キックに特化した音源でありながら、自分のオーディオファイルも取り込んで加工できるプラグインBigKick。
値段が安く魅力的なプラグインですが、ライバルが多い音源ですので本当に買うべきなのか注意が必要です。
この記事ではそんなBigKickをレビュー、メリットやデメリット・注意点から使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
1. Plugin Boutique「Big Kick」とは?
Big KickはPlugin Boutiqueが開発するキック専用のサンプラーシンセサイザーです。
主にサンプラーセクション「SAMPLE」とシンセサイザーセクション「BODY」の2つのメインセクションからできており、たくさんのキックが入った音源でありながら自分のオーディオファイルを入れて、カスタマイズすることも可能です。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST、AU、AAXプラグインとして利用できます。
開発会社 | Plugin Boutique |
操作画面 | |
製品名 | BigKick |
主な仕様 | キック専用サンプラーシンセサイザー 300種類以上のアタックタイプ / 110種類のプリセット |
価格(定価) | 49ドル |
Plugin Boutiqueはプラグイン販売サイトでもあります。販売サイトとしてのPlugin Boutiqueに関する詳しい記事は下記をご覧ください。
2. 導入するメリット
実際に使ってみて以下2点のメリットが考えられます。
- 自分のファイルを入れてカスタマイズできる
- 安い
自分のファイルを入れてカスタマイズできる
自分のキック音源(オーディオファイル)を取り込んで、カスタマイズすることが可能です。
プリセットを使う音源としてだけでなくキックを加工するエフェクト、シンセサイザーとしても利用できるので、便利です。
安い
セール価格で34ドルで購入することが可能です。音源としてはかなり安いです。
3. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしならがら、Big Kickにはたくさんのライバルプラグインがあります。
Plugin Boutique「Big Kick」VS Sonic Academy「Kick 2」など
他にもあると思いますが、キック専用の音源として主に以下があげられます。
- Sonic Academy「Kick 2」
- Rob Papen「RAW-Kick」「Punch-BD」
- D16 Group「PunchBOX」
それぞれできることも少しずつ異なるので、どれが自分に合っているかしっかり吟味する必要があると思います。できれば全部デモりましょう。
Big Kickと特によく比べられるのはSonic Academy「Kick 2」です。初見でも使いやすく初心者の方にもおすすめできるプラグインです。
Rob Papen「RAW-Kick」はシンセサイザーの機能が充実したプラグインでキック兼サブベースとしても使い勝手が良い音源です。「Punch-BD」は6種もキックをセットできる音源で、レイヤーだけでなく複数キックを用いた作曲に便利です。
D16 Group「PunchBOX」はClick・Tops・Tools3つの付加や、Rolandの名機リズムマシンなどをモデルとしたものなど5種ドラムシンセサイザーを搭載しており、他の製品と比べるとエンベロープをコントロールするというより、音を強化するという面でおすすめです。
PunchBOXに関する詳しい記事は以下をご覧ください。
D16 Group PunchBox ▶︎Plugin Boutique ▶︎ADSR Sounds ▶︎PluginFox ▶︎SONICWIRE ▶︎Rock oN ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎公式
4. 口コミ・評判を紹介!
Big Kickに関する口コミ・評判をまとめました。
購入を検討している方はかなり多いですが、他のキック音源をすすめる方もいます。
BigKick買う以外の選択肢無くなった
BigKickもいいけど、Kick2も好き
引用:Twitter
5. 最新セール情報
Big Kickは、ブラックフライデーのみならずセールで安くなっている場合があります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
6. インストール・アクティベーション方法
Big Kickのインストール・オーソライズ方法は以下の3STEPで完了します。
- Plugin BoutiqueのMy Accountから製品をダウンロード・インストール
- Get Started→INFOをクリック
- シリアルナンバー「START〜END」までをペースト
7. 使い方を解説!
ここからは実際にBig Kickの使い方を解説します。公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
Big Kickは主にサンプラーセクション「SAMPLE」とシンセサイザーセクション「BODY」の2つのメインセクションからできています。
SAMPLE
主にキックのアタックをコントロールするセクションです。短く高い周波数のアタック音を調整します。SAMPLEは2種類まで付加することが可能です。
ノブはハイパスフィルター(High Pass)、ディケイ(Decay)、ゲイン(Gain)の3つです。
LOAD SAMPLEから自分の持っているファイルを読み込むこともできます。
BANK→Factoryからカテゴリーを選び、〇〇 wav.部分からプリセットを変更します。
ファイルはドラッグ&ドロップでも入れることが可能です。
ディスプレイ
クリックすることで拡大表示できる波形のディスプレイです。
ディスプレイからドラッグ&ドロップでDAWに直接貼ることも可能です。
BODYをオフにして貼ると、SAMPLEのみのファイルに、SAMPLEをオフにして貼るとBODYのみのファイルとなります。
BODY
基本的にサイン波で構成されているシンセサイザーセクション「BODY」。
このエリアだけでも808、909スタイルのキックを作成できます。
上の3つのノブAttack、Hold、DecayでAmp(音量)をコントロール。
下の5つのノブDeep、Curve、Start、Pitch Decay、Endでピッチをコントロールします。
Start:開始周波数です。
Time:ピッチが下がるまでの時間を調整します。
End:最終のピッチ。NOTEからピッチを正確なキーに合わせることも可能です。
Deep:ノート全体のピッチを下げ続け、サウンドに別のピッチエンベロープを追加します。
Curve:ピッチディケイの形状を変化させます。
ピッチはORIGとTOUGH2つのモードがあります。ORIGに比べてTOUGHはハードな仕様です。
SPLIT OUTPUT
BODY右上の「SPLIT OUTPUT」からBODYとSAMPLEのアウトプットを分けることができます。Ableton Liveの場合、別のMIDIトラックにExternal Instrumentをさし、MIDI ToをBig KickにすることでBODYとSAMPLEが2つのMIDIトラックで別々に発音します。
EDIT
EDITパネルには、Mid Freq – Mid Gain、Hi Shelf、High PassのEQを中心とした調整が可能です。
Cut:指定のPosition、Widthで波形をカットします。
Punch:パンチを出します。(トランジェントを調整)
Samp 1 Tune / Samp 2 Tune:サンプルのピッチを調整できます。
Velocity Sens:ベロシティ感度を調整します。
FIXED/MIDI:MIDIでコントロールされたピッチを選択できます。MIDIコントロールモードでは、キーボードがEndのピッチを制御します。
WAVE:5つの歪みDRIVE MODEを選択でき、Phaseを前後に調整できます。
AUTO PLAY:DAWのクリックに合わせてオートで鳴ります。
ONE SHOT:有効にすると、MIDIノートの長さが無視され、ドラムが各ノートで完全に再生されます。
まとめ
Big Kickは色々さわってみると思っている以上にいじれるパラメータがひそんでいることに気づきます。
特にEDITやDRIVE MODEはしっかり調整すべきところだと思います。
この記事が参考になれば幸いです。
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