今回紹介するのは、Wavesfactoryが開発する高評価のサチュレーションEQ「Spectre」。
EQとして機能しつつ、様々な特性のエンハンサー/エキサイターとしても機能できる便利なプラグインです。
使いやすくて初心者にもオススメできます。
この記事では、Wavesfactory「Spectre」実際に使ってレビューします。使い方も解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. Wavesfactory「Spectre」とは?
EQとエンハンサーを掛け合わせたようなプラグインエフェクトです。
EQとして機能しつつ、様々な特性のサチュレーション(軽い歪み)を加えることが可能です。
サチュレーションのみ適応することも可能でサチュレーションの種類も多く幅広い音作りができます。
Spectreの詳細情報
開発会社 | Wavesfactory |
操作画面 | |
価格(定価) | 99ユーロ |
主な仕様 | マルチバンドエンハンサー |
2. 導入するメリットは?
Spectreを導入するメリットはズバリ「幅広い音作り」が可能な点でしょう。
サチュレーションの種類がかなり多く、また強度やクオリティも選べるため幅広い音作りが可能です。痒いところまで手の行き届いたプラグインです。
ナチュラルにかけることから、がっつり色をつけることも可能でしょう。
デモ動画
公式動画の1:20〜実際にロックな曲に使用したデモがあります。
ブーストした低音域が明らかに変わっているのがわかると思います。
3. 利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
ただし、Spectreを利用する前に1点だけ知っておくべき注意点があります。それは「Mixのパラメータが通常とは違う」という点です。
Mixは、慣れているものとは少し異なります。 そのため、変化の仕方に戸惑うかもしれません。
中心の50%に設定すると、Wet信号とDry信号の両方が最大レベルに設定されます。ミキシングプロセス中にレベルが一定に保たれ、Spectreで作業するときにボリュームを失うことがないようになっています。
4. Spectreの口コミ・評判
プロの方を含め評価はとても高いです。
ここでは、ツイッターにあるいくつかの口コミを実際に紹介します。
非整数次倍音も加えるマルチバンドエキサイターの、
・Waves Vitamin
・Wavesfactory Spectre (Color : Tape)
上記2種類をPlugin Doctorで分析、そして聴き比べたので、その音の傾向の違いについてツイートしようと思います。
で!ついでにWavesfactoryのページみてたらこれ知らなくて、デモ試したら滅茶苦茶良くて即購入、Spectre!EQとサチュレーションを組み合わせたプラグインなんだけど、あんまり話題になってないけどこれ凄くない!?ほんと凄いんだよ!狙った所のEQ持ち上げ&サチュレーションでめちゃ音が際立つの!
引用:Twitter
5. Spectreに関するセール情報
Wavesfactoryは、たまにセールをおこないます。
Spectreもセールの対象になることがあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
6. Wavesfactory製品のインストール・アクティベーション方法
Plugin Boutiqueにて解説されていますが、Wavesfactory製品のオーソライズは以下の4STEPで完了します。
- https://www.wavesfactory.com/redeemでシリアルナンバーを入力して「CHECK CODE」を選択
- ユーザー名とメールアドレス2回を入力して「SUBMIT」を選択
- 製品をダウンロード・インストール
- 製品を起動して、ユーザー名とシリアルナンバーを入力してアクティベート
7. 使い方を解説
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
上部にあるフィルターはローシェルフ、3つのピークフィルター、ハイシェルフの全部で5つあります。
各ドットを左から右にドラッグしてフィルターの周波数を変更し、縦軸に沿ってゲインを変更し、マウスホイールを使用してQを調整できます。
ドットをダブルクリックしてフィルターを無効/有効にします。
それぞれのドットは下部に以下のパラメータが表示されています。
- 周波数
- ゲイン
- Q
- サチュレーションの種類
- 出力処理モード
サチュレーションの種類
10種類の彩度アルゴリズムから選択して、ミックスに異なる色を与える機能です。
Tube:真空管。最も汎用性が高いです。
Warm:Tubeの暗いバージョン。
Solid:トランジスタタイプ。
Tape:パンチのあるテープとくぐもった彩度のテープ。ベースまたはキックドラムの強化に最適です。
Class B:「クロスオーバーひずみ」とも呼ばれる特殊なタイプ。ドラムやパーカッションなどの一時的な重い素材に最適です。
Diode:チューブに似ていますが、高周波成分が多いです。
Digital:ハードクリッピングのデジタルなひずみ。
Bit:ビットクラッシャー。他と異なり、高い入力よりも低い入力に多く反応します。
Rectify:信号のすべてのマイナスの値をプラスにし、より高いピッチの信号を生成します。
Half Rectify:信号のすべてのマイナスの値を取り除きます。
Clean:ディストーションを追加しないモード。パラレルEQみたく動作するように信号を送ります。
それぞれのパラメータの下にInput、Output、Mixのパラメータがあります。
通常のEQではなくサチュレーションでもあるため、これらのパラメータは重要です。
入力を増やすことでサチュレーションを高め、出力を下げることでゲインブーストを補正できます。
Input、Outputの間にあるリンクボタンを有効にすると、サチュレーションが変化する間同じ音量が維持されます。
Mixは、慣れているものとは少し異なります。 中心の50%に設定すると、Wet信号とDry信号の両方が最大レベルに設定されます。
ミキシングプロセス中にレベルが一定に保たれ、Spectreで作業するときにボリュームを失うことがないようになっています。
最下部に以下の5つのパラメータがあります。
- Quality:オーバーサンプリング比をNormal(オーバーサンプリングなし)、Medium(4xオーバーサンプリング)、Best(16xオーバーサンプリング)の間で設定します。オーバーサンプリング率が高くなると、CPU使用率も増加することに注意してください。
- UISize:ユーザーインターフェイスのサイズを変更できます。
- Preset:このドロップダウンメニューからプリセットをロードおよび保存します。
- Mode:Subtle<Medium<Aggressiveを選択できます。これはサチュレーションの歪み量(Drive)です。
- De-Emphasis:この機能は適用したEQのブーストを最終信号から差し引き各バンドのサチュレーションのみを残します。
まとめ
Spectreは質が良いだけでなく、痒いところまで手が行き届いており、使い勝手が良いプラグインエフェクトです。
使いやすく初心者の方にもおすすめできるエフェクトです。
ただ、Mixのパラメータが通常とは違うので、最初は戸惑うかもしれません。
使い方をしっかり理解して活用することで、あなたの音楽をより良くできるでしょう。
この記事が参考になれば幸いです。
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