Rolandのビンテージシンセサイザー「JUNO-106」。
今でもアーティストのライブや制作現場でたまに見かけるシンセサイザーです。
1984年に発売したシンセサイザーですが、今でも入手は難しくありません。
加えて最近では、復刻版やプラグインも出てきているので比較的簡単にJUNO-106の音をあなたの音楽に導入することができます。
この記事では、そんなJUNO-106をレビュー!中古の入手方法や復刻版、プラグイン(ソフトシンセ)関連まで解説します。
是非参考にしてください。
1. Roland「JUNO-106」とは?
1984年発売のRolandのシンセサイザーです。
JUNOと聞くとほとんどの方が軽音サークルなどバンドでよくみるJUNO-DSなどを思い浮かべるかもしれません。しかし、元を辿りますとJUNOシリーズはJUNO-106やJUNO-6、JUNO-60などの名機シンセサイザーが発端です。
JUNO-106は比較的に初心者でも扱いやすいシンセサイザーですが、素晴らしいサウンドで、プロも使用するビンテージシンセサイザーです。
最大の特徴はコーラスエフェクトが2つ付いている点で、このコーラスによりワイドな厚いサウンドにすることが可能です。
ちなみに、スピーカーの付いたJUNO-106Sもあります。
JUNO-106を使用しているアーティストの動画
ここでは実際にJUNO-106を使用しているプロのアーティストをご紹介します。
Tame Impala
1:20〜
Tuxedo
4:50〜
KEY TRANSPOSEボタンを押しながら起動することによってモノフォニックモードになることを解説しています。
Stranger Things(サウンドトラック)
6:50〜
カルト的人気を誇るNetflix「ストレンジャー・シングス」のサウンドトラックでも使用されています。
2. 中古の実機JUNO-106の現状と入手方法
JUNO-106は同じ年代に発売されたシンセサイザーに比べて比較的手に入れやすい印象があります。
平均的な中古の値段は13万円前後と安くないですが、あからさまに高騰もしていないといった感じです。
ただし、注意点があります。それは故障が多いという点です。
中古で買う場合はできれば直接さわってから購入する方が良いでしょう。
また、購入時はちゃんと弾けていても、購入後すぐ壊れたり、長時間起動して故障が発見される場合もあります。中古である以上このようなリスクを考慮しておくのは重要なことです。
3. 復刻版JUNO-106について
JUNO-106はRoland本家から「JU-06」や「JU-06A」という復刻版が出ています。
また、新たに出たJUPITER-XシリーズにもJUNO-106のモデリングがあります。
Roland「JU-06」
Rolandの復刻シリーズRoland Boutiqueで数々の名機が復刻されていますが、JUNO-106もJU-06として復刻されています。
コンパクトになり電池駆動が可能で、スピーカーもついています。ただし、電源部分・アウト部分は少し残念で電源はUSBマイクロBタイプ、アウトはステレオ・ミニ・タイプとなっています。
Roland「JU-06A」
JU-06がさらにパワーアップした同じくRoland BoutiqueシリーズのJU-06A。JUNO-106のみならずJUNO-60も一緒にしたシンセサイザーです。
Roland「JUPITER-X」「JUPITER-Xm」
JUPITERといえばRolandの名機ビンテージシンセサイザーJUPITER-4、JUPITER-6、JUPITER-8です。
JUPITER-X、JUPITER-Xmは、それらのJUPITERシリーズのみならず、SH101やJUNO-106など数々のRoland名機アナログシンセサイザーから、ステージピアノとしてプロも使用するRDシリーズ、PCMシンセサイザーXV-5080などデジタルシンセサイザーまでモデリングしたシンセサイザーです。
また、名機リズムマシンTR-808、TR-909、CR-78など定番のドラムサウンドまで搭載されています。
4. ソフトシンセ(VSTプラグイン)
VSTプラグイン(DAWの拡張機能)としてJUNO-106の音を手に入れたい場合は、本家Rolandから出ているRoland Cloudというサービスを利用するのが一番おすすめです。
Roland Cloudはサブスクリプション(月額制)でRolandの名機のエミュレートなどプラグインを多数使い放題のサービスです。
※サブスクリプションではなく単体での購入も可能になりました。
JUNO-106以外にもD-50、TR-808、JUPITER-8、JV-1080、JX-3P、PROMARS、SH-101、SH-2、TB-303、TR-909などの音源があります。
本家から出ているだけあって見た目は実機のままで、かつ音も良いです。
まとめ
Rolandの名機JUNO-106は、今でも愛されているシンセサイザーです。
中古の実機は壊れやすいという注意点がありますが、復刻版やプラグインも出ていますので、そちらでJUNO-106の音を取り入れる方法もあります。
レトロなパッドサウンドなどに最適だと思います。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!