数々のドラム音源を開発するGetGood Drums(GGD)の中で、名ドラマーBenny Grebをシグネチャーとするドラム音源があります。
Benny Grebのタイトでテクニカルなドラムを再現できる音源で、スネア2発(スネア/サイドスネア)や充実したシンバルが収録されています。
この記事では、そんなBenny Greb Signature Packの使い方やレビュー、インストール・アクティベーション方法、セール情報など解説します。
是非参考にしてください。
おすすめのドラム音源に関するまとめ記事はこちらをご覧ください。
1. GetGood Drums「Benny Greb Signature Pack」とは?
Benny Greb Signature Packは、Bennyのドラム、シンバル、すべてのレコーディングと、可能な限りライブパフォーマンスで使用されているものによるドラム音源です。特にシンバルは、彼がMeinlとデザインして以来、実際に使用してきたオリジナルセットです。
Sonor Drums、Meinl Cymbalsのスネア5種類、キック4種類、タム4種類、シンバル10種類があります。全体的に土臭くて暖かいサウンド、正確で親密な雰囲気を持つ、非常にパンチのある個性的なドラムトーンのセットを提供します。
2. 実際に使ってみてレビュー!利用する前に知っておくべき注意点
実際に、Benny Greb Signature Packを利用してみて感じた良い点や注意すべき点をまとめました。
タイトなサウンド
Benny Greb好きはもちろんですが、タイトなドラムを探している方はおすすめできる音源です。ドライで暖かみがありながらパンチあるサウンドを奏でることができます。
嬉しいスネア2発(スネア/サイドスネア)&充実したシンバル
R&B、ジャズ、フュージョンなどでよく見るスネア2発やTrash Crashシンバルなど充実した仕様のドラムセットが利用できます。そういったドラムセットを再現するためスネアのチューニング違いを用意したり、別の音源を用意する必要なくデフォルトであるのは個人的にかなりありがたかったです。一般的な定番ドラム音源ではない充実したパーソナルなセットになっています。
ただし、スネアのベロシティには少し注意が必要だなと感じました。スネアのサウンドは、ベロシティが高い or リムショットだとかなり硬めな音になります。意図的であれば問題ありませんが、他の音源と比べてもスネアのベロシティは細かく調整すべきだと感じました。
シンバル類は、MeinlがBennyとともに開発したByzance Vintageシリーズのシンバルが使用されています。
サウンドを大きく変えるTURBOノブ
各ドラムのミキサーに搭載されているTURBOノブは、ドラムのサウンドを大きく変えるエフェクトです。オンオフではかなり異なる音になります。プリセットではデフォルトでかかっていることも多々あり、ドラムサウンドを調整する際には、一番重要なポイントになるので必ず確認することをおすすめします。
3. インストール・アクティベーション方法
GGDのインストール・オーソライズ方法は、簡単で以下の5ステップで完了します。
- GGD製品を購入してシリアルナンバーを獲得
- Native Instrumentsにてアカウント登録
- Native Access 2をダウンロード・インストール、起動してログイン
- 左下「Add Serial」からシリアルコードを入力
- 製品をインストール
4. 最新セール情報
GetGood Drumsは、ブラックフライデーのみならずセールを行います。
Benny Greb Signature Packもセールになる場合があり、ブラックフライデーでは70ドルで販売されていました。
最新のセール情報まとめは以下の記事を参考にしてください。
4. パラアウトなど使い方を解説!
ここからは、実際にBenny Greb Signature Packの使い方を解説します。
Kontaktの上部View→Keyboardを選択することで鍵盤が表示され、それぞれのドラムがアサインされているMIDIキーが色付けによって分けられておりわかりやすいです。
SETTINGS
さらに細かくMIDIマップを見たい、編集したい場合はBenny Greb Signature PackのSETTINGSページから一覧で表示できます。
それぞれのアサインされているキーを選択して変更でき、録音マークからは入力によってMIDIをアサインすることができます。複数キーにアサインすることも可能です。VEL.CURVEから個々のベロシティカーブを調整することも可能です。
CYMBAL MIXERからは、オーバヘッドマイク(OH)やルームマイク(ROOM)に入る個々のシンバル(ハイハット、クラッシュ、ライドなど)やパーカッションなどの音量を調整できます。
FULL KIT
全体のキットが表示されるFULL KITページは、下矢印からそれぞれのドラムを別のものに変更することができます。左側のCPU SCALINGは、LOW、MEDIUM、HIGHから負荷を選択できます。この選択によって利用できるパラメータなどが変更されます。特にLOWは、後に説明するTURBOなどのパラメータがなくなり音がガラリと変わります。
KICK〜CYMBALS
- KICK
- SNARE
- SIDE SNARE
- TOMS
- CYMBALS
は、それぞれのドラムと全体を録るオーバーヘッドマイク(OH)やルームマイク(ROOM)を個々に調整できるミキサーが表示されます。
ENVELOPE:スライドボタンを選択してオンオフできるアンプエンベロープです。A(アタック)、H(ホールド)、D(ディケイ)を調整できます。
PAN:左右のパンニングを調整できます。OHやモノラルでないROOMマイクは、広がりを調整できるSPREADパラメータになっています。
M:ミュートにできます。
S:ソロで聞くことができます。
Ø:位相反転ボタンです。
フェーダー:それぞれの音量を調整できます。
アウトプット:チャンネル下部の下矢印からチャンネルのアウトを設定できます。パラアウトについては下記にて解説します。
それぞれのチャンネルは名前やパラメータを選択することで右側4つのコントロールを個々に調整できます。チャンネルの名前を選択してから、右側のパラメータを調整しましょう。
PITCH CTRL:スライドボタンを選択してオンにすることで、ピッチを調整できます。LINKからは、すべてのチャンネルで同じように調整できます。
ENV FILTER:フィルターエンベロープの適用量を調整できます。
TURBO:これは、各チャンネルの緑メーター部分で表されているエフェクトです。サウンドに大きく影響するエフェクトで、オンオフではかなり異なる音になります。LINKからは、すべてのチャンネルで同じように調整できます。CPU負荷があるエフェクトでLOWモードではオフになります。ただし、決して重いとは感じませんでした。
REVERB:これは、各チャンネルの青メーター部分で表されているリバーブエフェクトです。LINKからは、すべてのチャンネルで同じように調整できます。
GROOVE PLAYER
GROOVE PLAYERは、様々なMIDIパターンを再生、利用できるページです。ダブルクリックもしくは再生ボタンから再生して確認できます。2分の1、もしくは2倍速にすることも可能で、EXPORTからドラッグ&ドロップしてDAWに貼り付けることができます。
パラアウト設定方法
Kontakt上部のVIEWから表示、非表示可能なパネルOutputsでは、上部からチャンネルの追加(+)、チャンネルを選択して削除(-)ができます。Preset / Batch Configurationからプリセットなど一括でアウトプットの追加ができます。
+ボタンからチャンネルを増やす際に
- Quantity:追加する量
- Number of channels:チャンネルの数(モノラル・ステレオ・サラウンドなど)
- Host output:リンクさせるDAWのアウトプット
- Ascending output assignment:追加する量にアウトプットを順番に割り当てる(チェックしておくと便利です)
- Delete existing channels before creating ones:既存のチャンネルを削除してチャンネルを作成
- Make this your default configuration:デフォルト設定にする
を設定することでアウトプットを追加できます。
最下部ではアウトプット(画像「1/2」の部分)の設定ができます。(チャンネル作成時にAscending output assignmentにチェックしておくとここは順番に別々のアウトプットに設定されます)クリックして出てきたポップアップのアウトプットリストをクリックして変更できます。右上Audio Channelの数字をドラッグしてチャンネルのアウトプットリストを増減します。
最後に、チャンネル下部の下矢印からチャンネルのアウトを設定します。
まとめ
Benny Greb Signature Packは、名ドラマーのタイトで充実したドラムセットが利用できる音源です。
一般的な定番ドラムとは違う充実したパーソナルなドラムセットで、特にR&Bやフュージョン、ファンク、ジャズ系が好きな方はチェックしてみるべきでしょう。
この記事が参考になれば幸いです。
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