TR-808の後継機TR-909。
こちらも808同様人気の名機リズムマシンで、世界中の楽曲で使用されています。
実機は今でも中古で取引されていますが、価格も当時に比べてかなり高騰しています。
この記事では、そんなTR-909の音をあなたの音楽に導入する方法を、中古から復刻版、VSTプラグインなど音源まで含めて解説します。
ぜひ参考にしてください。
1. Roland「TR-909」とは?
Rolandの名機リズムマシンです。TR-808の後継機として初めてMIDIが搭載されたリズムマシンになります。
約1年間で10000台のみで生産終了となったこのリズムマシンはTR-808同様高騰しており、現在入手が難しくなっています。テクノミュージック、ハウスミュージックに多大なる影響を与えた名機です。
Roland「TR-909」が使われた楽曲
こちらの動画ではDoctor MixさんがTR-909を使用された楽曲について紹介しています。紹介された楽曲は以下です。
- INNER CITY「Good Life」
- SOUL Ⅱ SOUL「Keep On Movin’」
- DAFT PUNK「Revolution 909」
- BJORK「Hunter」
- FRANKIE KNUCKLES「The Whistle Song」
- JEFF MILLS「The Bells」
- ROBIN S「Show Me Love」
- MADONNA「Vogue」
- PHIL COLLINS「Take Me Home」
- FAITHLESS「God Is A DJ」
- ORBITAL「Belfast」
- GORILLAZ「Garage Palace」
- TECHNOTRONIC「Pump Up The Jam」
2. 中古の実機TR-909の現状と入手方法
TR-808同様に価格高騰かつ、入手が難しいです。ヤフオクやメルカリではごく稀に取引されている程度で手に入れるためには常にチェックする必要があるでしょう。
価格は30万〜40万円代で微妙にTR-808より安い傾向にあります。
ただし、世界中から出品、購入できるReverb.comでは2020年1月31日現在6点の出品があります。
3. 復刻版TR-909について
TR-909は本家Rolandから復刻版が出ています。
ここでは復刻など4つのリズムマシンと、TR-808の音が内蔵されたシンセサイザーもご紹介します。
Roland「TR-09」
Rolandの復刻シリーズRoland Boutique。
TR-909以外にもTR-808、SH-101、TB-303など数々の名機がACB(Analog Circuit Behavior)技術で復活しています。
見た目や音はほぼそのままでコンパクトになった製品です。
電池駆動が可能で、スピーカーもついています。ただし、電源部分・アウト部分は少し残念で電源はUSBマイクロBタイプ、アウトはステレオ・ミニ・タイプとなっています。
現在は完売しており中古での購入となります。
Roland「TR-8」「TR-8S」
TR-8はTR-808のみならずTR-909も再現し、一緒にしたリズムマシンです。
そして、TR-8がさらに進化したTR-8Sはその2つに加え606、707、727もモデリングしたリズムマシンです。
見た目はデジタルチックで、エフェクトなどTR-909ではできない様々な機能があり、操作性はとても良いです。
Behringer「RD-909」
今ベリンガーの勢いがすごいです。
ベリンガーといえば安価なパクリ品で有名なイメージでしたが、名機シンセサイザーなどを本気で再現し始めています。
その中で、ついにTR-808、TR-909のクローンRD-8、RD-909も発表されました。
Roland「JUPITER-X」「JUPITER-Xm」
JUPITERといえばRolandの名機ビンテージシンセサイザーJUPITER-4、JUPITER-6、JUPITER-8です。
JUPITER-X・JUPITER-XmはそれらのJUPITERシリーズのみならず、SH101やJUNO-106など数々のRoland名機アナログシンセサイザーから、ステージピアノとしてプロも使用するRDシリーズ、PCMシンセサイザーXV-5080などデジタルシンセサイザーまでモデリングしたシンセサイザーです。
また、名機リズムマシンTR-808、TR-909、CR-78など定番のドラムサウンドまで搭載されています。
4. TR-909のVSTプラグイン
VSTプラグイン(作曲ソフトDAWの拡張機能)として使えるTR-909を元とした音源を2つご紹介します。
Roland Cloud
Native Instruments「Battery」やXLN Audio「XO」など大抵のリズムサンプラー音源、リズムマシン音源にはTR-909のサウンドが入っています。
しかし、実機のTR-909のように音作りしたいのであれば、本家Rolandから出ているRoland Cloudが一番おすすめです。
Roland Cloudはサブスクリプション(月額制)でRolandの名機のエミュレートなどプラグインを多数使い放題のサービスです。
※サブスクリプションではなく単体での購入も可能になりました。
TR-909以外にもD-50、JUNO-106、JUPITER-8、JV-1080、JX-3P、PROMARS、SH-101、SH-2、TB-303、TR-808などがあります。
本家から出ているだけあって見た目は実機のままで、音も良いです。
D16 Group「Drumazon」
サブスク以外ではD16 Group「Drumazon」がTR-909をモデルとしたリズムマシン音源です。
D16 Groupは、他にもRolandのリズムマシンを数々エミュレートしており、バスドラムに特化した音源「PunchBOX」ではTR-808や909、606など名機リズマシンのバスドラムをカスタマイズすることが可能な音源で、とてもおすすめです。
まとめ
TR-808、909はRoland名機リズムマシンの中で特に人気があるリズムマシンです。
ですので、価格も高騰しており、実機の入手は難しいでしょう。
ただしTR-909は808に比べて微妙に安く入手できる可能性があります。
プラグインにおいてはRoland Cloudのサブスクリプションに登録するとTR-808、909どちらも手に入ります。月々お金がかかりますが、検討してみてはいかがでしょうか?
この記事が参考になれば幸いです。
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