オリジナリティのある音源やエフェクトを数々開発するOutput。
その中でPortalは、Outputお得意XYのMACROコントロールを利用して複雑なモジュレーションができるグレインコントロール(グラニュラーエフェクト)を中心としたプラグインです。
この記事では、そんなProtalをレビュー、導入するメリットや注意点・デメリットからインストール・アクティベーション方法、使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
1. Output「Portal」とは?
Portalは、Outputが開発するXYコントロールグラニュラーエフェクトです。
小さなピースにスライスするグレインを中心に、2つのMACROコントロールを調整できるXYコントローラーやエンベロープによるモジュレーションで複雑でオリジナリティの高いエフェクトをかけることができます。
開発会社 | Output |
操作画面 | |
製品名 | Portal |
価格(定価) | 149ドル |
主な仕様 | グラニュラーエフェクト |
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Output製品はSplice Pluginsにて月額払い(Rent-to-Own:借りる→払い切ると自分のものに)でも利用可能です。Splice Pluginsは通常の月額払いと違い、全額支払いの義務はなく、いつでも利用停止そして再開することが可能です。Splice Pluginsに関する詳しい記事はこちらをご覧ください。
2. 導入するメリット
Portalを導入するメリットは以下のような点が考えられると思いました。
オリジナリティの高い多様なエフェクト
入力したオーディオを小さなピースにスライスするグレインを中心として、ディレイやリズミックスライスエフェクトはもちろんリバースやその他7種エフェクトを利用したモジュレーションなどかなり多様な使い道があるプラグインです。
オリジナリティある飛び道具エフェクトとして利用できるので、どうやって作ったの?と思わせることができるエフェクトだと思います。
単純なエフェクトではなく、ひとくせ付けたい方にはうってつけのエフェクトです。
充実したプリセット
ジャンルや楽器で分けられた250以上の充実したプリセットがあります。
プリセットで十分面白いエフェクトが可能ですし、楽器やジャンルに分かれているのでわかりやすいです。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、Portalを利用する前に知っておくべき注意点もあります。
センスが問われるクリエイティブなエフェクト
慣れればMACROなど細かく設定してオリジナルプリセットを制作する作業自体もかなり楽しくなるエフェクトだと思いますが、使い方をマスターした場合でもどういう風に利用するかセンスを問われるエフェクトだと思います。
基本的にはオートメーションをかける前提で利用する方が効果的に使えます。
4. 口コミ・評判を紹介!
Portalに関する口コミ・評判をまとめました。
同じくXYコントロールのディストーションThermalもおすすめする方が見受けられました。
OutputのThermalっていうディストーションのプラグイン
同社のPortalが好きな人は是非使ってみて欲しいなーと思いました
Output Portalのアクテベーションが制限回数超えちゃってできなくなったので「制限解除して」とサポートに連絡したら、何故か「Arcadeを制限解除したよ!」と返信来てずっこけた🤣ちなみに僕Arcade使ってません笑
引用:Twitter
5. Portalに関するセール情報
Output製品はセールを行います。
割引率はそこまで高くないですが、Portalもセール対象になります。
最新のセール情報は以下をご覧ください。
6. インストール・アクティベーション方法
Output製品のオーソライズはエフェクトの場合以下の4STEPで完了します。
- Outputでユーザー登録
- https://output.com/registerでシリアルナンバー登録
- Output Hubをダウンロード、インストール
- Output Hubを起動してログイン、製品をインストール
7. 使い方を解説!
ここからは実際にPortalの使い方を解説します。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
XY CONTROL:ハンドルを持って円の中をドラッグすると、MACRO 1、2(画像ではCOLOR、SPEED)を同時に動かすことができます。
MACRO:複数のパラメータを一度にコントロールできます。ほとんどのパラメータはマクロで制御することができます。名前部分はクリックして変更できます。
パラメータの上にMACRO下にある「+」をドラッグ&ドロップして、マクロを割り当てます。アサインするとパラメータ右上にできる小さな円を上下にドラッグして、マクロの範囲を設定します。MACROの円を右クリックすると、BIPOLAR、UNIPOLARに変更したりMACROを削除(REMOVE)することができます。アサインされているノブを右クリックしてRESETを選択すると、デフォルトにリセットされすべてのアサインを一気に解除することも可能です。
PRESETS:右上プリセット名をクリックするとプリセットブラウザが開きます。左側でカテゴリを選び、右側でプリセットを選択します。ブラウザを終了するには、プリセット名をもう一度クリックするか、右上にあるバツボタンをクリックします。
REVERSE:リバースをオンオフします。
DRY / WET:元の信号にブレンドされるグラニュラー出力の量を調整します。
LOCK:DRY / WETを右クリックしてロックすると、プリセットを変更してもDRY / WETはロックされます。
INPUT / OUTPUT:入力、出力を調整できます。
ADVANCED
スライダーマークからADVANCEDページへと移動できます。このページでエフェクトの細かな調整ができます。
GRAIN CONTROLS
入力されたオーディオは、オーディオバッファにサンプリングされ、小さなピースにスライス(グレイン)されます。
DENSITY:グレインをどのくらいの頻度で再生するかを調整できます。ひし形マークを上下にドラッグしてDENSITYにランダムなモジュレーションを加えます。SYNCボタンでDAWと同期した値で調整できます。
OFFSET:複数のグレインが発生した場合に、同時発生したグレインの開始点のオフセット量を調整できます。簡単にいうとばらつきを加えることができます。
OFFSET LOCK:OFFSETをDENSITYとの比率でロックします。例えば、DENSITYを1/8ノートに設定し、OFFSETを1:2でロックした場合、OFFSETは1/16ノートになります。
SIZE:グレインの長さを調整できます。ひし形マークからランダムなモジュレーションを加えることができます。
SIZE LOCK:SIZEをDENSITYとの比率でロックします。例えば、DENSITY が 1/4ノート、GRAIN SIZEが2:1でロックした場合、GRAIN SIZEは1/2ノートになります。
COUNT:一度に生成されるグレインの数を調整できます。
PITCH:グレインごとにピッチをシフトします。ひし形マークから設定されたSCALEにしたがってPITCH にランダムなモジュレーションを加えます。
SCALE:設定された音階、音程、和音に合わせてPITCHをクオンタイズし、選択された音階内の音のみを演奏する。
PAN:グレインされた信号を左右にパンニングします。ひし形マークからグレインごとにランダムなパンニングを加えます。
DRY / WET:GRAIN CONTROLSのDRY / WET量をコントロールします。
STRETCH:SPEED / RETRIGGERコントロール用の電源ボタンです。
SPEED:オーディオバッファの再生速度をコントロールします。スピードはスローダウンすることしかできません。SYNCから、DAWと同期した時間単位にスナップします。
RETRIGGER:STRETCHでスローダウンされている間を、同期した速度で開始をスナップします。
GRAIN DELAY:グレインディレイをオンオフする電源ボタンです。
TIME:オーディオバッファにディレイを追加し、グラニュレーターの入力にフィードバックします。SYNCボタンからDAWに同期した値でディレイタイムを調整できます。
FEEDBACK:グラニュレーターに戻される信号の量をコントロールします。
HP:フィードバック信号にハイパスフィルターをかけます。
LP:フィードバック信号にローパスフィルターをかけます。
MODULATION
ADVANCEDのMODULATIONは、フリーアサイン可能な2つのCLICKABLE ENVELOPESで構成されています。クリックして点を追加し、ドラッグして自由にモジュレーションを描くことができます。線部分をドラッグして線のカーブも変更できます。点を削除したい場合はダブルクリックします。MACRO同様に左上にある「+」をドラッグ&ドロップしてモジュレーションを割り当てます。その他の設定もMACRO同様です。
RATE:エンベロープのサイクルを移動するスピードを調整できます。SYNボタンからDAWに同期した速さで調整できます。
HUMANIZE:エンベロープにランダム性を加えます。
RANDOM:ランダムなエンベロープ曲線を自動で作成します。
CLEAR:現在のエンベロープを消去します。
エンベロープはプリセットもたくさんあり、名前部分をクリックすることでフォルダが開き、プリセットを選択することができます。「◀︎ ▶︎」からもプリセットを変更することができます。保存したい場合は、ディスクマークをクリックして保存します。これは画面右上全体のプリセットでも同じ操作ができます。
EFFECTS
EFFECTSは、グラニュレーターの後に直列に走る2つのEFFECTSで構成されています。左上から7つエフェクトを選択できます。
- Bit Reducer
- Chorus
- Distortion
- Filter
- Phaser
- Reverb
- Stereo Delay
MASTER
MASTERは、HP / LP FILTERとCOMPRESSORで構成されています。
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まとめ
Portalは、一から自分でエフェクトを作るとなると結構センスが問われるエフェクトだと思います。
ただし、慣れればMACROなど細かく設定してオリジナルプリセットを制作する作業自体もかなり楽しいエフェクトだと思います。
この記事が参考になれば幸いです。
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