ソフトシンセサイザー「Avenger」についてお調べ中ですね。
ウェーブテーブルのソフトシンセと言えばSerumやMassiveなどが有名ですが、Avengerもかなり人気です。
世間の評価もかなり高いソフトシンセサイザーですが、実際はどうなのか?
この記事ではそんなAvengerをレビューします。この記事を読めば、導入するメリットや注意点、インストールやアクティベーション方法まで理解できます。
是非参考にしてください。
ソフトシンセに関するまとめ記事はこちらをご覧ください。

1. Vengeance Sound「Vengeance Producer Suite(VPS) Avenger」とは?
Avengerは、Vengeance Soundが開発するソフトウェアシンセサイザーです。
最大の特徴は
- ウェーブテーブル(※1)
- クラシックなバーチャルアナログ
- 自由に波形をカスタマイズできるフリーフォームやオシレーターシェイプ
- グラニュラー
- ギターなど長い尺のサンプルやドラム
など合計8種類のオシレーターや、47種類ものフィルタータイプ、30種類ものエフェクトなどで幅広い音を出すことが可能で、パラメータも多い点です。使いこなせれば、何でもできるソフトシンセと言えます。また、音が良いとの定評があります。
ただその分、全てを使いこなすのが少々難しいので注意しましょう。
拡張パックExpansion(エキスパンション)も多く販売しており、プリセットだけでなくオシレーターも追加することが可能です。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST2、VST3、AU(Audio Unit)、AAXプラグインとして利用できます。
Rent to Own(RTO)開始!
Plugin Boutiqueにて、月額払いRent to Ownでの販売が開始されました。Rent to Ownは、月額料金を払うことでプラグインを利用できます。指定された月数支払うことで最終的には自分のものとなります。ただし、いつでも途中で辞めることが可能です。詳しくは下記のページをご確認ください。
<Avengerの概要>
開発会社 | Vengeance Sound |
操作画面 | ![]() |
製品名 | VPS Avenger |
オシレーター・サンプル | 620マルチサンプル / 154リサンプラーウェーブ 218スペシャルサンプル(アタック,ノイズなど) 168ドラム / 168ドラムシーケンス 596ウェーブテーブル / 219グラニュラーサンプル |
プリセット | 930以上 |
価格(定価) | 230ドル 210ユーロ 185ポンド |
(※1)ウェーブテーブルとは・・・
初代ウェーブテーブルシンセサイザー「PPG WAVE」(2.2と2.3があります)
ウェーブテーブルは複数の波形形状を含むテーブルを使用して音を作る方式です。
あらゆる波形を合成し、波形間をモジュレーションできるのでアナログシンセサイザーと違いオシレーターの種類が豊富で細かくエディットできる点が特徴です。


2. 導入するメリット
では、実際に「Avenger」を導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか?
導入するメリットは主に以下の2点が考えられます。
- ウェーブテーブルのみならず、サンプルなど幅広い音が出せる
- 音が良いと定評がある
ウェーブテーブルのみならず、サンプルなど幅広い音が出せる
SerumやMassiveなどのウェーブテーブルシンセサイザーと違い、長い尺のサンプルやドラムサンプルなどウェーブテーブル以外の幅広い音が出せます。
標準のプリセットでもドラムやギターなどシンセサイザーではないサンプルを操ることが可能で、ドラムには専用のパラメータもあります。また、自分のサンプルを入れ操作することも可能です。設定も多く、何でもできるといった印象です。
音が良いと定評がある
音が良いという声をよく聞きます。
私が実際に触った感想としては、他のシンセと比べて力強さ、深さがあると感じました。

3. 利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
しかしながら、利用する前に知っておくべき注意点・デメリットも3点考えられます。
- プリセットは強めなサウンドが多い
- 使いこなすのが大変
- 重い
注意点1. プリセットは強めなサウンドが多い
プリセットはEDM系などダンスミュージックに適した強めなサウンドが多いので、ジャンルによっては合わない可能性があります。
ただし自分で一から音作りする分には幅広い音作りが可能ですので、自分に合ったものが作れると思います。
EDM系などダンスミュージックが好きな方はプリセットのままでも利用する価値はあるでしょう。
注意点2. 使いこなすのが大変
かなり色んなことができ、特に初心者の方は使いこなすのは一苦労でしょう。
使いこなすことができれば何でもできるくらい良いシンセですのでトライしてみる価値はあります。
ただし、単純にウェーブテーブルシンセサイザーを求めている方はXfer Records「Serum」やReveal Sound「SPIRE」の方が使いやすいですし、同じようにサンプルおよびグラニュラーにも対応したもので使いやすいソフトシンセとしてはArturia「Pigments」もあげられます。まずはそちらから試してみるのも良いでしょう。



注意点3. 重い
機能が多いこともあってか重いという声をよく聞きます。
オシレーターを増やしたり、細かな設定をすればするほど重くなるでしょう。
4. 口コミ・評判を紹介!
Avengerの口コミ・評判をまとめました。
全体的に、シンセとしての性能を評価する声が多かったです。
ただ、アクティベーション方法の難しさに苦戦している声がありました。こちらは次の項目で詳しく解説します。
Avenger、購入確定…
つよつよシンセすぎるだろうが
とはいえ、Avengerは紛れもなく最強シンセの一角。
50%オフは思考停止で買って良いレベル。公式エキパンも高いだけのことはある水準。まさに最強シンセ。
そしてCPU負荷も最強の模様😇
メモリ8GBだと手に負えない。体験談。
Avenger(シンセ)入れたい…
引用:Twitter
5. Avengerに関するセール情報
Vengeance Sound製品は、ブラックフライデーのみならずセールをおこないます。
Avengerもセールの対象になることが多いです。
Avengerの最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。


6. インストール・アクティベーション方法
Avengerのインストール・アクティベーション方法は変更されました。
以前はかなり面倒オーソライズ方法でしたが、かなり簡単になりました。以下の5STEPで完了します。
STEP 1. ユーザー登録
まずは、https://register.vps-avenger.com/loginでユーザー登録をします。
左側Registerから
- Name:名前
- E-Mail Address:メールアドレス
- Password / Confirm Password:パスワード×2
を入力して登録します。
すでにアカウントを持っている方はLoginからメールアドレス、パスワードでログインします。
STEP 2. プロダクトコード(シリアルナンバー)で製品を追加
ログイン後、Add New Productからプロダクトコードを入力してLook upを選択します。
プロダクトコードは、ライセンスを購入した販売サイトなどでもらえるコードです。
STEP 3. V-ManagerとVPS Avengerをダウンロード・インストール
https://register.vps-avenger.com/detailsからV-ManagerとVPS Avengerをダウンロード、インストールします。
STEP 4. V-Managerを起動してKeyfileとFactory Contentをダウンロード
V-Managerを起動してログインし、右上Download Keyfileを選択し、アクティベートを完了します。
続いて、Factory Contentをクリックしてダウンロードします。
Factory Contentは、上部のContent Locationから場所を設定できます。
STEP 5. DAWでAvengerを起動してログイン
DAWでAvengerを起動して、Vengeance Soundのアカウントでログインして完了です。
※Factory Contentを設定する
Factory Contentが見つからず、MISSING FACTORY LIBLARY!と出てくる場合があります。もし表示されたら、NextからSelect content file…でダウンロードしたFactory Contentを選びます。
最後に保存するフォルダを設定して、STARTを選択します。
最後のSTARTボタンは押して反応がないと思っても少し待ってください。少し待つとウィンドウの下側に読み込みのオレンジ色のメーターが現れます。
7. 使い方を解説!
使い方については順に記事を公開していますので、見たい項目をクリックしてしてください。



まとめ
Avengerはシンセサイザーとしては申し分ない素晴らしいものです。
ただし、操作できることが多すぎたりと初心者の方には優しくない側面があります。プリセットをそのまま使う分には問題ありませんが、一から自分で作りたい場合は、使い方をマスターする必要があるでしょう。
この記事が参考になったのなら幸いです。