定番のピアノ音源Ivoryのバージョン3がついにリリースしました!
Ivory Ⅱからかなり長い期間が空きましたが、アップグレードも可能です。
機能やサウンドなど明らかに良くなっていますが、購入する前に知っておくべき注意点もあります。
この記事では、そんなIvory 3のレビュー、使い方、アップグレードや新機能をご紹介します。
是非参考にしてください。
ピアノ音源に関するまとめ記事や簡単な比較はこちらをご覧ください。
1. Synthogy「Ivory 3 German D」とは?
Ivory 3 German Dは、Ivoryピアノ音源の最新世代となる製品です。新しいRGBエンジンで、モデリング技術のように振る舞いながら、実際に録音されたピアノの複雑で豊かなリアルサウンドを維持する新機能を可能にしました。
フルインストールには、合計42GBのハードディスク容量が必要です。
<Ivory一覧>
▼表は横にスクロールできます▼
開発会社 | Synthogy | |||||
操作画面 | ||||||
製品名 | Ivory 3 | Ivory Ⅱ Studio Grands | Ivory Ⅱ Grand Pianos | Ivory Ⅱ Italian Grand | Ivory Ⅱ Upright Pianos | Ivory Ⅱ American Concert D |
モデル | Steinway | Steinway / Bösendorfer | Bösendorfer / Steinway / Yamaha | Fazioli | Yamaha / 他ビンテージ3種 | Steinway |
ベロシティレイヤー | 連続的な変化が可能 | 最大24段階 | 最大18段階 | 最大18段階 | 最大16段階 | 最大20段階 |
容量 | 42GB | 112GB | 78GB | 28GB | 90GB | 50GB |
価格(定価) | ¥39,600(税込)______________ | ¥42,680(税込)______________ | ¥49,500(税込)______________ | ¥25,300(税込)______________ | ¥41,800(税込)______________ | ¥28,050(税込)______________ |
新機能・Ivory Ⅱとの違い
独自のRGBテクノロジー
Ivoryエンジンの心臓部は、独自のRGBテクノロジーに置き換えられています。RGBエンジン(Real-time Gradient Blending)は、Ivory 3の新しいリアルタイム再生とDSPテクノロジーで、リアルなサウンドを提供します。SynthogyのDSPの第一人者であるGeorge Taylorによってカスタムデザインされました。ピアノの一打一打をリアルタイムでベロシティに対応させることができます。
新しいドイツ製スタインウェイDコンサートグランドピアノ
Ivory 3 German Dは、ハンブルク製スタインウェイDコンサートグランドピアノを新規に録音したものです。力強く深く響く低音と、丸く歌うような高音の音色が特徴です。コンサートテクニシャンの巨匠、Michel Pedneauが丹念に手入れを施し、その透明感と全音域にわたる洗練された音のバランスが特徴で、美しいスタインウェイサウンドの典型的な例といえます。 Ivory II American Concert Dを制作したのと同じチームと会場で、音響的に完璧なLe Domaine Forget de Charlesvoix Concert Hallで録音セッションをしました。
複数のマイク
Ivory 3の新しいプラットフォームには、複数のマイクが含まれ、クローズ、ミッド/サイド、アンビエントのパースペクティブが利用できます。 各ステレオマイクセットはボタンにふれるだけでロードされ、準備が整います。各マイクはIvory 3の新しいミキシングデスクでリアルタイムにルーティング、ミキシング、処理することができます。
ミキシングデスク
Ivory 3のミキシングデスクでは、各ステレオチャンネルにトリム、ゲイン、位相反転、3バンドEQ、コンプレッション、アンビエンス、コーラス/ディレイ、バランス、M/S処理、バスセンド、さらに複数の信号経路による並列処理などが可能です。
シンセレイヤー
Ivory 3には、Audio Broによる美しいEnsemble Stringsサンプルを含む新しいシンセレイヤーも含まれています。 さらに、エンベロープアタックコントロールなどのシンセレイヤー機能がシンセレイヤーセクションに追加され、ミキサーの専用チャンネルでシンセレイヤーを処理し、チャンネルミキシングとエフェクトを完全に補完することができるようになりました。
システム要件
発売開始時は、Macのみの対応でしたが、Windowsにも対応するようになりました。
Windows
- Windows 10 release 1609以降(64bitのみ)
- VST3、AAX(Pro Tools 11以降)、スタンドアロン(Ivory 3 Cantabileアプリケーション付属)
- 8コア 3.4 GHz Intel Core i7以上(または同等のAMD プロセッサ)
- 16GB以上のRAM(32GB以上のRAMを推奨)
- 42GBのハードディスク/SSD空き容量
- iLokアカウント
Mac
- macOS 10.15 (Catalina)またはそれ以降
- AU v2、VST v3、AAX(Pro Tools 11以降)、スタンドアロン(Ivory 3 Cantabileアプリケーション付属)
- 最小8コアのIntel CPU、Apple Silicon CPUを推奨
- 16GB以上のRAM、32GB以上のRAMを推奨
- 42GB以上のハードディスク/SSD空き容量
- iLokアカウント
iLokに関する詳しい記事は以下を参考にしてください。
2. 利用するメリット
Ivory 3を利用するメリットは主に以下のような点が考えられます。
- ベロシティによる連続的な変化が可能
- マイク&ミキサーなど音作り機能が大幅アップデート
ベロシティによる連続的な変化が可能
前回のIvory Ⅱでは、最大24段階のベロシティレイヤーでしたが、Ivory 3では、ベロシティによる音色の連続的な変化が可能です。MIDI 1.0 Velocityの127値、MIDI (CC88) Velocity Extensionの16,384値、MIDI 2.0 16 bit Hi-Resolution Velocityの65,536値のいずれをコントローラーが送信しても、Ivory 3の連続ベロシティ機能により、送信する各値の音色の変化が限りなくスムーズに行われます。
マイク&ミキサーなど音作り機能が大幅アップデート
Ivory Ⅱと比べて大幅に音作り機能がアップデートされました。5スロットのマイクやシンセレイヤーを個別に設定して、ミキサーで調整することが可能です。Ivory Ⅱに比べて音作りの幅が格段に上がりました。
また、シンセレイヤーが個別にエンベロープを調整できるようになったため、かなり利用しやすくなっています。
3. 購入する前に知っておくべき注意点
しかしながら、Ivory 3を購入する前に知っておくべき注意点があります。
かなり重い!
Ivory 3はかなり重いです。持っているピアノ音源の中で一番重いと言っても過言ではありません。特にボイス数があがればあがるほど重くなります。
よほどパソコンのスペックに自信がある方でない限り、利用するのは難しいと感じます。フリーズ機能などCPU負荷を軽くする方法を活用して利用する必要が出てくる可能性があります。
4. Ivoryに関するセール&アップグレード情報
Ivory Ⅱは、ブラックフライデーのみならずセールで安い場合がありました。
Ivoryバージョン3がリリースされ、まだセールは開催されていませんが今後セール価格になる可能性もあります。
Ivoryの最新セール情報は、随時更新してこちらの最新セールまとめ記事にて掲載しています。
アップグレード可能な製品かどうかは、公式ページショップの「Can I Upgrade?」を選択し、すでに購入しているIvoryのシリアルナンバーを入力することでチェックすることができます。
5. 使い方を解説!
ここからはIvory 3の使い方を簡単に解説します。
公式の英語マニュアルは、ダウンロードしたIvory Itemsフォルダの中にあります。
Home
Ivory 3を最初に起動したときに表示されるページです。
上部Design Presetからプリセットを選択、Piano Modelからピアノモデルを選択できます。デザインプリセットを選択するとピアノモデルも同時に選択されます。
デザインプリセットでは、1つまたは複数のマイクチャンネルが有効になっています。どのマイクが有効になっているか、また楽器に対するマイクの相対位置は、ピアノのグラフィックで確認できます。マイクのポイントにマウスを移動させると、そのマイクに関する情報が表示されます。マイクのポイントをクリックすると、そのマイクをオンオフすることができます。
ホームページの左側にあるミキサーセクションのマイクチャンネルフェーダーの下にあるボタンをクリックすることで、マイクをオンオフすることができます。フェーダーは各マイクのレベルを調整し、ピアノサウンドのマイク、ミックス構成を素早く聞くことができます。
さらに、ミックスフェーダーの上にあるコントロールで、Mix AmbienceのWet/Dryレベルの調整を行うことができます。Mix Ambienceをオンオフにするには、このセクションの右上隅にあるボタンをクリックします。別のアンビエンスタイプを選択するには、アンビエンスルームまたはホールを示すボックスをクリックすると、ドロップダウンメニューが表示され、アンビエンスリストの中から選択できます。
また、同じくミックスフェーダーの上からピアノサウンドに使用するSynth Layerをオンオフすることもできます。アンビエンス同様にシンセレイヤーをリストから選択、右上にあるボタンで、オンオフできます。
ホームページにあるパラメータの右側にはそれぞれ矢印があり、デザインページにある全てのパラメータへアクセスすることができます。
Design
Ivory 3の新機能で、演奏しているサウンドを定義するデザインプリセットのパフォーマンスとサウンドに関するすべてのパラメータが含まれています。
Designページには、4つのセクションがあり、それぞれ右上のアイコンからジャンプすることができます。
Instruments(グランドピアノマーク)
RGB Engine
Ivory 3専用の画期的な新技術「RGBエンジン」を搭載しています。この技術の意味はエンジン全体に及びますが、最も重要なコンポーネントのいくつかをここに集約しています。
Continuous Velocity:Continuous Velocity to Timbre機能はここでオンオフできます。この機能を有効にすると、Ivory 3ピアノはアタックベロシティの変化に対して、音色を連続的かつ滑らかに変化させることができるようになります。これは、MIDIコントローラーが送信できる解像度であれば、どのようなものでも同じです。127 MIDI 1.0ベロシティ値、Hi Res Velocity Prefix(CC88)で16,384値、16ビットMIDI 2.0ベロシティの65,536値のいずれを送信する場合でも、それ以上の調整は必要ではありません。エンジンの他のコントロールと組み合わせて使用することで、音色やコントロールの可能性は事実上無限大になります。
Equal Energy:Continuous Velocityを使用しているときに知覚される演奏強度の低下を補うものです。オンにすると、ピアノの自然なエネルギー出力に合わせて、演奏強度がわずかに増加します。
Dynamic Shift:ベロシティレスポンスを非常に細かく変化させるもう一つの手段です。Dynamic Shiftパラメータによって、代替ベロシティレスポンスを作り出すことができます。マイナスに設定すると、よりソフトなダイナミクスが優先されます。ダイナミックシフトをプラスに設定すると、ハードなダイナミクスが強調されます。
Resonance
Sympathetic Resonanceをオンにすると、Synthogy独自のハーモニックレゾナンスモデリングが起動し、弦の振動をエミュレートします。共振弦振動とは、本物のピアノが持つ特性で、減衰していない弦の倍音などが、他の鍵盤を叩くことで発生するエネルギーで励起され、共鳴することをいいます。この機能を有効にすると、Ivoryピアノの各保有音は、調和的に関連する音が叩かれるたびにダイナミックに反応し、「共鳴」して鳴り響きます。Ivory 3のRGBエンジンでは、この機能が強化され、1音あたりの倍音数が増え、よりダイナミックにコントロールできるようになりました。このノブは、ピアノで聞こえるSympathetic Resonanceの量を細かくコントロールすることができます。
Sustain
サスティンレゾナンスは、サスティンペダル(またはダンパーペダル)を踏み、すべてのダンパーを弦から離したときに生じるピアノ内の共鳴をリアルにシミュレートするDSP機能です。Ivory 3では、ドライでクリーンなものから強い響きを持つものまで、さまざまなキャラクターのサスティンレゾナンスモデルを選択できます。ノブは、サステインレゾナンスの量をコントロールすることができます。範囲は±6dBです。
Character
DesignページのInstrumentsセクションの右側にあるCharacterは、ピアノサウンドの特性を調整するためのコントロールです。
Timbre:動的に制御されるローパスフィルターによって、サウンドの全体的な明るさを調整します。
Timbre Shift:実際に音程を変えることなく、異なる音の音色を「借りる」機能を提供する強力なサウンドシェイピング機能で音色を効果的に変化させることができます。プラスにするとピアノの音が明るくなります。
Key Noise:ピアノの鍵盤やハンマーの機械音と、弦の音のバランスを変えます。0dBでは、Key Noiseは録音時の音量で鳴ります。
Release:リリースコントロールは、ピアノのリリースタイムを表示された倍率(0.2倍から3.00倍)でスケールし、鍵盤のリリースを長くしたり短くしたりすることができます。
Stereo Width:ステレオフィールドにおけるピアノのイメージの知覚幅を、0%から100%まで設定します。
Shimmer:ピアノ音のディケイ/サスティン部分をユニークにコントロールする強力な機能です。正の値は、演奏されるピアノ音の高次倍音の減衰を延長します。小さな値では、ノートの減衰を微妙に滑らかにすることができます。小から中(プラス)の値では、より長く、自然な音のサステインが得られます。さらに極端なプラス値を設定すると、シンセのような面白い効果を得ることができます。マイナス値は、高次倍音の減衰を短くします。極端なマイナス値では、ミュートタイプのエフェクトが得られます。
Hammer Strength:Hammer strengthはピアノの打鍵のキャラクターをソフトなハンマー打撃からハードな打撃へとスムーズに変化させます。このコントロールの解像度と範囲は、サンプルベースのエンジンでは実現できなかった無数の可能性を可能にし、かつ実際のレコーディングのようなリアリズムを維持することができます。プラス値を設定するとハードな打鍵に、マイナス値を設定するとソフトな打鍵に、それぞれ傾きが変わります。
Stereo Perspective:ピアノのステレオイメージを反転させることができます。このスイッチをPerformerに設定すると、ピアノの低音はステレオイメージの左側になります(ポップス、ロック、ジャズ録音で一般))。Audienceに設定すると、低い音は右側になります(クラシック録音によくある)。
Lid Position:リッドポジションセレクターは、ピアノの蓋の位置を再現するための設定です。リッドポジションは、マイクスロット1でグランドピアノとアップライトピアノのどちらを選んでいるかによって選択できます。
Release Samples:各ピアノのために特別に録音されたカスタムキーオフサンプルのセットをアクティブ化します。IvoryのRelease Samplesの実装はユニークで、音符の長さだけでなくベロシティによっても制御されます。Release Samplesを有効にすると、よりリアルなピアノ演奏が可能になります。
Soft Pedal Samples:本物のソフトペダルサンプルとは別に用意されており、臨場感を大幅に向上させることができます。
Touch(鍵盤マーク)
デザインベロシティカーブ、チューニングパラメータ、ペダル関連パラメータにアクセスできます。
Design Velocity Curve
デザインベロシティカーブは、現在のデザインプリセットに特化したカーブです。MIDIコントローラーや一般的な演奏のレスポンスに設定するグローバルベロシティマップがPreferencesページにありますが、デザインベロシティカーブは、Ivory 3エンジンの柔軟なオプションをさらに活用するために、各デザインプリセットにカスタムされています。デザインベロシティカーブを使ってカスタムレスポンスを作成し、ベロシティを形作ることができます。デザインベロシティカーブは、特定のデザインプリセットにのみ保存されます。
Dynamic Range:ダイナミックレンジは、ピアノの全体的なダイナミックレンジを0〜60dBの範囲で設定するパラメータです。デザインベロシティカーブのパラメータと連動して動作します。ダイナミックレンジの設定は、最小キーベロシティから最大キーベロシティまでのラウドネスの差を決定します。
Arc Type:ベロシティカーブの形状を決定します。Mild、Moderate、Medium、Maximumの4種類のカーブがあります。
Vel Min / Vel Max:それぞれ最小ベロシティと最大ベロシティを調整できます。
Hardness:ベロシティのスロープの曲率を決定します。
Tuning
Octave Shift / Transpose:Ivory 3に入力されたMIDIデータを変更します。ピアノのキーセット自体のピッチは変更されません。Octave Shiftの範囲は±4オクターブ、Transposeの範囲は±11セミトーンです。
Fine Tune:セント単位(半音の100分の1)でピッチを調整できます。範囲は±99セントです。
A4 Pitch:ピッチリファレンスを設定します。この値のデフォルトは440.0Hzです。
Tuning Table:独自のカスタムオルタネートチューニングを選択、作成、保存することができます。チューニングテーブルのセレクターにはいくつかのオプションが表示されます。
Key Ref:Type 2チューニングテーブルを使用する音律の基準キーを設定します。
Stretch Tuning / Equal Tuning:ストレッチとイコールチューニングは、ピアノの調律方法として一般的な2つの方法を選択するためのスイッチです。 スイッチを使用して、ピアノの調律をStretchまたはEqualのどちらかに選択します。
Pedals
ペダルセクションには、MIDIコントローラーのペダルの反応をコントロールする一連のパラメータが用意されています。
Pedal Noise:この機能を有効にすると、各マイクに対してダンパーペダルノイズサンプルが有効になります。これは、オリジナルの楽器から録音された実際のダンパーペダルノイズです(ペダルダウンとペダルアップの両方)。ノブはペダルノイズの量をコントロールします。範囲は±18dBです。
Half Pedal:ハーフペダルを有効にすると、連続ダンパーペダル情報(CC64)を送信するコントローラーを細かく活用、調整することができます。
Velocity Track:Pedal Noiseサンプルのボリュームトラッキングをコントロールします。ハーフペダルを有効にし、ペダルノイズを有効にするとペダルノイズサンプルは、連続ダンパーペダルのベロシティに応じてトリガーされます。
Pedal Start:ハーフペダル効果を開始するCC64のMIDI値を定義するコントロールです。
Pedal Active:Half Pedalの効果が発生する範囲を決定します。
Reset:Pedal StartとPedal Activeを初期値に戻します。
Microphones(波形&マイクマーク)
Ivory 3 Pianoのモデルを選択すると、各マイクキーセットが指定されたマイクスロットに自動的に入力されます。各マイクは、左上隅からオンオフすることができます。マイクスロットの右側にある金色の矢印でもオンオフできます。 マイクのキーセット名をクリックすると、キーセットブラウザが表示されます。キーセットはピアノモデルごとに整理されており、各ピアノモデルで選択可能な項目が表示されます。
各マイクスロットには以下のようなパラメータがあります。
Øマーク:マイクの極性を反転させます。
ms:アンビエントマイクのタイムアライメントや、その他のエフェクトに使用できるマイクロフォンタイムディレイです。(注:Ivory 3のアンビエントマイクキーセットは、クローズマイクとの近さに応じて、自然なタイムディレイを持つようにあらかじめプログラムされています。)
Trim:各マイク入力には、それぞれゲインの微調整が可能です。範囲は±24dBです。
各マイクは、ミックスデスクのどのチャンネルにもルーティングすることができます。また、複数のチャンネルにルーティングすることも可能です。それぞれ線上にあるポイントをクリックしてオンオフでき、線が繋がっているミキサーチャンネルにルーティングされます。
Synth Layer:シンセレイヤーは常にマイクスロット5にロードされています。シンセレイヤーには様々なサウンドが用意されています。
oct:ピアノとは別にシンセレイヤーをオクターブ単位でトランスポーズすることができます。範囲は±2オクターブです。
Attack / Decay / Release:シンセのエンベロープを調整できます。
Mix Desk(ミキサーマーク)
強力なミックスデスクを搭載したセクションです。5つのインストゥルメントチャンネルストリップと、バスチャンネル、ミックスチャンネルで構成されています。
各マイクチャンネルは、一連のインサートエフェクトから始まり、Auxセンドセクションが続き、最後にフェーダーセクションがあります。Auxセンドとフェーダーセクションの関係は、Pre/Postコントロールで設定します。
左側のセクションは、各エフェクトのミキサーマークを選択することで、エディットできるパラメータが表示されます。
Preferences
Preferencesページでは、プラグイン全体をカスタマイズするためのパラメータにアクセスすることができます。グローバルベロシティマップ、ボイスカウント、ノブトラッキング、オフライン処理モードなどのパラメータがあります。
Global Velocity Map:Ivory 3のベロシティレスポンスを、MIDIコントローラーと個人の好みに合わせて調整することができます。DesignページにあるDesign Velocity Curveと同じパラメータがあります。
Voices:Ivory 3で使用できるステレオボイスの数(ポリフォニー)を設定します。4~1000ボイスの範囲で調整可能です。
Knob Tracking:インターフェースで回転ダイヤルやノブを動かす方法を決定します。Radialはマウスの位置に追従し、Linearはマウスが上下左右に動くと、ノブの値が変化します。
Offline Processing Mode:オフラインでのトラックバウンス、フリーズ、プリジェネレーションなどの操作時にIvoryがどのような挙動をするかを決める設定です。High Qualityは、オフラインバウンスの速度を犠牲にしてトラックをレンダリングするために無制限のボイスを使用します。Fastは、ボイスの設定を使用してボイス数を制限することによって速度を高めます。
MIDI Volume (CC7):受信するMIDI Volume (CC7)メッセージに応答するかどうかを決定します。デフォルトはオンで、これらのメッセージに応答します。
MIDI Expression (CC11):受信する MIDI Expression (CC11) メッセージに応答するかどうかを決定します。デフォルトはオンで、これらのメッセージに応答します。
Synth Layer Mix (CC20):ピアノから独立してシンセレイヤーのボリュームをコントロールするために、受信するMIDI(CC20)メッセージに応答する機能を提供します。デフォルトはオンで、これらのメッセージに応答します。
まとめ
Ivory 3のレビューや使い方などをご紹介しました。
Ivory 3は、機能や性能が大幅にアップデートされ、間違いないサウンドを奏でることができます。
ただし、CPU負荷が高くとても重い点だけ注意が必要です。
この記事が参考になれば幸いです。
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