これ一つでなんでもできる!と思わせるほど万能すぎる多機能ソフトシンセ兼プラットフォームUVI「Falcon 3」。
多くの方が認める人気のソフトシンセかつNative Instruments「Kontakt」的なソフト音源をまとめて扱うことが可能なプラットフォームとしての側面も持ち合わせています。
UVI Workstationで起動する製品をたくさん持っている方は、それらの製品をFalconでも利用できるのでおすすめです。それだけでなく、Falconそのものの機能もこれでもかというほど充実しており、拡張パックExpansionも数多くリリースされています。
この記事では、そんなFalcon 3をレビュー!インストール・アクティベーション方法からセール情報、EDIT機能やシンセシスの使い方も解説しています。
是非参考にしてください。
1. UVI「Falcon 3」とは?
Falcon 3は、UVIが開発する万能な多機能ソフトシンセ兼ソフト音源プラットフォームです。
単にソフトシンセやサンプルインストゥルメントとして利用できるだけでなく、UVI Workstationで利用できる様々なソフト音源をFalconで起動でき、それら音源とFalconを融合して利用することができます。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST、VST3、AU(Audio Unit)、AAXプラグインとして利用できる他に、スタンドアローン(単体で起動)にも対応しています。
Falcon拡張音源
Falconは、専用の拡張音源も数多くリリースされています。
- 詳細UVI「Organic Pads」モダン指向のパッドサウンドによる100のFalcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Modular Noise」セミモジュラーとハードウェアモジュラーの融合Falcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Analog Motion」111音色プリセットアナログサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Atmospherics」アンビエントドローンパッドサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Cinematic Shades」テクスチャサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Devinity」Richard DevineによるマスターデザインプリセットFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Digital Motion」FMシンセの可能性を追求したFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Eternal Funk」80’sファンクFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Ether Fields」宇宙のエネルギーを彷彿とさせるサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Lo-Fi Dreams」ローファイサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Plurality」シネマティックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「SubCulture」ダークなアンノンサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Spectre」モダンエレクトロミュージックFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Savage」ハイオクターンサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Voklm」オーガニックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Kinetics」アニメーションサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Inner Dimensions」奥深いテーマサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Titanium」次世代エレクトロニックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Hypnotic Dive」ダンスミュージックFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Pulsar」未来派志向のサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「SubCulture Orchestral」ダーク&エクスペリメンタルのオーケストラサウンドFalcon拡張パック
Falcon3新機能・アップデート点
Falconは、新しくバージョン3にアップデートされ、以下のような機能が追加されました。
追加機能
- シンセオシレーター:BOWED STRING、HARMONIC RESONATORS、VOSIM
- エフェクト:DISPERSOR、HARMONIC RESONATORS、LADDER、OPAL
- シーケンススクリプトプロセッサー:MOTION GRID、NODE ARP、SNOWFLAKES
- ユーティリティスクリプトプロセッサー:MIDI CC SMOOTHER
- プログラムエディターのMAPPER編集列と表示
- MIDI出力(DAWが対応する場合)
- UIスナップショット機能(保存と読込)
- プログラムテンプレート
- ファクトリープリセット(+GUI刷新)
改善機能
- UIの調整
- SLICE REMIXERスクリプトの強化
- MPEスクリプトの最適化
プリセットデモ
開発会社 | UVI |
操作画面 | |
製品名 | Falcon 3 |
オシレーターの種類 | ANALOG / DRUM / TEXTURE ANALOG STACK / FM / NOISE / ORGAN PLUCK / WAVETABLE / ADDITIVE SAMPLE / SLICE / STRETCH / IRCAM GRANULAR IRCAM MULTI GRANULAR / IRCAM STRETCH / IRCAM SCRUB BOWED STRING / HARMONIC RESONATORS / VOSIM |
プリセット | 1500以上 |
価格(定価) | 349ドル |
UVI製品は、サブスクリプション「SonicPass」で利用できるようになりました。UVIのサブスクリプションに関する詳しい記事は以下を参考にしてください。
2. 新機能を実際に使ってレビュー!
ここからは、追加された機能のうち新しいオシレーター、エフェクト、シーケンサーを実際に使ってレビューします。
- シンセオシレーター:BOWED STRING、HARMONIC RESONATORS、VOSIM
- エフェクト:DISPERSOR、HARMONIC RESONATORS、LADDER、OPAL
- シーケンススクリプトプロセッサー:MOTION GRID、NODE ARP、SNOWFLAKES
新シンセオシレーター
Bowed String
サンプルではなくシンセシスによる独特のストリングスを奏でることができます。弓と弦のエミュレーションしリアルな音ではありませんが、シンセによる独特な弦楽器サウンドで、アーティキュレーションや種類(チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン)も選択できます。シネマティック系など雰囲気作りに最適で、特に跳ねるように変化するアーティキュレーションBouncingはおすすめです。
Harmonic Resonators
3つのエキサイターソースレイヤー(トランジェント、テクスチャー、ノイズ)を混ぜた信号で、6チャンネルのレゾネーターバンクを駆動するオシレーターです。ノイズがかったテクスチャーからプラックまで3つのソースを自由にレイヤーして様々なサウンドを作ることができます。アタック感を出しつつもざらついたテクスチャーが残るようなサウンドを奏で、それぞれのエキサイターソースをオンオフしてプラックのみ、テクスチャーのみとしても十分に利用できます。
VOSIM
VOSIMは、ビンテージボーカルシンセモデルの2タイプのオシレーターが搭載されています。声を模したようなビンテージ感漂う独特のサウンドで単体でも利用できますが、他のオシレーターと組み合わせたりモジュレーションさせたりすることでより幅が広がるオシレーターだと感じました。新しい3つのオシレーターの中では一番シンプルな仕様となっています。
新エフェクト
Ladder
MoogモデルのLadderフィルターも追加され、これでもかというほどフィルターの種類が豊富でなんと21種類もあります。個人的には、デュアルモードも可能なMS-20モデルのVCF-20が好きでよく使用します。
Harmnic Resonators
Harmnic Resonatorsは、レゾネーターバンクのエフェクトバージョンです。使うタイミングはあまりないかもしれませんが、倍音をコントロールして独特の鳴りを付け加えることができます。プリセットは、マイナー、セブンスなどキーで選択でき便利です。
Opal
Opalは、単体エフェクトとしても販売されている光学式(オプティカル、オプト)コンプレッサーです。コンプレッサーは、外部のプラグインエフェクトでかける人が多いと思いますが、単体エフェクト同様に7つのモデルを選択できシンセに搭載されている内蔵エフェクトとしては異例の充実した仕様です。
Dispersor
可変スプレッド、周波数、オーダー、ステージを持つ独自の多目的トランジェントシェイパーです。一般的なトランジェントシェイパーと違いアタックに独特のシンセっぽさを加えることができます。4つのパラメータによるシンプルなエフェクトですが、十分コントロールできます。
新シーケンススクリプトプロセッサー
Motion Grid
方向性ノードによって駆動される論理ベースのグリッドシーケンサーです。最大4つのリズムを矢印の方向によって移動し、リズミックかつ規則性のある音を奏でることができます。ランダムボタンを使用することでさらに自分の発想にない動きになります。
Node Arp
アクティブ/パッシブノードによって駆動される論理ベースのグリッドシーケンサーです。MIDIノートによって発射される玉がグリッドに追加したノードに当たると発音し、同時に方向も変わります。ノードの密集したエリアを作ることでそこに入った玉がランダム性の高いリピートエフェクトのように機能して面白いです。絵を描いて遊ぶこともできます笑
Snowflakes
サスティンノートを短く繰り返すスタッカートに変えるシーケンススクリプトです。シンプルですが個人的には新しいシーケンススクリプトプロセッサーの中で一番実用的だと感じました。綺麗すぎるタイム感を良い意味でバラつかせることができます。
3. 導入するメリット
Falconを導入するメリットは主に以下のような点が挙げられます。
- UVI Workstationで起動するあらゆる音源を利用できる
- 豊富なオシレーター・モジュレーション・シーケンサーなど超絶多機能
UVI Workstationで起動するあらゆる音源を利用できる
拡張音源やUVI製品はもちろん、UVI Workstationで起動する製品は全てFalconでも起動することができます。
他社製品では、以下のようなメーカーの音源が利用できます。
AcousticSamples
ギターやベース、ドラム、鍵盤楽器などあらゆるインストゥルメントを開発するメーカーです。
<AcousticSamples製品に関する詳細記事>
Expressive E
ハードコントローラーToucheを開発するメーカーで、Toucheと相性抜群のソフトウェアも開発しており、UVI Workstation、Falconで起動する音源もあります。
PSound
アコーディオンなど鍵盤楽器を中心とした音源を開発するメーカーです。
VI Labs
True KeysシリーズやRavenscroftなどピアノ音源を複数開発する日本でも人気のメーカーです。
<VI Labs製品に関する詳細記事>
Virharmonic
バイオリン、チェロなど弦楽器を開発するメーカーです。
The Bob Moog Foundation「Encore Soundbank」
Encore Soundbankには、シンセサイザー業界の著名人による2,000以上のオリジナルサンプルが収録されています。収益はすべて、Bob Moog財団に直接寄付されます。
Whole Sounds「1954 Baldwin Parlor Grand」
Whole Soundsが開発する1954 Baldwin Parlor Grandは、1954年製のボールドウィンRシリーズのグランドピアノ音源です。
豊富なオシレーター・モジュレーション・シーケンサーなど超多機能
他の音源などで拡張せずともFalcon自体のオシレーターやモジュレーション、シーケンサーなど機能はかなり充実しています。ソフトシンセの中でも一二を争う多機能になっています。オシレーターは以下のサンプリングとシンセシスがあります。
サンプリング
- IRCAM Granular
- IRCAM Multi Granular
- IRCAM Scrub
- IRCAM Stretch
- Sample
- Slice
- Stretch
シンセシス
- NEWBowed String
- NEWHarmonic Resonators
- NEWVOSIM
- Addictive
- Analog
- Analog Stack
- Drum
- FM
- Noise
- Organ
- Pluck
- Wavetable
- Texture
モジュレーションソースも豊富でエンベロープやLFOなど1種類でとどまらず、複数種類あるのでドラムを含むあらゆる音源の加工に対応できます。モジュレーションソースは以下の種類があります。
- AHD
- Analog ADSR
- Attack Decay
- DAHDSR
- Drunk
- LFO
- Multi Envelope
- Multi LFO
- Parametric LFO
- Script Event Modulation
- Smooth Random
- Step Envelope
音作り後も、アルペジエイターはもちろん様々なプロセッサーで自分の思考を飛び出した思いもよらぬ動きを起こす様々なシーケンサー系機能が搭載されています。バージョン3となりMOTION GRID、NODE ARP、SNOWFLAKESも追加され、自分の入力ではできないような独特のシーケンスを作成することができます。
4. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、Falconを導入する前に知っておくべき注意点もあります。
多機能すぎてわかりづらい
一般的なソフトシンセの側面とともにNative Instruments「Kontakt」のようなプラットフォームとしての側面を持ち合わせていることもあり、できることがかなり多いです。ですので、使い方がわかりづらく戸惑う方も多いかもしれません。
構造もかなり細かく
- Multi(パートが集まったマルチ)
- Part(トラックごとに分かれたパート)
- Program(パート内のプログラム)
- Layer(レイヤー)
- Keygroup(オシレーターが入ったキーグループ)
という何重にもなった仕様になっています。
5. Falcon 3に関するセール情報
UVIはブラックフライデーのみならず頻繁にセールを行います。
Falconもセール対象になり、ブラックフライデーでは27,500円で販売されていました。
UVI全体のセール対象になる場合もありますが、単体セールで安くなる場合もあります。
最新のセール情報は以下をご覧ください。
6. UVI製品のインストール・アクティベーション方法
UVIの製品のオーソライズはiLokアカウントが必要となります。(USBは無くても大丈夫です。)
iLokに関する詳しい記事は以下をご覧ください。
- UVIでアカウント作成
- UVI Portalをダウンロード・インストール・ログイン
- UVI PortalのRedeem Serialからシリアルナンバー・iLok User IDを入力
- UVI Portalで製品をインストール
- iLok License Managerでアクティベート
7. Falcon 3の使い方を簡単に解説!
公式から日本語マニュアルがでていますので詳しくはこちらをご確認ください。ただしかなり長いマニュアルですので、この記事では要点をまとめてすぐにFalconをある程度使えるよう簡単に使い方を解説します。
プリセットをロードする
起動すると、まずはプリセットをロードしましょう。主に以下の3つの方法でプリセットをロードできます。
- 上部のフォルダマークからサウンドバンクのプリセットを選択
- 左側PartsのEmptyもしくはプリセット名をダブルクリックしてサウンドバンクのプリセットを選択
- 右側フォルダマークからサウンドバンクのプリセットを選択
Falcon Factory Presetsはもちろん、他のUVI製品などufsファイル(サウンドバンク)であればどの音源のプリセットもロードすることができます。
ロードするといくつかのパラメータが搭載されたMAINビューのInfoページが開きます。
Falconを構成する階層について
Falconは、多くの階層で構成されています。
- Multi(パートが集まったマルチ)
- Part(トラックごとに分かれたパート)
- Program(パート内のプログラム)
- Layer(レイヤー)
- Keygroup(オシレーターが入ったキーグループ)
MultiとPartは左側から、Program、Layer、KeygroupはMAINビューのEditページから編集できます。Editページは基本的には以下の6つで構成されています。
- PROGRAM
- LAYER(S)
- KEYGROUP(S)
- OSCILLATOR(S)
- MAPPING
- MODULATION
Program、Layer、Keygroupそれぞれ3つの重なった層のマークで表されており、どの階層か一目でわかるようになっています。Editページ右側マークからそれぞれを表示・非表示できます。Program、Layer、Keygroup各層にも同じようにマークがあり、パラメータの表示・非表示を選択できます。
Edit内の表示・非表示
- 3層マーク上塗りつぶし:Program
- 3層マーク中塗りつぶし:Layer
- 3層マーク下塗りつぶし:Keygroup
- 波形マーク:オシレーター
- 9つの丸マーク:ピアノロールレンジマッピング
- ボリュームマーク:モジュレーション
Program、Layer、Keygroup内の表示・非表示
- ◎マーク:Program、Layer、Keygroupそれぞれの基本パラメータ
- fxマーク:エフェクト
- 音符マーク:MIDIツールなどイベント
- ボリュームマーク:モジュレーション
- 点を結んだ線マーク:Mapper Editor
その他マーク
- ミキサーマーク:Aux
Tree
パート内の全ての階層をまとめて見たい場合は、左側のTreeから一覧で階層を確認できます。
各階層やプロセッサーを選択すると下部のINSPECTORにパラメータが一覧で表示され、数値を変更してエディットが可能です。
右クリックから新しいエフェクトやイベント、モジュレーションはもちろんLayer、Keygroup、Programなども追加することができます。
List
左側のListからは、各階層Layer、Keygroup、Programの設定ができます。
PROGRAM
Gain:プログラム全体の出力レベルを調整できます。
Pan:プログラム全体のステレオ配置を調整できます。
Streaming:サンプル全体をメモリにロードするのではなく、再生しながらディスクからサンプルを読み込むことができます。
Oct / Semi:オクターブ、セミトーン単位でピッチを調整できます。
Poly:同時発音数の初期値を設定できます。
Note Poly:同じノートを同時にトリガーできる最大数を設定できます。0に設定すると無制限な値になります。
LAYER(S)
Gain:レイヤーの出力レベルを調整できます。
Pan:レイヤーのステレオ配置を調整できます。
Playing Mode:他の音が保持されている間に追加の音がトリガーされたときの動作を決定します。Polyモードでは複数の音を同時に鳴らすことができますが、Monoモードでは最後にトリガーされた音だけが再生されます。またPortamentoでは、前の音から現在の音へのグライドされます。グライドの長さはGlide Timeで設定します。ポルタメントは常に同じ時間Constantか、2つの音間のスプレッドに比例して長くなる時間Proportionalを選択します。Mono Portamento Slideでは、前の音を離した後に次の音を出しても、常に前の音のピッチからスタートして新しいピッチに移動します。
Unison Voices:ノートを受信するたびにトリガーされるボイスの数を設定できます。
Custom Poly:レイヤーの最大ポリフォニーを設定できます。0を指定すると、レイヤー固有の上限がないことを示す特別な値になります。
Vel Curve:入力されるベロシティ値のマッピングを設定できます。上下にドラッグして調整するか右クリックしてプリセットを選択できます。Constantは、常に同じベロシティがトリガーされ、Maxは127一定のベロシティ、Hard>Normal>Softとカーブの曲線が緩やかになります。
KEYGROUP(S)
Gain:キーグループの出力レベルを調整できます。
Pan:キーグループのステレオ配置を調整できます。
Trigger Mode
どのようなイベントをトリガーにしてキーグループを再生させるかを決定します。
- On:ノートオンでトリガーされます。
- Off:ノートオフでトリガーされます。
- Off+E:ノートオフでトリガーされ、その時のアンプエンベロープレベルで再生されます。
- Off+V:ノートオフでトリガーされ、ノートオフのベロシティが初期値として使用されます。
- Off+VE:ノートオフでトリガーされ、ノートオフベロシティと振幅の両方が使用されます。
Trigger Sync
トリガーされたキーグループをどのように再生するかを決定します。
- Immediate:すぐにトリガーされます。
- Next Beat:拍の先頭でトリガーされます。
- Next Bar:次の小節の先頭でトリガーされます。
Ex. Group:互いに共存しない、除外するキーグループを設定できます。ハイハットの開いた音と閉じた音などに便利です。0は、排除するグループがないことを意味します。レイヤーごとに32の排他的グループが用意されています。
Latch:ノートがトリガーされたときに音が保持されます。
OSCILLATOR(S)
キーグループには、1つまたは複数のオシレーターが含まれます。リンクボタンを有効にするとキーグループ内の全てのオシレーターに対してパラメータが同時に編集されます。
Pitch:±4オクターブの広い範囲でピッチを調整できます。
Coarse Tune / Fine Tune:オシレーターのピッチを半音 / セント単位で調整できます。
Gain:出力レベルを調整できます。
Note Tracking:入力されたノートがどのようにトランスポーズされるかを決定します。
Trigger Mode
キーグループ内に複数のオシレーターがある場合どれをトリガーさせるかを選択できます。
- All:キーグループのすべてのオシレーターがトリガーされます。
- Cycle:オシレーターは個別にトリガーされます。ラウンドロビンスタイルになります。
- Random Cycle: Cycleと同じですが、各サイクル内で順番がランダムになります。ただし、同じオシレーターが連続してトリガーされることはありません。
- Random:ランダムなオシレーターが個別にトリガーされます。
MAPPING
プログラムのレイヤーとキーグループの配置を表示します。キーレンジは水平に、ベロシティレンジは垂直に表示されます。右クリックもしくはレンチマークを選択してメニューから様々な編集が可能です。サンプルファイルをドラッグ&ドロップでキーマップに入れ込むことも可能です。
Root:ルートキーを設定できます。
Key:キーレンジを調整できます。
Vel:全体のベロシティレンジを調整できます。
Vol:レベルを調整できます。これはキーグループのGainと連動します。
Pan:ステレオ配置を調整できます。これはキーグループのPanと連動します。
Fine Tune:セント単位でピッチを調整できます。これは、オシレーターのFine Tuneと連動します。
MODULATION
モジュレーションの割り当てとソースを表示し、モジュレーションジェネレーターを編集するために利用できます。MODULATIONは、パラメータを選択するとそれに応じたモジュレーションソースとそのEditが表示されます。MODULATION上部に選択されているパラメータの名前が表示されます。(上記画像の場合:KEYGROUPのVOLUME)
アサインしたパラメータはそれぞれ電源ボタンでオンオフでき、横スライダーでモジュレーション量、その隣の三角マークは位相反転ボタン、ボリュームマークからはMapper Editor、そして右側SUBの欄からモジュレーションソースの量に作用するサブモジュレーションを設定できます。
Mapper Editor:アサインするパラメータとモジュレーションソースの間に入って値をMapper Editorで描いたシェイプに基づいた形でパラメータへと送られます。直接ドラッグ&ドロップもしくはAddボタンからシェイプを追加できます。Interpolatedはスムーズさを追加し、Integer Outputは、出力値を整数に補正して送ります。
モジュレーションやマクロコントロール、オートメーション、MIDIコントロールをアサインする場合は、ノブなどパラメータを右クリックして設定できます。
- Add Modulation:新しいモジュレーションを追加でき
- Edit Modulations:モジュレーションのパラメータ全体を表示します。
- Clear Modulation:パラメータのモジュレーションを解除します。
- Assign To Host automation:DAWのオートメーションでパラメータをコントロールしたい場合に選択し、Falconの128のホストオートメーションコントローラーの1つを割り当てます。
- Unassign Host automation:オートメーションの割り当てを解除します。
- Assign To Macro:マクロコントロールにアサインします。
- Delete Macros assignment:マクロコントロールへのアサインを解除します。
- MIDI Learn:スクリーンメニューからMIDI CCを選択するか、MIDIキーボードコントローラから希望のMIDI CCを送信して、MIDIコントロールを割り当てることができます。
- MIDI Unlearn:MIDIコントロールの割り当てを解除します。
- OSC(Open Sound Control):パラメータを外部からコントロールしたい場合、パラメータのOSCパスがメニューに表示されます。このパスはクリップボードにコピーして、他のアプリケーションに簡単に割り当てることもできます。
Effects
Editページの各階層でもエフェクト設定とエディットが可能ですが、Editページの隣にあるEffectsページから全体的にエフェクトを操作可能です。
上部からMaster、Auxを含む好きな場所、階層を選択して、右上の+ボタンからエフェクトを追加できます。
Events
エフェクト同様に、個々の階層からマスターまで全てのMIDIイベントプロセッサーを設定、エディットできます。右上の+ボタンからMIDIイベントプロセッサーを追加できます。
Mods
エフェクトやイベント同様に、個々の階層からマスターまで全てのモジュレーションソースを設定、エディットできます。右上の+ボタンからモジュレーションソースを追加できます。
Mappers
エフェクトやイベント、モジュレーション同様に、個々の階層からマスターまで全てのカスタムモジュレーションマッピングを設定、エディットできます。右上の+ボタンからカスタムモジュレーションマッピングを追加できます。
まとめ
Falcon 3は、かなり多機能なソフトです。今回では紹介しきれていない様々な機能があり、アップデートとともにさらに進化しています。
気になる方は、UVIのサブスクリプション「SonicPass」からも利用できますのでチェックしてみてください。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!