人気で音が良いとの定評があるソフトシンセVengeance Sound「Avenger」。
しかし、できることが多すぎて使いこなすことがなかなか難しいです。
購入しても使いこなせないままの方も多いのではないでしょうか?
そんなAvengerの使い方第二弾として、今回は主にエディター機能を中心に解説します。
是非参考にしてください。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
使い方①③や、レビュー、インストール・アクティベーション方法は下記の記事をご覧ください。
1. FFT (Fast Fourier Transform)

中央パネルのEDITORにFFTエディターが表示されます。
FFTは、信号を帯域に分割し、倍音をコントロールできます。
EDITORは主にFFTが表示されますが、選択するオシレーターによっては別にエディットできる機能があります。
右上にプリセットがあり、メモマークからプリセットを保存することも可能です。
左下に3つのモードの切替があります。
FREE

マウスでFFTを自由に描画できます。 「Alt」キーを押すと、直線を描くことができます。縦は、dB単位の増幅または減少を示しています。 0dBラインは、波形の通常の標準音量です。
HARMONIC

ハーモニックモードは、個々のハーモニックバンドまたは非ハーモニックバンドをグループ化します。
BIN

FFTのすべての256バンドが同じサイズで表示されます。マウスホイールを使用してズームインおよびズームアウトできます。ハーモニックオクターブには、わかりやすくするための色が付いています。
下部のパラメータ

NSWEEP:描かれた変化を左右に移動します。このダイヤルの標準設定は中央位置です。
FLIP:FFTエディターで描画されたすべての設定を反転します。
LP / HP:FFTベースのローパスおよびハイパスフィルター。これは、OSCパネルの波形の上のフィルターバーにリンクされています。
SLOPE:LP / HPの勾配を調整します。
RANDOM:256個のFFTバンドすべてにランダムな値を与えます。
RESET:FFTが元の状態に戻ります。
VSPEED / VSTRENGTH:選択した速度(VSPEED)と選択した強度(VSTRENGTH)ですべての帯域を脈動させることができます。
2. FREEFORM / フリーフォーム

オシレーターFreeformを選択すると独自の波形を描くことができます。Freeformのオシレーターはここで作成および編集され、好きなように1つのウェーブサイクルを描画できます。左クリックで描けますが、右クリックで直線を描くことも可能です。
FFT同様右上にプリセットがあります。
SMOOTH A / SMOOTH B:波形を滑らかにすることができます。鋭い角は均等に滑らかになります。スムージングの量は、波形の灰色部分で確認できます。
SPLIT:AとBの2つの異なる領域にスプリットできます。
NORM:これを有効にすると、継続的にノーマライズされます。0dbを超えることなく、可能な限り大きな音量で作成されます。
Adapt / Zero / Symmetry:このダイヤルは、波形を滑らかにして新たな可能性を提供します。ただし、これは波形の開始、終了位置を軸に変更されます。 「Adapt」は、波形の開始と終了を中央に圧縮するように配置します。 「Zero」は0(中心線)に向かうように調整され、「Symmetry」は波形の右半分と左半分全体をクロスブレンドします。
3. Wavetable / ウェーブテーブル

WavetableとResampleを選択すると、FFTのとなりがWAVETABLEになります。
また、下部に緑色のテーブルが表示されます。
EDITORにあるエンベロープ線は、下部の緑色テーブルで移動する赤い点と連動しています。つまり、テーブル間をこのエンベロープに合わせて移動することができます。
エディターでダブルクリックしてエンベロープポイントを追加するか、既存のポイントを好きな場所にドラッグアンドドロップします。右クリックで削除、エンベロープを反転、リバース、リセットが設定可能です。 2点間の曲線は、上下にドラッグし勾配を変更し、Commandキーを押しながらクリックしてリセットできます。
※エンベロープは左下「ENABLE」をクリックして有効にする必要があります。
エンベロープ画面内の下部にあるパラメータは以下です。

ENABLE:ウェーブテーブルエンベロープを完全にオンまたはオフにします。
TRIGGER

VOICE:エンベロープは音声ごとに使用されます。
FIRST:すべてのノートがリリースされるまで、以降のノートによるリトリガーはありません。
LAST:押されたノートはすべて、エンベロープをリトリガーします。
GLBL FIRST:最初に押されたキーがエンベロープを開始します。キーを押したままの場合はリトリガーされません。
MODE

LOOP:これはデフォルトのモードです。エンベロープはループされます。
PING-PONG:ループしますが、リバースを含み前後に進みます。
ONESHOT:エンベロープは1回だけ再生され、ループされません。エンベロープの最後のポイントが保持されます。
CENTER SNAP:エンベロープのちょうど中央に視覚的なヘルプラインを表示します。
SQ(シーケンサー) / MOD

右下のENVをクリックするとSQとMOD をEDITORに追加できます。

SQはそれぞれ右クリックで9つのエディットが可能です。上下にドラッグして回数(◯x)を増やします。MODは点をダブルクリックで追加、点や線をドラッグしてエディット可能です。
右側には以下のノブがあります。

INDEX SMOOTH:ウェーブテーブル間をスムーズに移動できます。
INDEX STEPPY:スムージングやブレンドを行わずに、ウェーブテーブル間カットします。
INDEX SMOOTH / INDEX STEPPYを選択する下のINDEXノブはテーブルの開始波形を選択します。
NUM WAVES:このダイヤルを使用すると、インデックスダイヤルで使用される波形の数を増やす、減らすことができます。
FREEFORMと同じくAdapt / Zero / Symmetryのノブがあります。
続いて下部のノブを解説します。

STRENGTH:ウェーブテーブルエンベロープによるINDEX位置のモジュレーション量を設定します。となりのスライダーは、STRENGTHがベロシティにどの程度反応するかを定義します。スライダーの上にある小さなピアノをクリックしてドラッグすると、ベロシティ曲線が正または負の方向に曲がります。
SMOOTH:Smoothは、慣性を追加して反応時間を遅くすることにより、ウェーブテーブルエンベロープを丸めます。
PHASE:ウェーブテーブルエンベロープの開始フェーズを設定します。
FLIP:エンベロープを反転します。
SPEED:スピードは、エンベロープがウェーブテーブルを通過する速度を設定します。ノブの横にある音符マークで、これをBPMに同期するかどうかを設定できます。選択しない場合はHzでコントロールできます。
STEPS:SQ(シーケンサー)のブロック数を1〜16に設定します。
WAVETABLE VIEW

現在読み込まれているwavファイルまたはウェーブテーブルがウェーブテーブルビューに表示されます。 1つの緑色のブロックは、1つの「テーブル」に相当します。
INDEXノブを回すと、波形がどのように移動しているか(ハイライトされたテーブル)を確認できます。赤い点は、エンベロープを使用しているときのウェーブテーブルの位置を示しています。マウスホイールを使用してズームインおよびズームアウトします。開始マーカーと終了マーカーを移動して、再生される領域を制限できます(Resamplerのみ)。
※上記で説明したNUM WAVESノブでテーブルの増減ができます。
右上から鍵盤表示・ウェーブテーブル表示を変更でき、以下のボタンがあります。
NORM(Normalize):この機能は、すべてのテーブルのボリュームを個別にノーマライズします。シグナルチェーンではノーマライズはフェードの前に適応されます。
Reverse:リバースします。
Vocoder:オルタナティブサウンドバリエーション。波形が対称になるように強制します。
Resampler Mode

オシレーターResmapleを選択すると、EDITOR(WAVETABLE)内にあるNUM WAVESノブの下が選択できるようになります。
Increment:個々の波形間の間隔を設定できます。Incr.×2〜Incr.×4まで間隔を選べて、特別なモードSub.divもあります。これは、テーブル間の距離のフリーモードの一種であり、テーブルのオーバーラップも可能にします。テーブルの始点はすべてのモード(ドラッグアンドドロップ)で移動でき、終点はSub.divでのみ移動できます。
Root:Incrementの下にあるキーはウェーブテーブルの1つの波形の長さをここで設定できます。ノートの値は、波形ごとのサンプル数にも変換されます。したがって、ロードしたwavファイルがCにあることがわかっている場合は、ここでCを選択する必要があります。
4. Samples / サンプル

オシレーターSampleを選択すると、EDITORは以下のノブがあります。
SHIFT:ピッチを維持しながらサンプルを上下にシフトします。これによりサウンドが変化し、典型的なピッチエフェクトが生成されます。
KEYTRACK:サンプルのピッチをキーボードに合わせる方法を制御します。 100%はフルスケールを意味し、0%はキーボード全体にピッチがないことを意味します(ドラムまたはボーカルにこれが必要な場合があります)。
START:サンプルの開始を設定します。これは、ディスプレイの緑の線で視覚化されます。サンプルは、緑の線からキーが押されたときに開始し、この線の前のすべてをスキップします。そうすることで、例えば、ピアノのアタックフェーズを無視して、パッドサウンドを作成できます。中央ディスプレイの緑の線をドラッグアンドドロップしてサンプルの開始を設定すると、位置がパーセントではなくmsで表示されます。
RND.START:このダイアルを回すと、波形の上に灰色の領域が表示されます。このエリア内では、キーを押すとランダムな開始位置が選択されます。
DELAY:ここでは、サンプルに最大200msの遅延を設定できます。
BITS/RATE/BOTH
名前をクリックすることで変更可能な3つのモードBITS/RATE/BOTHがあります。
RATE:レート(水平方向の波形振幅)
BIT:ビット深度(垂直方向の値)
BOTH:両方
このエフェクトはオシレーターにあり、オーディオエフェクトとは異なる動作をします。
Sample Stacker

Avengerは、サンプルを積み重ねるレイヤー化も可能です。
最初にオシレーターSampleを読み込んでから、上部波形表示の右下隅にある「+」を押すと、サンプルスタッカーモードになります。ライブラリが再び開き、別のサンプルを選択できます。 オシレーターごとに最大4つのサンプルをレイヤー化できます。
右端のメーターは音量を表し、下部EDITOR内のVOLUMEとリンクします。EDITOR内には、レイヤー別のブラウザが追加されます。
5. Granular samples / グラニュラー

グラニュラーシンセシスは、サンプルをGrainと呼ばれる小さな断片にカットし、それらのGrainを結合してフルサウンドに戻します。

OSCパネルでは、DENSITY / GRAIN SIZE / RND. POS(Random Position)の3つの新しいコントロールが提供されます。これらはすべて、中央パネルのEDITORそれぞれのコントロールにリンクされています。
EDITOR右側のノブは以下のパラメータです。

POSITION:サンプル内のサウンドの開始点を設定します。
DENSITY:密度は、1秒あたりに再生されるGrainの数を定義し、1秒あたり10から200に設定できます。1秒あたり200Grainは非常に豊かなサウンドスケープになりますが、1秒あたり多くのCPUを使用します。
GRAIN SIZE:25msから1000msの間で設定でき、個々のGrainの長さを定義します。これは、エディターの下の波形ビューで視覚化されます。
GRAIN ENV

グレインエンベロープは、グレインのブレンドインとブレンドアウトを定義します。
Triangle:50%ブレンドイン、50%ブレンドアウト。最もスムーズな設定、クリックなし。
Trapezoid:フェードイン/フェードアウトが短いモード。
Ramp up:フェードイン/フェードアウトなし。クリック音が発生する可能性があります。
Ramp up rounded:丸めバージョン、クリックが少ないです。
Ramp down:フェードインはありませんが、フェードアウトします。クリックが発生する可能性があります。
Ramp down rounded:丸めバージョン、クリックが少ないです。
ROOT NOTE:旋律的な目的でサンプルを使用する場合は、サンプラーのようにルートノートを設定する必要があります。
続いて下部のノブです。

RND POS(Random Position):サンプルのランダムな開始点を設定します。 0%は選択された位置です。
RND PITCH(Random Pitch):Random Positionと同様に機能しますが、ピッチを変更します。値を小さくすると豊かなサウンドが得られますが、値を大きくすると調和性が低下し、無秩序なサウンドになる場合があります。
SPREAD PAN:ステレオフィールドで粒子を広げます。このダイヤルを左に回すと、各粒子のステレオフィールドでランダムな位置が使用されます。ダイヤルは左100%(ランダム)から0%(なし)から100%右(左右交互)に設定でき、ステレオ効果の深さを定義します。
SPREAD PITCH:左チャネルと右チャネルを反対方向にピッチします。
RND:ランダムなGrain方向は、グレインの再生方向を決定します。 100%はすべてのGrainが順方向に再生されることを意味しますが、50%はGrainは半分が逆方向に再生され、半分は順方向に再生されます。0%はすべてのGrainが逆方向に再生されます。
SPEED:SPEEDは、細かいエンベロープの再生速度を設定します。ドロップダウンでは、「SMOOTH」と「STEPS」のどちらかを選択できます。 SMOOTHはシームレスな速度オプションを提供しますが、STEPSは特定のオプションのみを提供します。
このダイアルは、エンベロープエディターの下のSPEEDパラメータにリンクされています。
FLIP:エンベロープを上下逆にします。
STRENGTH:STRENGTHとSTRENGTH VELOCITYは、他のオプションと同じように機能します。

細かいエンベロープを設定するために、他のすべてのエンベロープと同様に機能する中央ディスプレイが使用されます。ダブルクリックするとエンベロープポイントが追加され、エンベロープカーブは2つのポイント間の線を上下にドラッグして実行します。マウスホイールでエンベロープを拡大および縮小します。
Granular Wavefrom View

再生された粒子を表す緑色の点を表示することで、サウンドを視覚化します。
Random Positionを上げると左右に広がり、Random Pitchを上げると中央から上下に移動します。左下では、グリッドを設定できます。ビューの内側をクリックすると、波の位置が移動し、スクロールすると波形が拡大または縮小します。
LOOP:ループボタンはサンプルを無限ループに変え、位置を100%から0%にシームレスに切り替えます。
CLOUD:長いサンプルのためにCLOUDが作られました。より高いオクターブでサンプルを再生すると、ピッチングによりサンプルの再生が速くなり、短くなります。 CLOUDをアクティブにすると、Grainの長さを保持します。
TRANSIENT:元のサンプルのドライバージョンをアタックフェーズに追加して、トランジェントを強調します。
まとめ
人気のソフトシンセAvengerのEDITOR機能について解説しました。
EDITORは音作りの自由度が高いことが特にあらわれている部分だと思います。
次の使い方③でおそらく最後になります。
この記事が参考になれば幸いです。
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