることが可能です。
Latch:オンにすることでキーを離した後も演奏されます。ただし、Latchをオフにしたり、演奏中にDAWを停止、EndingやStopキーが押された場合などで停止されます。
Micro Timing
タイミングをコントロールする4つのパラメータが表示されます。
Speed:曲のテンポに対して、ドラマーがハーフタイムまたはダブルタイムに設定できる3ウェイスイッチです。
Feel:ドラム演奏の全体的なタイミングに影響を与えます。Pushはオフビートを徐々に進め、Pullはオフビートを遅らせます。
Swing:オフビートを徐々に遅らせて、ドラム演奏にシャッフル感を与えるノブです。
Humanize:Looseに近づけると演奏の微妙なずれが大きくなり、タイミングが緩くなります。Tightに近づけると完璧なクオンタイズグリッドポジションに近づいていきます。
Player Sync:再生に合わせてクオンタイズできます。常にDAWのタイミングポジションと同期し、フレーズを正しいビートに合わせて再生することができます。
DRUM KIT
真ん中左から
- DRY
- FRESH
- DEEP
- HIT
- FAT
のドラムセットを選択できますが、これらは下部のINSTRUMENTから個々のドラムそれぞれ別々に選択することも可能です。
SLAM:ドラムキット選択の隣にあるスライダーは、ドラムキットの音に徐々にパンチ、スナップが加わります。
INSTRUMENT
個々のドラムを選択、調整できます。各ドラムイメージの左にあるスライダーは上下にドラッグすることで音量を調整できます。
- Kick:4種(A〜D)
- Snare:4種(A〜D)
- Tom:2種(A/B)
- Hi-Hat:2種(A/B)
- Ride:2種(A/B)
- Crush:2種(A/B)
から選択でき、それぞれ以下のパラメータを調整できます。
Decay:ディケイを調整してドラムエンベロープの長さを調整できます。短くするとよりタイトになります。
Tune:ドラムのピッチチューニングを調整できます。
Reverb:マスターセクションのReverbユニットへのセンドレベルを調整できます。
M / S:各ドラムをミュート、ソロにします。
AMBIENCE
2つのアンビエンスチャンネルは、オリジナルドラムキットのレコーディングセッションで録音されたルームアンビエンス信号を搭載しています。
Overheads:オーバーヘッドは、ドラマーの頭上に左右にぶら下がっている2本のマイクで、主にシンバルを拾いますが、他のドラムからの強いブリード信号も拾っています。
Room:ドラムレコーディングルームの後方、ドラムキットの左右に設置された2本のマイクから、Roomが得られています。
Compressor:オーバーヘッドやルームの信号を圧縮し、低いレベルでもその信号の密度や存在感を高めることができます。
Low Pass / High Pass:ローパスフィルター、ハイパスフィルターを適用します。
Individual / Master:インストゥルメントとアンビエンスチャンネルは、マスターセクションまたは個別出力(パラアウト)のいずれかを選択できます。Individualを選択した場合は、DAWのオーディオトラックで各ドラムの出力を受け取る必要があります。
MIX PRESET
最小限のコントロールで最大限のサウンドをコントロールできるように設計されているプリセットです。
隣のAmountスライダーで適用量を調整できます。
MASTER
Virtual DrummerのV2から導入されたマスターセクションは、グローバルミックスをより細かくコントロールすることができます。
Reverb:チャンネルごとに調整できるコンボリューションリバーブのプリセット選択とリバーブバスのマスターレベルを調整できます。
Saturate:マスター信号にハーモニックディストーションを加え、ダイナミックな挙動と信号の全体的な汚れに影響を与えます。
Maximize:実際に音量を上げることなく、信号の知覚音量を最大化します。
右端のスライダーはマスターボリュームを調整できます。
まとめ
バーチャルドラマーシリーズは、自分の作るジャンルに合った製品であれば即座にドラムを完成させることができる便利な音源です。
ただし、ある程度の範囲のみで音作りするので物足りなく感じる方もいるかもしれません。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!