- Roland Cloudについて知りたい!
- 公式をみたけどなんか難しそうでわからない・・・
- Roland Cloudの口コミがイマイチだけど実際はどうなの?
このような疑問を抱えてこの記事を開いたのでは?
Roland Cloudは、Roland本家が出している月額制ソフト音源サービス。
このサービスを実際利用してレビューしたいと思います。
結論から言うと、このサービス自体はかなり革新的で、今後のプラグインのあり方を変える可能性も秘めていると思います。80年代、90年代のRolandシンセをまとめて使いたい方、実機はビンテージで高いし買えないという方にはおすすめです。
しかしながら、以前は値段やスペック等問題点があり、あまり評価は高くありませんでした。
そんなRoland Cloudがついに日本でも展開されるようになり、仕様も変わってかなり良くなっています!
この記事では、Roland Cloudのメリットやデメリット・評判などを解説。
ぜひ、参考にしてください。
ソフトシンセに関するまとめ記事はこちらをご覧ください。

1. Roland Cloudとは?
Roland CloudとはRoland本家が出している月額制ソフト音源サービスです。
Rolandと言えば、シンセなどハードの名機が有名ですが、それをパソコンでも使えるようにしました。
<Roland Cloudの概要>
開発会社 | Roland |
料金(サブスクリプション) | Free $0
Core $2.99/月額 $29.99/年額 Pro $9.99/月額 $99.99/年額 Ultimate $19.99/月額 $199.99/年額 |
- Rolandのシンセやリズムマシン大好き
- ハードPCM音源大好き
Roland Cloud新プラン・メンバーシップ
2020年5月12日Roland Cloudが日本での展開とともに仕様もガラッと変わりました。
個人的に重要だと思う違いは以下です。
横にスクロールできます▼
プラン | Free | Core | Pro | Ultimate |
値段 | $0 | $2.99/月額 $29.99/年額 | $9.99/月額 $99.99/年額 | $19.99/月額 $199.99/年額 |
ZENOLOGY | ZENOLOGY Lite | ZENOLOGY | ZENOLOGY Pro | ZENOLOGY Pro |
Legendary | TR-808とD-50のみ | 全て | ||
単体購入(買い切り) | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
詳しい違いに関してはRoland Cloud公式をご覧ください。
Ultimateが以前のRoland Cloud同様の全てが使えるプランになり、以前の登録者はUltimateで引き継がれます。
無料プランが追加され、プラグインは単体で購入(買い切り)することが可能になりました。アカウントがある限り、月額料金を払わず、好きなプラグインを購入することが可能です。
※一部単体購入ができないものもあります。
新たに追加された「ZENOLOGY」とは?
ZENOLOGYはFANTOMやJupiter-Xに搭載されているZEN-Core Synthesis SystemをDAWでも使用できるようにしたソフトウェアシンセサイザーです。
これにより、ZEN-Core対応ハードウェアシンセサイザーとDAWをシームレスに行き来することができます。
Roland Cloudにあるハードウェア用の拡張音源はZENOLOGYでも使用できます。
また、ZENOLOGYは名機シンセサイザーのモデル拡張「Model Expansion」も搭載される予定です。(Pro以上のプランで利用可能)

2. Roland Cloudを導入するメリット
Roland Cloudを利用するメリットは主に次の4つが挙げられます。
- 名機をはじめかなり多くのソフト音源を使用できる
- 音源が追加されていく
- 無料でも利用可能!NEW
- サブスクリプション(月額制)に登録せず、それぞれのプラグインを購入できるNEW
メリット1:名機をはじめかなり多くのソフト音源を使用できる
以前のRoland Cloud同様にたくさんのシンセサイザー音源があります。特にオールインワンシンセ系の音は十分すぎるくらいあるでしょう。
Rolandの名機が次々とソフト音源で蘇っています。Roland Cloudに収録されている名機に関する詳しい記事はこちらをご覧ください。




2021/09/27現在使える音源(買い切り価格)
- ZENOLOGY
- ANTHOLOGY:1985 Vol1 / 1985 Vol2 / 1986 / 1987 / 1990 / 1993 Vol1 / 1993 Vol2 / 1993 Vol3 / EP 14 / Orchestra Vol1 / Orchestra Vol2 / Orchestra Vol3 / Orchestra Vol4
- FLAVR:BlipBlop / Electrode / FunkeFever / Grit / Resin / RoboHop / Sector-7 / Sugar / Trapped
- SRX:SRX BRASS / SRX DANCE TRAX / SRX ELECTRIC PIANO / SRX KEYBOARDS / SRX ORCHESTRA / SRX STRINGS / SRX STUDIO / SRX WORLD / SRX PIANO Ⅰ / SRX PIANO Ⅱ(全て69ドル)
- LEGENDARY:D-50(149ドル) / JUNO-106(149ドル) / JUPITER-8(149ドル) / JV-1080(129ドル) / JX-3P(129ドル) / PROMARS(99ドル) / SH-101(99ドル) / SH-2(99ドル) / SOUND Canvas VA(69ドル) / SYSTEM-100(129ドル) / TR-808(149ドル) / TR-909(149ドル) / TB-303(149ドル) / XV-5080(129ドル) / TR-606(149ドル) / JUNO-60(149ドル) / TR-707(149ドル) / TR-727(149ドル) / JD-800(149ドル)
- DRUMS:Drum Studio - Acoustic One
- AIRA:SYSTEM-1(99ドル) / SYSTEM-8(129ドル)
- TERA:Tera Guitar / Tera Piano
メリット2:音源が追加されていく
普通のプラグインソフトではアップデート等で多少の追加はありますが、プラグイン一つ丸ごと追加されることはありません。しかし、Roland Cloudは月額制であるがゆえに、今後も新しいプラグインが追加されていきます。
なので、月額を払うに値すると思ったタイミングで申し込むということもできます。
メリット3:無料でも利用可能!
Roland Cloudにフリープランが加わりました。
新しく追加されたZENOLOGY(Lite版)も利用でき、サウンドパックはZEN-Core対応のシンセサイザーでも利用可能です。
また、一番上のプランUltimateの30日間の無料トライアルもあるので、じっくり利用してどのプランに登録するか検討することが可能です。
メリット4:サブスクリプション(月額制)に登録せず、それぞれのプラグインを購入できる
なんと「Lifetime Keyを入手」から、名機モデルのLEGENDARYシリーズなど一部のプラグインを単体で購入できます。
月額料金を常に払うことなく、利用できるのでこれはかなり良いですね。

3. 利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
しかし、実際に使っていて、ここはちょっとなぁ・・・と思った(思っていた)点をご紹介します!
- 重い
高い
デメリット1:重い
Roland CloudのJUNO-106が異常なCPU利用率な件、原因がわかった。てか原因というか、そもそもRoland Cloudのプラグインはめちゃくそ重い。Skylake世代のi7使ってるが、8個(+FX少々)立ち上げただけでもういっぱいいっぱい。今時そんなプラグインあるか・・・
引用:Twitter
まず、前提として重いという検索がかなり見受けられますが、これは全てのRoland Cloudプラグインに言えることではありません。「ANTHOLOGY」「TERA」はRAINLINKという技術で一部がクラウド上にあり重くありません。
このRAINLINKという技術はかなり革新的だと思います。今後クラウド上に音源を置くようになるとスマホや低スペックのPCでもかなりのクオリティの音源を制作できるかもしれません。
問題なのが一番需要のありそうな「LEGENDARY」です。普通に利用すると重いです。
しかし、Optionから「Optimize for Lower CPU Usage」にチェックを入れるとだいぶ軽くなります。
ここを知らずに利用するととても重いものがいくつかあります。
デメリット2:高い
以前のRoland Cloudは月額2190円、年間払いで21820円のみでした。
サブスクリプション型のソフト音源はあまりないので比べにくいですが、使えば使うほど出費が増えるのはお財布に優しくありませんでした。
しかし、無料プランなど複数プランを用意したことや単体での購入が可能になったためこのデメリットは解消されたと思います!
4. 口コミ・評判を紹介!
以前のRoland Cloudは、賛否両論でまだまだ認知度は低く、伸びるかどうかは今後のアップデート次第だと思っていました。
そしてついに大型のアップデートとともに日本での展開により再評価され始めています。
Roland Cloud引き続き、使ってみてますがめっちゃ音がいい!!! どうせ昔の音圧ない感じだろ〜とか思ってた自分がアホすぎる、土下座して謝りたいくらいだ。全体的にちゃんと回路感がすごくてJUPITER8も高音が綺麗だしTBもSHも音が太い、XV系もオケヒ、声ネタ(笑)が最高。レイヤーの必要がない音
Roland Cloudの攻勢を感じますね!
元々音源モジュールで実積ある音源なので、民族楽器使いDTMerにとってはかなり助かりますね!
まぁRoland Cloudにハァハァ言うのはハード音源世代というか、JVとかのハードPCM音源好きかな。月間2,000円以上出すのは相当好きじゃないと超えないハードルだろう。808とかのエミュは今更感あるし他にも替えはたくさんあるし。あとはJP-8000の登場を待つばかり。
引用:Twitter
5. セール情報・キャンペーン
Roland Cloudは、期間限定で「Play 4 Life」というキャンペーンを行います。
一番最近ではブラックフライデーではなく、2021年12月15日〜2021年12月31日のクリスマスから年末までの期間キャンペーンが行われました。
Play 4 Lifeとは?
Play 4 Lifeは、Roland Cloudの年間プランのProまたはUltimateを購入することで、年間メンバーシップ終了時に
- Pro年間プラン:Legendary、AIRA、またはSRXのLifetime Key(買い切り)を1つ
- Ultimate年間プラン:Legendary、AIRA、またはSRXのLifetime Key(買い切り)を2つ
手に入れることができます。
まとめ
新しいRoland Cloudは無料プランもあるので、利用するべきでしょう。評判が悪かった点ががっつり解消されていて本当に素晴らしいと思いました。
80年代、90年代のRolandシンセをまとめて使いたい方、実機はビンテージで高いし買えないという方には特におすすめです。
また、ZEN-Core対応のハードウェアシンセサイザーをお持ちの方は間違いなく使うべきでしょう。
この記事が参考になれば幸いです。