無料で使える音源も多く提供しているメーカーImpact Soundworks。
その中でエレクトリックギター音源「Shreddage 3 Stratus FREE」を無料でも十分使えるのか試してみました!
インストール・アクティベーション方法、使い方も解説します。
是非参考にしてください。
無料で手に入るおすすめフリーギター音源はこちらの記事にてまとめています。
1. Impact Soundworks「Shreddage 3 Stratus FREE」とは?
Shreddage 3 Stratusは、Impact Soundworksが開発するフェンダーストラトキャスターがモデルのエレクトリックギター音源です。無料版と有料版(149ドル)があります。
無料バージョンでは音域やピックアップなど一部の重要なパラメータに制限がありますが簡単な単音リードやアルペジオ、バッキングであれば十分利用できる仕様です。
ギター(主にサンプルエンジン)をカスタマイズする上部5つのページと下部からエフェクトやミキサーが搭載されたCONSOLEが利用できます。
Native Instruments「Kontakt」で動作し、無料のKontakt Playerにも対応しています。
有料版との違い
有料版と無料版の大きな違いは以下が挙げられます。
バージョン | 有料 | 無料 |
ピックアップ | ネック/ミドル/ブリッジ | ネック |
フレット数(レンジ) | 24(E1〜E5) | 12(E1〜E4) |
価格(定価) | 149ドル | 無料 |
図のピックアップやフレット数の以外にも
- トレモロ
- Rake
- ハーモニクス
など有料版のみ利用できるアーティキュレーションもあります。また、一部細かなパラメータも有料版のみ利用できる場合があります。
詳しくは公式の比較をご覧ください。
2. 導入するメリット
Shreddage 3 Stratus FREEを導入するメリットは以下のような点が挙げられます。
サンプルを制御する充実したパラメータ
有料版はもちろん、無料版でもサンプルエンジンを制御する充実したパラメータを利用することができます。
無料版はピックアップや音域制限、アーティキュレーションなど肝心の部分は物足りない可能性はありますが、リードや簡単なバッキングであれば十分利用できるでしょう。
初期設定ではまだ十分な音作りではない印象ですので、細かく音作りをすることをおすすめします。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、利用する前に知っておくべき注意点もいくつかあります。
デフォルトではミュートがかかりやすい
追記:仕様が変更されています。
デフォルト設定では、ミュートがベロシティ10〜59でかかりはじめます。ですので、使いにくい方は下部のTACTページからベロシティの設定を変更する必要があります。
相性の良いジャンルがある
ハードロック系には合わせやすいイメージですが、ジャンルによっては不向きな場合があります。有料版のアーティキュレーションやパラメータもそれらのジャンルで使うことの多いものが含まれている印象です。
4. 口コミ・評判を紹介!
Shreddage 3 Stratusに関する口コミ・評判をまとめました。
有料版も含め、評価の高いギター音源です。
Shreddage 3 Stratus良い感じだね~
Shreddage 3 Stratusってカッティングもイケるなら気になるぜ。。。
このギタープラグインマジでいいしでもソングでロックマン思い出しちゃう
Shreddage 3 Stratus: Overview & Walkthrough (Kontakt Virtual Guitar)
引用:Twitter
5. インストール・アクティベーション方法
Shreddage 3 Stratus FREEのインストール・アクティベーション方法は変更され、以下のステップで完了します。
- Impact Soundworks公式で、Shreddage 3 Stratus FREEを購入(ドネーションがありますが、0ドルに購入できます)してシリアルナンバーをもらう
- Native Instrumentsでアカウントを作成
- Native Accessを起動してログイン(持っていない方はダウンロード・インストール)
- 左下「Add Serial」からシリアルナンバーを入力してアクティベート・インストール
6. 使い方を解説!
ここからは実際にShreddage 3 Stratusの使い方を解説します。
※一部FREEでは利用できないパラメータがあります。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
追記:仕様が変更され、一部パラメータが異なります。
Shreddage 3 Stratusは、上部から5つの項目を選択できます。
下部からも3つのページを選択できます。Consoleではエフェクト(キャビネットあり)やミキサーの設定ができ、TACT(Articulation Setup)では、各アーティキュレーションの設定ができます。
MAIN
VOLUME:FX前のボリュームを調整できます。
TONE:実際のギター同様にトーンを調整できます。
PICKUP:3つのピックアップを選択します。
MIDI GUITAR MODE:有効にすると、ギターの各弦ごとに異なるMIDIチャンネルで使用できるようになります。一番低い弦はMIDIチャンネル6に、一番高い弦はMIDIチャンネル1に対応します。
INVERT MIDI CHANNELS:MIDIチャンネルを反転させ、一番低い弦はMIDIチャンネル1に対応し、一番高い弦はMIDIチャンネル6に対応します。
BITE:FXの前にEQを適用して、音に明るさを加えます。
PICK ATTACK:ピックのアタック音を調整できます。
TRANSPOSE:すべてのMIDI入力を±12セミトーンでピッチを変更します。
GLOBAL OFFSET:サンプル再生オフセットを調整できます。楽器の反応が良くなりますが、各サンプルのリアルなノイズの量は減少します。
PITCH BEND RANGE:ピッチベンドの最大範囲を変更します。デフォルトでは±2セミトーンに設定されています。
UNISON BEND:このノブを最小値以上に動かすと、最も低い音が高い音から4度以上離れていない限り、ホールドされている最も低い音がピッチベンドされます。
VIBRATO AMOUNT:サンプルにピッチモジュレーション(ビブラート)を加えます。
ANTI-REPETITION:有効にすると、再生時にとなりあったサンプルをランダムに使用し、バリエーションを増やします。
CHANCE:ANTI-REPETITIONが有効な時に、隣接するサンプルが使用される確率を設定します。
MULTI-TRACKING:どのバーチャルギタートラックを使用するかを設定します。各ギターは、再生時に異なるサンプルシーケンスを使用します。
POLY INPUT LATENCY:このノブが0ms以上の場合、サンプルの再生前にレイテンシーが発生します。エンジンは、このレイテンシー内で演奏された音をキャプチャし、よりリアルなボイシングを作成して再生します。
HAND SIZE:ギタリストの手のリーチを設定します。
HAMMER-ON RANGE:ハンマーオン・プルオフ演奏が考慮される範囲を設定します。
MAX / MIN PREFERRED FRET:好んで演奏する範囲を設定します。最初に演奏された音に対して最も意味があります。
PICKING MODE:ピッキング動作の種類を選択します。
FRETTING MODE:パフォーマンスのアルゴリズムを設定できます。
FORCE STRING:可能なかぎり演奏された音に対して使用される弦を選択します。
HAND POSITION: HAND SIZEを考慮した上で、ポジションを設定できます。設定すると、MAX / MIN PREFERRED FRETは無視されます。
ARTICULATIONS
VOLUME REALISM:ハンマーオンの音量を減少させ、ピッキングなどとの強さの違いを強調します。
FORCE HAMMER-ON: TACTによってハンマーオンアーティキュレーションがトリガーされます。ハンドサイズとポジション内にハンマーオンが既に存在していない場合、最も近いハンマーオンを実行します。
VOLUME REALISM:スライドの遷移や移動先が時間とともに減衰していきます。
VEL > SLIDE SPEED:スライドノートのベロシティがスライドスピードを調整します。
CONTROL:ビブラートをアフタータッチまたはモジュレーションホイールでトリガーするように設定できます。
VIBRATO MODE:使用するビブラートの種類を切り替えます。エミュレートもしくは、実際のサンプルから選択できます。
VIBRATO SPEED:エミュレートビブラートのLFOのスピードを調整します。
VIBRATO DEPTH:エミュレートビブラートの深さを調整します。
TREMOLO SPEED:トレモロアーティキュレーションのスピードを調整します。
PERFORMANCE
MONO LEAD MODE:モノフォニックモードです。キーを保持しながら、他のキーを押したり離したりするとレガートでリトリガーされます。
POLY RELEASE RETRIGGER:モノフォニックではありませんが、MONO LEAD MODEと同様にレガートスタイルでリトリガーされます。ただし、この動作は各弦に限定されます。
HAND MOVE:手の位置に移動した場合、保持していたすべてのノートが解放されます。
CHORD CHANGE:ストラムモードを有効にすると、再生可能な範囲に新しい音が入力されたときに、すべてのホールドされた音が解除されコードのボイシングが変わります。
SHRED WINDOW:速弾きの演奏音の間の最大ミリ秒数です。
SHRED OFFSET:速弾きのオフセット量です。
VELOCITY CURVE:ベロシティによって変化する音量のカーブを調整できます。
STRUMMING
STRUMMING MODEでは、MIDI入力やシーケンスを必要とせずにストラミングコードを簡単に演奏することができます。コードを押さえた上で以下のトリガーで演奏することができます。
- G#4:ダウンストラムを演奏します。
- A4:アップストラムを演奏します。
- A#4:部分的なダウンストラムを演奏します。(STRUM DISTANCEで調整)
- B4:部分的なアップストラムを演奏します。(STRUM DISTANCEで調整)
- F#5〜:各弦を演奏します。
STRUM ON POLY INPUT:キースイッチを使用せずに、ストラムコードとリード/メロディパートをシームレスにミックスすることができます。
その他に、ストラムのスピードやボリューム、部分的な演奏を可能にするSTRUM DISTANCEをMIDI CCやベロシティによって制御する MAP設定ができます。
ADVANCED
DI LINE NOISE:一定のラインノイズの音量を上げます。再生を開始するとノイズが始まり、終了するとフェードアウトしていきます。
DOWNSTROKE OFFSET:ダウンストロークのサンプルオフセットを大きくします。
UPSTROKE OFFSET:アップストロークのサンプルオフセットを大きくします。
RELEASE TIME WINDOWS:TACTで設定できるアーティキュレーションPITCH(弦を解放したときの音)およびUNPITCH(自然なノイズ)のリリースに対する調整をします。リリースサンプルがトリガーされるのに必要な時間のスレッショルドの最小値と最大値を設定します。
RAKE PICKING:RAKEアーティキュレーションが有効で演奏可能な場合は、SUSTAINアーティキュレーションの前に演奏されます。TIMEは、RAKEとそれに続くSUSTAINの間のディレイを設定し、VARIATIONはRAKEに使用するサンプルセットを選択します。
KEYSWITCH FUNCTIONS:ドロップダウンメニューで、特定機能のキースイッチを指定することができます。
HAND RESET TIME:すべてのノートがリリースされた後、手の位置をリセットする時間を設定できます。
HAND RESET ON START:DAWのトランスポート開始時にハンドポジションがリセットされます。
まとめ
Shreddage 3 Stratus FREEは、有料版Kontaktが必要でしたが、無料のKontakt Playerにも対応するようになりました!
完全無料で利用できますので、ぜひ利用してみてください。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!