これ一つでなんでもできる!と思わせるほど万能すぎる多機能ソフトシンセ兼プラットフォームUVI「Falcon 2026」。
多くの方が認める人気のソフトシンセかつNative Instruments「Kontakt」的なソフト音源をまとめて扱うことが可能なプラットフォームとしての側面も持ち合わせています。
UVI Workstationで起動する製品をたくさん持っている方は、それらの製品をFalconでも利用できるのでおすすめです。それだけでなく、Falconそのものの機能もこれでもかというほど充実しており、拡張パックExpansionも数多くリリースされています。
この記事では、そんなFalcon 2026をレビュー!インストール・アクティベーション方法からセール情報、EDIT機能やシンセシスの使い方も解説しています。
是非参考にしてください。
1. UVI「Falcon 2026」とは?
Falcon 2026は、UVIが開発する万能な多機能ソフトシンセ兼ソフト音源プラットフォームです。
単にソフトシンセやサンプルインストゥルメントとして利用できるだけでなく、UVI Workstationで利用できる様々なソフト音源をFalconで起動でき、それら音源とFalconを融合して利用することができます。
24種類のオシレーター、豊富なモジュレーションソース、100以上のエフェクト、スクリプト編集可能なMIDIプロセッサー、1,600以上のファクトリープリセットを搭載したセミモジュラー構造のソフトです。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST、VST3、AU(Audio Unit)、AAXプラグインとして利用できる他に、スタンドアローン(単体で起動)にも対応しています。
基本スペック
- 製品名:Falcon 2026
- 開発:UVI
- オシレーター:24種類(シンセシス16+サンプリング8)
- エフェクト:100種類以上
- ファクトリープリセット:1,600以上
- 定価:$299
- 登録ユーザーは無料アップデート
Falcon拡張音源
Falconは、専用の拡張音源も数多くリリースされています。
- 詳細UVI「Modular Drums」100のモジュラー触発のドラムキットとシーケンスFalcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Pulsacion」現代ラテン音楽の脈動を制作に追加するFalcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Organic Pads」モダン指向のパッドサウンドによる100のFalcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Voklm」オーガニックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Lo-Fi Dreams」ローファイサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Atmospherics」アンビエントドローンパッドサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「SubCulture Orchestral」ダーク&エクスペリメンタルのオーケストラサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Inner Dimensions」奥深いテーマサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Ether Fields」宇宙のエネルギーを彷彿とさせるサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Savage」ハイオクターンサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Eternal Funk」80’sファンクFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Hypnotic Dive」ダンスミュージックFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Titanium」次世代エレクトロニックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Kinetics」アニメーションサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Pulsar」未来派志向のサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Devinity」Richard DevineによるマスターデザインプリセットFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Digital Motion」FMシンセの可能性を追求したFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「SubCulture」ダークなアンノンサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Modular Noise」セミモジュラーとハードウェアモジュラーの融合Falcon専用拡張パック
- 詳細UVI「Analog Motion」111音色プリセットアナログサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Cinematic Shades」テクスチャサウンドFalcon用拡張パック
- 詳細UVI「Plurality」シネマティックサウンドFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Spectre」モダンエレクトロミュージックFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Organic Keys」モダンクリエイティブキーボードツールボックスFalcon拡張パック
- 詳細UVI「Fluidity」サウンドデザインの巨匠Simon StockhausenによるFalcon拡張パック
バージョニングと無料アップデートポリシー
Falconは2025年までは「Falcon 3」のようなナンバリングでバージョン管理されていましたが、現在は「Falcon 2026」のように年号でバージョン管理される形に変更されています。
公式の説明によると、すべてのアップデートは登録ユーザーに対して無料で提供されます。一度Falconを購入してしまえば、その後の年号バージョンも追加費用なしで利用できる点は大きな魅力です。
2. Falcon 2026で追加された新機能を解説
Falcon 2026では、4つの新オシレーター、3つの新エフェクト、2つの新モジュレーター、1つの新イベントプロセッサー、そして100種類の新規プリセットが追加されました。
Falcon 2026追加機能サマリー
- 新オシレーター:Phase Shaper / SupraSaw / 8o8 Bass Drum / Grains
- 新エフェクト:Bloom Reverb / Tube Amp / Vowels Filter
- 新モジュレーション:Voice Modulator / Flow Noise
- 新イベントプロセッサー:Chord Generator
- ハンドクラフトの新規ファクトリープリセット 100種
ここからは、それぞれの新機能を解説していきます。
新オシレーター
Phase Shaper
高度なフェーズディストーションを用いて、大胆で進化するティンバーを作るオシレーターです。Symmetry、Inflexion、Fuzzというコントロールで波形をシェイピングでき、控えめな温かみのあるサウンドから、攻撃的でデジタルなカオスサウンドまで幅広く作ることができます。複雑なテクスチャーや尖ったトーンを作るのに強力なツールです。
SupraSaw
最大24基のソウ波(ノコギリ波)オシレーターをスタックして、巨大でエピックなサウンドを構築するオシレーターです。Detune、Pan Spread、Blendといったコントロールで、分厚いパッド、突き抜けるリード、モニュメンタルなテクスチャーを作成可能で、アンセミックな大規模サウンドデザインに最適とされています。
8o8 Bass Drum
サンプルを使わず、回路モデリングで伝説的なアナログ808系バスドラムを再現するオシレーターです。ソフトなサムから硬く強打するパンチまで、Tone、Decay、Pulseの精密なコントロールであらゆるリズムの土台に合うキックを作成できます。
Grains
Falconの最新かつ最も高度なグラニュラーエンジンで、ディープなサウンドデザインのために再構築されたオシレーターです。Classic、Cloud、Pitchの3つのスケジューリングモード、完全パラメトリックなグレインエンベロープ、フォルマントコントロール付きのパーグレインフィルタリングを備えており、緻密なテクスチャーやリズミックなモーションまで幅広く扱えます。
新エフェクト
Bloom Reverb
「呼吸するリバーブ」をコンセプトとしたFalcon 2026の新リバーブエフェクトです。サウンドに呼吸するようなダイナミックな空間表現を加えることができます。
Tube Amp
British High-Gain系の名機を緻密にデジタルモデリングしたチューブアンプエフェクトです。回路全体と真空管をシミュレートすることで、レジェンダリーなハードウェアが持つトーン、グリット、ダイナミックなレスポンスを忠実に再現します。
Vowels Filter
フォルマント(母音)フィルターによってサウンドに人間的な質感を加えるエフェクトです。精度の高いレゾナントフィルターで母音の形状を再現し、母音間をシームレスにブレンドできるため、ボーカルライクなテクスチャーや表現力のある効果を作り出せます。
新モジュレーション
Voice Modulator
ポリフォニックモジュレーションを実現する新しいモジュレーターです。ボイスごとに独立したモジュレーションが可能で、各ノートに対して個別の動きを与える表現に向いています。
Flow Noise
コントロールされたノイズによって、よりスムーズなパラメータ変化を生み出す新しいモジュレーターです。不規則だが急激すぎない、流れるような揺らぎを加えるのに向いています。
新イベントプロセッサー
Chord Generator
単音入力から複雑なコードやアルペジオを即座に展開できるイベントプロセッサーです。7つのカスタマイズ可能なコードをシングルキーにマップでき、大量のプリセットやプログレッションのライブラリも参照可能。ノートごとのステップシーケンサーによってリズミックなバリエーションを加えることもでき、ハーモニーのアイデア出しに役立ちます。
新規プリセット
ハンドクラフトのファクトリープリセットが新規に100種類追加されました。これにより、Falcon 2026は合計1,600種類以上のファクトリープリセットを搭載しています。
過去のアップデートで追加された主な機能(参考)
Falconはバージョン2026以前から定期的にアップデートが行われており、現在のFalcon 2026には以下のような過去アップデートで追加された機能もすべて引き続き搭載されています。
オシレーター
- VOSIM / Bowed String / Harmonic Resonator / Texture など
エフェクト
- Opal / Ladder Filter / Harmonic Resonator / Dispersor / Diffuse Delay / Dual Delay X / Feedback / Compressor / Feedback Machine / Granulizer / Harmonizer / Magnetic Bass / Shaper / Shifter / TS Overdrive / VCF-20 / Velvet Delay など
モジュレーター
- Multi LFO / Smooth Random など
スクリプト / イベント
- Motion Grid / Node Arp / Snowflakes / MIDI CC Smoother
- Arpeggiator / Cartesian Sequencer / Chip Arp / Chord Strum / Euclidean Keys / Gate Mod系 / Ostinato Arp / Probability Arp など
ワークフロー
- Smart browser / Workspaces / 21 program templates / Mappers エディター / 改善されたMPE対応 など
3. Falcon 2026を導入するメリット
Falcon 2026を導入するメリットは主に以下のような点が挙げられます。
- UVI Workstationで起動するあらゆる音源をFalcon上で利用できる
- 24種類のオシレーター、100以上のエフェクト、豊富なモジュレーター・シーケンサーによる超多機能
- 登録ユーザーには毎年のアップデートがすべて無料で提供される
UVI Workstationで起動するあらゆる音源を利用できる
拡張音源やUVI製品はもちろん、UVI Workstationで起動する製品はすべてFalconでも起動することができます。
他社製品では、以下のようなメーカーの音源が利用できます。
AcousticSamples
ギターやベース、ドラム、鍵盤楽器などあらゆるインストゥルメントを開発するメーカーです。
<AcousticSamples製品に関する詳細記事>
Expressive E
ハードコントローラーToucheを開発するメーカーで、Toucheと相性抜群のソフトウェアも開発しており、UVI Workstation、Falconで起動する音源もあります。
PSound
アコーディオンなど鍵盤楽器を中心とした音源を開発するメーカーです。
VI Labs
True KeysシリーズやRavenscroftなどピアノ音源を複数開発する日本でも人気のメーカーです。
<VI Labs製品に関する詳細記事>
Virharmonic
バイオリン、チェロなど弦楽器を開発するメーカーです。
The Bob Moog Foundation「Encore Soundbank」
Encore Soundbankには、シンセサイザー業界の著名人による2,000以上のオリジナルサンプルが収録されています。収益はすべて、Bob Moog財団に直接寄付されます。
Whole Sounds「1954 Baldwin Parlor Grand」
Whole Soundsが開発する1954 Baldwin Parlor Grandは、1954年製のボールドウィンRシリーズのグランドピアノ音源です。
24種類のオシレーターと100以上のエフェクト
他の音源で拡張せずとも、Falcon 2026自体のオシレーターやモジュレーション、エフェクト、シーケンサーといった機能はかなり充実しています。ソフトシンセの中でも一二を争う多機能になっています。
オシレーター(サンプリング系 8種類)
- Sample
- Slice
- Stretch
- IRCAM Granular
- IRCAM Multi Granular
- IRCAM Stretch
- IRCAM Scrub
- 2026 NEWGrains
オシレーター(シンセシス系 16種類)
- 2026 NEWPhase Shaper
- 2026 NEWSupraSaw
- 2026 NEW8o8 Bass Drum
- Analog
- Analog Stack
- Drum
- FM
- Noise
- Organ
- Pluck
- Texture
- Additive
- Wavetable
- VOSIM
- Bowed String
- Harmonic Resonator
モジュレーションソースも豊富で、エンベロープやLFOなど1種類でとどまらず、複数種類あるのでドラムを含むあらゆる音源の加工に対応できます。Falcon 2026では新たにVoice ModulatorとFlow Noiseが追加されています。
モジュレーションソース
- AHD
- Analog ADSR
- Attack Decay
- DAHDSR
- Drunk
- 2026 NEWFlow Noise
- LFO
- Multi Envelope
- Multi LFO
- Parametric LFO
- Smooth Random
- Step Envelope
- 2026 NEWVoice Modulator
- Script Event Modulation
音作り後も、アルペジエイターはもちろん様々なプロセッサーで自分の発想を超える思いもよらぬ動きを起こす様々なシーケンサー・イベント系機能が搭載されています。2026ではChord Generatorが追加され、コードやアルペジオによる発想の引き出しがさらに広がりました。
登録ユーザーには毎年のアップデートが無料
Falconは年号バージョニングに変わってからも、登録ユーザーへのアップデートはすべて無料で提供されることが公式にアナウンスされています。
一度購入してしまえば、その後追加される新オシレーターや新エフェクトも追加費用なしで使えるため、長期的なコストパフォーマンスはかなり高いです。
4. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら、Falconを導入する前に知っておくべき注意点もあります。
多機能すぎてわかりづらい
一般的なソフトシンセの側面とともにNative Instruments「Kontakt」のようなプラットフォームとしての側面を持ち合わせていることもあり、できることがかなり多いです。ですので、使い方がわかりづらく戸惑う方も多いかもしれません。
構造もかなり細かく
- Multi(パートが集まったマルチ)
- Part(トラックごとに分かれたパート)
- Program(パート内のプログラム)
- Layer(レイヤー)
- Keygroup(オシレーターが入ったキーグループ)
という何重にもなった仕様になっています。
5. Falcon 2026に関するセール情報
UVIはブラックフライデーのみならず頻繁にセールを行います。
Falconもセール対象になり、過去のブラックフライデーでは27,500円で販売されていました。
UVI全体のセール対象になる場合もありますが、単体セールで安くなる場合もあります。
最新のセール情報は以下をご覧ください。
6. UVI製品のインストール・アクティベーション方法
UVIの製品のオーソライズはiLokアカウントが必要となります。(USBは無くても大丈夫です。)
iLokに関する詳しい記事は以下をご覧ください。
- UVIでアカウント作成
- UVI Portalをダウンロード・インストール・ログイン
- UVI PortalのRedeem Serialからシリアルナンバー・iLok User IDを入力
- UVI Portalで製品をインストール
- iLok License Managerでアクティベート
7. Falcon 2026の使い方を簡単に解説!
Falconは多機能ゆえに最初は戸惑いやすいですが、基本構造と画面構成さえ掴めば一気に扱いやすくなります。ここではUVI公式の日本語マニュアル(全360ページ超)の中から、最初に押さえておきたいポイントだけを抜き出して解説します。
① まずはFalconの「階層構造」を理解する
Falconは、1つのインストゥルメントが複数の階層で組み上がっている構造になっています。この階層を理解しているかどうかで、エディット効率は段違いに変わります。
└─ PART(1音色 = DAWでいう1トラック分)
└─ PROGRAM(パッチ/音色設定)
└─ LAYER(レイヤー)
└─ KEYGROUP(キーグループ)
└─ OSCILLATOR(オシレーター)
重要なのは「エフェクト・モジュレーター・イベントプロセッサーはMULTI/PART/PROGRAM/LAYER/KEYGROUPのどの階層にも独立して追加できる」という点。例えば、リバーブはマスター(MULTI)に、フィルターはLAYERに、エンベロープはKEYGROUPに…と、信号の流れの好きな場所に挿せます。
なお、モジュレーション信号は上位階層(マスター側)から下位階層(オシレーター側)に向かって流れるのがルール。マスターのLFOは全階層に効きますが、KEYGROUPに追加したエンベロープはそのKEYGROUP内にしか効きません。
ファイルとしての保存単位
- .uvim(Multi):すべてのPART・PROGRAM・マスター設定を含む
- .uvip(Program):1音色分の設定。LAYER・KEYGROUP・OSCILLATORを含む
② プリセットを読み込む
起動したらまずはプリセットをロードして、Falconに触れることから始めましょう。Falconには2種類のブラウザーが用意されています。
◆ LIBRARYブラウザー(タグ検索)
- INSTRUMENT(楽器種類)/TIMBRE(音色傾向)/SOUNDWARE(収録サウンドバンク)の3軸タグで絞り込み
- SEARCH欄でキーワード検索も可能、結果は自動プレビュー再生にも対応
- お気に入り(★)でブックマーク管理ができる
◆ FILESブラウザー(フォルダ階層から探す)
- DEVICES(ドライブ)/PLACES(お気に入りフォルダ)/SOUNDBANKS(マウント済UFS)から階層を辿って選ぶ
- 音色ファイル(.uvip)/マルチ(.uvim)/オーディオサンプルすべて読み込み可
プリセットを開く方法は以下のいずれか。
- 画面上部ツールバーのフォルダアイコンをクリック
- 左サイドバーのParts欄で「Empty」または既存のプログラム名をダブルクリック
- 右サイドバーのプリセットブラウザーからドラッグ&ドロップ
Falcon純正プリセットだけでなく、UVI Workstation対応の.ufsサウンドバンクであればすべて読み込み可能です。
③ メイン画面の3カラム構成
Falconのメイン画面は「左サイドバー/センターパネル/右サイドバー」の3列構成。サイドバーは上部のツールバーボタンで個別に表示・非表示を切り替えできます。
| 左サイドバー | PARTS/TREE/LISTの3タブを切替表示 |
| センターパネル | 選択中のパートのエディット領域。MAIN/MIXER/PERFの主要画面はここで切替 |
| 右サイドバー | プリセットブラウザー(FILES/SEARCH/OSC/FX/mFX/EVENT/MODの計7タブ) |
④ EDITタブで音色をエディットする
センターパネルのEDITタブは、6つのセクションを縦に重ねた1画面で構成されています。階層順に並んでいるので、上から下へ「全体→細部」と編集していくイメージです。
各セクションはセクションヘッダー右上のアイコンで表示・非表示を切替可能。さらにセクション内には、基本パラメーターに加えて「FX(エフェクト)」「EVENT(イベント)」「MOD(モジュレーション)」「MAP(マッパー)」のレーンが個別に展開できます。
表示切替アイコンの意味
- 3層マーク(上段塗りつぶし):PROGRAM
- 3層マーク(中段塗りつぶし):LAYER
- 3層マーク(下段塗りつぶし):KEYGROUP
- 波形マーク:OSCILLATOR
- 9つの丸マーク:MAPPINGエディター
- バーグラフマーク:MODULATIONエディター
- fxマーク:エフェクト/音符マーク:イベント/点線マーク:Mapper Editor
PROGRAM ── プログラム全体の設定
プログラム全体に共通するパラメーター。
| GAIN / PAN | プログラム全体の音量・定位 |
| STREAMING | オン:再生時にディスクから直接読込(RAM節約)/オフ:サンプル全体をRAMに展開 |
| OCT / SEMI | 入力MIDIのトランスポーズ(オクターブ/半音) |
| POLY | 最大同時発音数 |
| NOTE POLY | 同一ノートの最大トリガー数。0で無制限 |
LAYER ── レイヤー単位の設定
| GAIN / PAN | レイヤーの音量・定位 |
| PLAY MODE | Poly(和音可)/Mono(最後のノートだけ発音)/Poly Portamento/Mono Portamento/Mono Portamento Slide(リリース後も前の音から滑らかに移動) |
| GLIDE TIME | ポルタメントの移行時間。Constant(一定)/Proportionally(音程差に比例)を選択 |
| UNISON VOICES | 1ノートに対してトリガーするボイス数。重ねて「太さ」を演出 |
| CUSTOM POLY | レイヤー単位の最大発音数(0でレイヤー上限なし) |
| VEL CURVE | ベロシティの入出力カーブ。Constant/Max/Hard/Normal/Softから選択、画面上を直接ドラッグでカスタムも可 |
KEYGROUP ── キーグループ単位の設定
| GAIN / PAN | キーグループの音量・定位 |
| TRIGGER MODE | On(ノートオンで発音/標準)/Off(ノートオフで発音)/Off+E(現エンベロープレベルを使用)/Off+V(ノートオフベロシティを使用)/Off+VE(両方使用)。リリースサンプルの音量マッチングに有効 |
| TRIGGER SYNC | Immediate(即発音)/Next Beat(次の拍頭)/Next Bar(次の小節頭)。ループ素材のテンポ同期に便利 |
| EXCLUSIVE GROUP | 同じ番号のキーグループ同士は同時発音しない。クローズ/オープンハイハットの切替などに使う。1レイヤー最大32グループ |
| LATCH | ノートトリガーが持続。再度入力で解除 |
OSCILLATOR ── オシレーター単位の設定
キーグループ内には複数のオシレーターを重ねられます。鎖アイコンをオンにするとキーグループ内の全オシレーターを同時編集、オフにすると個別編集に切り替わります。
| TRIGGER MODE | All(同時発音)/Cycle(順番にラウンドロビン)/Random Cycle(1サイクル内でランダム順)/Random(完全ランダム) |
| GAIN | オシレーターの出力レベル |
| COARSE / FINE TUNE | 半音/セント単位でピッチ調整(基準ピッチなのでモジュレーション不可) |
| PITCH | ±4オクターブ範囲のピッチ。LFOやエンベロープでモジュレーション可 |
| NOTE TRACKING | 100%=鍵盤通り/200%=2倍速で音程が進む/0%=コンスタントピッチ(どのキーでも同じ音程)/マイナス値で逆挙動 |
MAPPING ── キーレンジとベロシティレンジの配置
横軸=鍵盤、縦軸=ベロシティのグリッドに、レイヤーとキーグループをブロック表示します。
サンプルファイルを直接ドラッグ&ドロップでキーグループ化できるのが強力。Alt/Optionキーを押しながらドロップするとMAPPING METHODダイアログが開き、ノート名や黒鍵などサンプル名のメタデータに従って自動マッピングが可能です。
ツールバーで編集できる主なパラメーター
- Root:ルートキー
- Key:適用キーレンジ
- Vel:適用ベロシティレンジ
- Vol / Pan / Fine Tune:それぞれKEYGROUPのGain / Pan / OSCILLATORのFine Tuneと連動
Cmd/Ctrlキー+ドラッグでフェード範囲を設定可能。重なったレイヤー間で滑らかにクロスフェードできます。
LAYER RULES(レイヤールール):マッピングエディターのメニューからアクセスできる、レイヤー切替条件の設定。キースイッチ/ピッチベンド/スピード/ノートデュレーション/サイクル/ランダム/レガート/ランダムサイクル/MIDI CCの9種類のルールタイプから、スタッカートとレガートの自動切替などを構築できます。
MODULATION ── ほぼ全パラメーターに変調をかける
Falconのパワーの核です。画面上のノブやスライダーを選択すると、そのパラメーターに対するモジュレーション割当が下部に表示される仕組み。
モジュレーション設定の基本
- 電源ボタン:割当のオン/オフ
- RATIO(レシオ):適用量。通常±100%、ピッチ系は±48半音
- INVERT:適用範囲の反転
- Mapper Editor:オリジナルシェイプで変調値を加工して送る
- SUB(サブモジュレーション):モジュレーション量自体にさらに変調をかける(例:LFOによるビブラート量をモジュレーションホイールで操作)
ノブを右クリックするとモジュレーション系のメニューが全部出てきます。これを覚えておくと爆速で割り当てできます。
右クリックメニュー主要コマンド
- Add Modulation:新規モジュレーション追加
- Edit / Clear Modulations:割当の編集/全解除
- Assign To Macro:マクロ(INFOタブのクイックコントローラー)に割当
- Assign To Host Automation:DAWオートメーション割当(最大128スロット)
- MIDI Learn:MIDI CC学習(コントローラーを動かすだけで割当)
- OSC:Open Sound Controlパスを取得(外部アプリ連携)
⑤ EFFECTS / EVENTS / MODS / MAPPERS タブで横断的に管理
EDITタブの隣にある4つのタブは、個々の階層から最上位マスターまでを通して、特定の要素だけを一覧表示・編集するためのビューです。
| EFFECTS | 全階層のオーディオエフェクトチェーン。上から下に直列処理される。+ボタンから100種類以上のエフェクトを追加 |
| EVENTS | 全階層のMIDIイベントプロセッサー(アルペジエーター・スクリプト等)。キーグループには追加不可 |
| MODS | 全階層のモジュレーターを一覧。シグナルフローはなく、各モジュールが個別にパラメーターへ信号を送る |
| MAPPERS | 全階層のカスタムモジュレーションマッピング(信号値の変換テーブル) |
各モジュールは個別にプリセット保存・読込が可能。特にエフェクトはMULTI FXとして複数のエフェクトチェーンを1つのプリセットにまとめて保存できます。
AUXエフェクト ── センド系の処理
Falconには2系統のAUXセクションが用意されています。
- マスターAUX:PARTからのセンドを受ける。マルチ(.uvim)に含めて保存
- プログラムAUX:PROGRAM内のLAYER/KEYGROUPからのセンドを受ける。プログラム(.uvip)に含めて保存
それぞれに4つの独立したAUXバスが用意され、Pre/Postフェーダー切替も可能。
⑥ INFOタブとマクロ ── 演奏者向けの「フロントパネル」
INFOタブはプログラムの概要表示と演奏中のクイックコントロール用の画面。プログラムにマクロ(よく使うパラメーターを1ノブにまとめたショートカット)が割り当てられていれば、ここでツマミとして操作できます。
スパナアイコンのEDITモードに切り替えると、マクロの配置変更・名称変更・背景画像追加が可能。自作インストゥルメントを「プレイヤー向けのフロントパネル」として整える際に使います。
⑦ TREEビュー ── 大規模プログラムの全体把握
左サイドバーのTREEタブは、パート内のすべての階層・モジュールをツリー表示するビュー。複雑なプログラムをエディットする際の必須ツールです。
ノードを選択すると下部のINSPECTORに全パラメーターが一覧表示され、ここから数値入力で精密に編集できます。メイン画面上には現れない隠しパラメーターもINSPECTORからのみアクセス可能なので、覚えておくと便利です。
TREEビューの便利な操作
- ノードのダブルクリックでEDITタブの該当箇所にジャンプ
- Alt/Option+三角クリックで下位階層を一括展開
- 右上アイコンでfx/音符/バーグラフ/フェーダーのノード表示をフィルタリング
⑧ LISTビュー ── セクション別に一括編集
左サイドバーのLISTタブでは、PART/PROGRAM/LAYER/KEYGROUPの設定を表形式(コラム表示)でまとめて確認・編集できます。
ヘッダー右クリックで表示する項目を選択でき、Cmd/Ctrl+クリックで複数選択しての一括変更が可能。多数のキーグループに同じ設定を流し込むような作業はこのビューが圧倒的に速いです。
⑨ MIXERビュー ── ミキシングコンソール画面
画面上部のMIXERボタンで切り替わるビュー。伝統的なオーディオミキサー風の画面で、以下を扱えます。
- 各PARTのチャンネルストリップ(ボリューム/パン/ソロ/ミュート/出力アサイン)
- 4系統のマスターAUXチャンネル
- マスターチャンネル(マスターインサートエフェクト)
- FXスロット(チャンネルストリップに直接エフェクト追加)
- AUXセンド設定(Pre/Postフェーダー切替)
右端の表示切替アイコンでPARTS/AUXES/MASTER/FX/AUX SENDSの表示をオン/オフできます。
⑩ PERFビュー ── ライブパフォーマンス用
PERF(パフォーマンス)ビューは、すべてのパートを俯瞰しながらキーボードレンジ/ベロシティレンジ/キースイッチを素早く設定できる画面です。
主な使い方
- キースプリット構築:左手にベース、右手にリードといったレンジ分割
- ベロシティスイッチ:強弱で音色を切替
- キースイッチ:特定MIDIノートでパート自体をオン/オフ切替(同楽器でアーティキュレーション切替など)
ここでの設定はプログラム内蔵のキーレンジを再設定するのではなく上書きするもの。ライブセット組み立て用の機能です。
⑪ ツールバー機能 ── テンポ・スナップショット・ワークスペース
画面上端のツールバーには、Falcon全体に関わる重要機能がまとまっています。
| テンポ | 10〜400bpm。SYNC TO HOSTでDAWに追従/TAPボタンで手入力 |
| AUTO PLAY | プラグイン時にDAWの再生/停止と連動(スタンドアロンでは非表示) |
| グローバルチューン | A=392〜493.88Hzの範囲で全パートを一括チューニング |
| グローバルボリューム | メインアウトのマスター音量 |
| SNAPSHOT | 左・中央パネルの状態を保存/読込/RECENT呼出 |
| WORKSPACE | UI構成を最大8つ保存(Shift+クリック)。Cmd/Ctrl+Shift+クリックで削除 |
| UNDO / REDO | 直近操作の取り消し・やり直し。HISTORY…で履歴遡行も可能 |
| 画面サイズ | Small / Big / Fit screen size。ウィンドウ左下端のドラッグでも変更可 |
⑫ ユーザーテンプレート ── 自分専用の初期設定を保存
よく使うオシレーター+モジュレーター+エフェクトの組み合わせをキーグループ単位でテンプレート化して、音色作成の初期テンプレートとして呼び出せます。
作成・呼出手順
- キーグループにオシレーター・モジュール一式を構築
- マッピングエディターのツールアイコン →SAVE KEYGROUP TEMPLATE
- 呼出時はマッピングエディター →Create Keygroup > User Template から選択
保存先:~/Documents/UVI/Falcon/User Presets/Keygroups
※ 1テンプレート=1キーグループ。複数キーグループの一括テンプレ化はできない仕様です。
⑬ 環境設定(PREFERENCES)の押さえどころ
ツールバーメニュー(スパナアイコン)→ Preferencesで開く環境設定。GENERAL / STREAMING / SOUNDBANKS / OSCの4タブ構成です。
チェックしておきたい項目
- UI SCALING(GENERAL):HiDPI/4Kディスプレイで作業する人は要設定
- USE OPENGL RENDERER(GENERAL):オンでGPU描画になりCPU負荷を抑えられる
- STREAMING > HARD DRIVE TYPE / CACHE SIZE:使用ストレージの種類に合わせる。SSDなら積極設定が吉
- SOUNDBANKS > SEARCH PATH:UFSサウンドバンクや自作プリセットの検索対象フォルダを追加。INDEXEDでファイル検索インデックス作成、AUTO-MOUNTで起動時に自動マウント
- OSC:OpenSoundControl対応の外部アプリ/ハードからのリモート操作を有効化
まとめ
Falcon 2026は、かなり多機能なソフトです。今回では紹介しきれていない様々な機能があり、毎年のアップデートとともにさらに進化しています。
気になる方は、UVIのサブスクリプション「SonicPass」からも利用できますのでチェックしてみてください。
この記事が参考になれば幸いです。
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