Plugin Boutiqueで11月の購入特典として無料で手に入るQuadravox。
時間軸でコントロール可能な面白いピッチシフターです。
無料特典の4種の中ではDrumazonに続いて2番目に定価が高い製品となります。
この記事では、Quadravoxのインストール・アクティベーション方法、使い方とレビューもしています。
是非参考にしてください。
1. Eventide「Quadravox」とは?
QuadravoxはEventideが開発するピッチシフタープラグインです。
ただのピッチシフターではなく、時間ベースでコントロールすることができます。
操作画面上の譜面が特徴的なエフェクトで、おたまじゃくしをドラッグして配置することができます。
Quadravoxは4ボイスですが、8ボイスバージョンのOctavoxもあります。
開発会社 | Eventide |
操作画面 | ![]() |
価格(定価) | 99ドル |
主な仕様 | ピッチシフター |
2. 導入するメリット
Quadravoxを導入するメリットは主に以下の点が考えられます。
時間軸でコントロールできる
普通のピッチシフターと違い、時間軸でコントロールすることができます。
ですので、かなり幅広い使い方ができると思います。
ピッチシフトアルペジオのような設定や、複雑なディレイのような設定もできるでしょう。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、利用する前に知っておくべき注意点・デメリットもあります。
スケール/キーを基準とした設定がデフォルト
単純にピッチをシフトするピッチシフターと違い、スケールやキーを基準としたピッチシフトがデフォルトとなっています。
もちろん設定によってキーやスケール外の音を入れることもできますが、音楽理論が全くわからない方や譜面慣れしていない方にとっては使いづらい可能性があります。
4. 口コミ・評判を紹介!
Quadravoxに関する口コミ・評判をまとめました。
様々な使用方法が考えられるエフェクトで、面白い活用方法がありそうです。
QUADRAVOXが無料とのことでTwitterがザワついているので便乗してみました。リンク先の動画を観たけど、ハーモナイザーだけでなく、モジュレーションエフェクトとしても使えますね。
ノート6つ打ち込んだのに挿しただけで美しいアルペジエーターww
Dry → Quadra(4ボイス) → Octa(8ボイス) の順で聴けます。
引用:Twitter
5. Eventide製品のインストール・アクティベーション方法
Eventide製品はiLokアカウントでの認証(iLok USBはなしでもOK)が必要になります。
iLok License Managerの使い方はこちらの記事を参考にしてください。

- iLokアカウント登録・iLok License Managerダウンロード
- Eventideでアカウント登録。MY ACCOUNTのRegister a New Productから製品登録・ダウンロード
- iLok License Managerを起動しログイン・アクティベート
3をせずに、2を終えてDAWを起動した時点で自動でEventideのアクティベーションが始まり、iLok IDを入力して完了することもできます。
6. 使い方を解説!
ここからは実際に使い方を解説します。公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
上部左上からカテゴリに分かれたプリセットを選択でき、右上には以下のボタンがあります。
LIVE MODE:プラグインの右上にあるLive Modeは、プラグインのレイテンシーを切り替えます。リアルタイムでQuadravoxを使用したい場合は、Live Modeをオンにします。
MIX LOCK / KEY LOCK:右上のMIX LOCK / KEY LOCKはミックスの値、キー/スケールの値をロックして、プリセットなどを変更することができます。
左上から順に以下のパラメータが調整できます。
Active:電源ボタンでそれぞれのボイスをオンオフできます。
LEVEL:それぞれのボイスの音量を調整します。
PAN:それぞれのボイスのパンニングを調整します。
Time:ボイスの発音するタイミングをコントロールします。下部の小節で音符が移動するのでわかりやすいです。
Feedback:各ボイスの右下で設定できるLoop Delay / Feedbackの適用量です。
Interval:最大上下2オクターブまでピッチを調整できます。選択したキーとスケールに基づいて間隔が作成されます。
Cents:ピッチシフトを細かく調整できます。こちらではスケールやキーの設定に関係なく調整できます。Centの値は、1200でオクターブになります。
右上からはピッチ検出に関する設定ができます。
Pitch Tracking:ピッチのない楽器などでピッチ検出をオフにするために使用します。オフにすると、入力されたピッチが常にスケールのルートノートであるように動作します。
Instrument:パラメータをそれぞれのインストゥルメントプリセット値に設定します。
Low Note:ピッチ検出が有効な最低音を決定します。誤った測定値をフィルタリングする場合に利用できます。
Crossfade:ピッチシフト処理中に発生するスプライシングの時間を設定します。
Random:有効になっているボイスにランダムな量のマイクロピッチを適用します。
Input / Output / Mix:左下からインプットレベル / アウトプットレベル / ミックス(Dry/Wet)を調整できます。
NOTATION GRID
真ん中下部にあるNOTATIN GRIDを使って各ボイスを譜面上で、上下ピッチ、左右時間軸でコントロールできます。左右にドラッグすると、拍は16分で固定されて移動しますが、Commandキーを押しながらドラッグすることで自由に位置を決定することができます。
Key:音階と音程の基準となるキーを設定します。
Scale:Intervalに使用されるスケールを設定します。
Master Tune:全体的なチューニングの基準を設定します。
Sync:「Session Tempo」に設定することでDAWと同期したTempoになります。「Off」もしくは「Manual」で自分でテンポを設定できますが、Manualの場合は、Loop Delayも同期して自動で位置を変動します。
Meter:◯分の◯拍子を設定します。
Loop Delay:譜面にループポイントを設定します。Loop Feedbackを上げることで、グリッド内のノートをループディレイの長さで繰り返すことができます。譜面上の黄色い三角からもコントロールできます。
Loop Feedback:ループディレイのリピート量を調整します。
SNAPSHOTS
Quadravoxには独自のスナップショット機能が搭載されており、お気に入りのプリセットを最大32個まで簡単にロード、保存、自動化することができます。
Save:スナップショットを上書きするには、番号のついたスナップショットボタンをCommandを押してクリックします。
スナップショットにはGlobalとCurrentの2種類があり、16のバンクにグループ化されています。Globalは一般的なプリセット同様ですが、Currentは起動したプラグイン独自の一時的なプリセットになります。
まとめ
Quadravoxは面白いエフェクトですが、もちろん普通のピッチシフターのように使用できます。
個人的には使い方のセンスが問われるエフェクトだなと感じました。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!