大人気のピアノ音源といえば、XLN Audio「Addictive Keys」が挙げられます。
この記事ではAddictive Keysが実際に使えるのかレビューします。
また、おすすめの買い方から他のピアノ音源とも比較していきます。
ぜひ、参考にしてください。
ピアノ音源に関するまとめ記事や簡単な比較はこちらをご覧ください。
1. XLN Audio「Addictive Keys」とは?
XLN Audioのドラム音源Addictive Drumsと共に人気のピアノ、エレクトリックピアノ音源です。
Modern Upright、Studio Grand、Electric Grand、Mark Oneの4種類あります。
そのうち2つを自由に選ぶDuo Bundle、3つを自由に選ぶTrio Bundleというお得なパッケージもあります。
最大の特徴はロックやポップスなどと合わせやすい音源という点でしょう。
VST、AU(Audio Unit)、AAXなど作曲ソフトDAWの拡張機能「プラグイン」として利用できますが、単体での起動(スタンドアローン)も可能です。
<Addictive Keysの概要>
▼表は横にスクロールできます▼
開発会社 | XLN Audio | |||||
操作画面 | ||||||
製品名 | Addictive Keys Modern Upright | Addictive Keys Studio Grand | Addictive Keys Electric Grand | Addictive Keys Mark One | Addictive Keys Duo Bundle | Addictive Keys Trio Bundle |
モデル | Yamaha | Steinway | CP-80 | Rhodes Mk. 1 | 4種のうち2種選択 | 4種のうち3種選択 |
ベロシティレイヤー | 不明 | |||||
容量 | 公式に記載はありませんがとても軽いです(RAMは4GB以上推奨) | |||||
価格(定価) | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 149.95ドル__________________ | 179.95ドル__________________ |
先に結論!Addictive Keysは買うべき?
やはり、みなさんが気になっているのは、Addictive Keysが使える音源なのか?買うべきなのか?という点だと思います。
結論から言いますと、Addictive Keysは安くてわかりやすく初心者の方には特におすすめです。
ポップス、ロックなどのジャンルを作曲する方、わかりやすく音作りしたい方はAddictive Keysを選んで間違いないと思います。
ただしクラシックや劇伴など抑揚のあるリアルなピアノサウンドが欲しい場合は不向きなこともありますので注意しましょう。
XLN Audio Addictive Keys 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎ADSR Sounds ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎PluginFox ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎High Resolution ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
Addictive KeysはSplice Pluginsにて月額払いでも利用可能です。Splice Pluginsに関する詳しい記事はこちらをご覧ください。Splice Pluginsは通常の月額払いと違い、支払いの義務はなくいつでも停止そして再開することが可能です。
2. 導入するメリット
実際に、活用していますが、その結果XLN Audio「Addictive Keys」を導入するメリットは主に4つあるとわかりました。
- 安い!
- 使い勝手が良く細かな調整もできる
- オケと馴染みやすい
- プロも使用する
(1)安い!
弊サイトでもレビューしている有名なピアノ音源「Pianoteq」や「Ivory Ⅱ」に比べるとだいぶ安いです。
Pianoteq / Ivory / Addictive Keys比較表
▼表は横にスクロールできます▼
開発会社 | Modartt | Synthogy | XLN Audio | ||||||||||||
製品名 | Pianoteq 8 Stage | Pianoteq 8 Standard | Pianoteq 8 Pro | Pianoteq 8 Studio | Ivory Ⅱ Studio Grands | Ivory Ⅱ Grand Pianos | Ivory Ⅱ Italian Grand | Ivory Ⅱ Upright Pianos | Ivory Ⅱ American Concert D | Addictive Keys Modern Upright | Addictive Keys Studio Grand | Addictive Keys Electric Grand | Addictive Keys Mark One | Addictive Keys Duo Bundle | Addictive Keys Trio Bundle |
モデル | 2種選択 | 3種選択 | 4種選択 | 22種全て | Steinway / Bösendorfer | Bösendorfer / Steinway / Yamaha | Fazioli | Yamaha / 他ビンテージ3種 | Steinway | Yamaha | Steinway | CP-80 | Rhodes Mk. 1 | 4種のうち2種選択 | 4種のうち3種選択 |
ベロシティレイヤー | フィジカルモデリングのため127 | 最大24段階 | 最大18段階 | 最大18段階 | 最大16段階 | 最大20段階 | 不明 | ||||||||
容量 | 50MB未満 | 112GB | 78GB | 28GB | 90GB | 50GB | 公式に記載はありませんがとても軽いです(RAMは4GB以上推奨) | ||||||||
価格(定価) | 139ユーロ__________________ | 269ユーロ__________________ | 399ユーロ__________________ | 899ユーロ__________________ | ¥35,000(税別)______________ | ¥40,000(税別)______________ | ¥22,000(税別)______________ | ¥35,000(税別)______________ | ¥24,000(税別)______________ | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 89.95ドル__________________ | 149.95ドル__________________ | 179.95ドル__________________ |
3つのインストゥルメントを選ぶTrio BundleですらIvory Ⅱの最安Italian Grandより安いです。
そのため、とても財布に優しいですね。
ただしセールによって、他の音源の方が安くなる場合があるので、ご注意ください。
(2)使い勝手が良く細かな調整もできる
初心者の方でもわかりやすいGUI(操作画面)で音作りもしやすく、リリースカットなど実際のピアノっぽくない音作りにすることも可能です。
EnvelopeやFilterなどどちらかというとシンセサイザーのように音作りできる機能がありながら、マイクの設定など細かな調整も可能なピアノ音源です。
(3)オケと馴染みやすい
単体ではそこまでリアルなピアノ音源ではないかもしれませんが、ロックやポップスなどのジャンルで他の音と馴染みやすいです。
(4)プロも使用する
プラグインを導入する点で参考にしたいのは実際のプロも使用するかどうかという点ですが、Addictive Keysはプロでも利用している人を見かけます。
特にポップスにおいては使い勝手の良さやオケへの馴染みやすさという面で利用するプロの方も多数います。
例えば、有名プロデューサーの蔦谷好位置さんは生で録音したSteinwayのピアノが合わず、あえてAddictive Keysに変えたというお話もあります。
3. 利用する前に知っておきたい注意点
クラシックや劇伴など抑揚のあるリアルなピアノサウンドが欲しい場合は不向きなこともある点以外にも注意点があります。
それは、「全て1種類のピアノ、エレクトリックピアノ音源」だという点です。
Addictive Keysは、全て1種類のピアノ、エレクトリックピアノの音源です。(プリセットではなく、音源元のピアノやエレクトリックピアノの種類)
有名な他のピアノ音源である「Ivory Ⅱ」もパッケージによっては1種類のものもありますが、他のパッケージの選択肢もありグランドピアノだけでも種類が豊富です。「Pianoteq」は一番最安値バージョンStageでも2種類を選ぶことができ、同じく種類は豊富です。
しかし、Addictive Keysのピアノやエレピはそれぞれ完全1種類です。
それぞれモデルとなっているものは以下です。
グランドピアノ
Studio Grand→Steinway Model D
アップライトピアノ
Modern Upright→YAMAHA U3
エレクトリックピアノ
Mark One→Fender Rhodes Mk. 1
エレクトリックグランドピアノ
Electric Grand→YAMAHA CP-80
様々な音作りはできますが、元となるピアノとしてのバリエーションは少ないというデメリットはあると思います。
4. 口コミ・評判を紹介!
Addictive Keysの口コミ・評判を集めてみました。
評価は高く、特にロックやポップスで使えるという声が多数ありました。
お気に入りピアノ音源
Addictive Keys と
NIのTHE MAVERICK ですかねー。
ばきばきに弾きこなせる訳じゃないんですけど…
Addictive Keysはエレピの音が凄い好きです。プリセット選ぶだけなのもまた素敵✨
お気に入りピアノ音源
XLN Audio Addictive Keys
バキバキの音が出る(超重要)
お気に入りピアノ音源
Addictive Keys ホール撮りのピアノ音源はロック系の音と混ぜるのがムズくてなかなか前に出てきてくれないのですが、これはスタジオ撮りの音源でバンド系ではかなり使いやすいです。あと読み込みが軽い。これの前は主にPlugsound1のピアノを使ってました。
引用:Twitter
5. どれを買うべき?おすすめの買い方
ここからは、Addictive Keysをどのように購入すべきかについて見ていきます。
Addictive Keysには、Modern Upright、Studio Grand、Electric Grand、Mark Oneの4種類があります。
まず、正直1つのインストゥルメントを購入するのはもったいないと感じます。モデルとなるピアノやエレクトリックピアノの種類も1つしかないので2つのインストゥルメントを選ぶDuo Bundleもしくは3つを選ぶTrio Bundleどちらかのバンドルをおすすめします。
Trio BundleですらIvory Ⅱの最安値Italian Grandより安いです。
<ピアノのみほしい方>
Duo Bundle→Studio Grand、Modern Uprightの2つを選択
<エレクトリックピアノもほしい方>
Trio Bundle→Studio Grand、Modern Upright、Mark Oneの3つを選択
以上をおすすめします。
Mark Oneは一般的なエレピの代名詞Fender Rhodesをモデルとしています。
Electric GrandはYAMAHA CP-80がモデルで簡単にいうとエレピとピアノの間のようなサウンドです。もちろんこの音が気に入った方はこちらを選択しても良いと思います。
それぞれの音の違いは公式の動画を参考にしてください。
Mark One
Electric Grand
Studio Grand
Modern Upright
6. 無料体験版Addictive Keysとは?
Addictive KeysのStudio Grandにはなんと無料体験版があります。
無料版は4オクターブ、3つのマイクの種類、位置のみ使用可能です。
こちらでも十分使えるので、実際に使ってみてから購入を考えても良いかもしれません。
マイクの種類(◎は無料可)
クローズマイク(Stereo XY):Neumann M269 ◎
クローズマイク(Stereo Wide):Coles 4038 ◎
クローズマイク(Mono):RCA 6203
ミッド(Stereo Wide):Neumann M250
アンビエント(Stereo Wide):Neumann M269
ボディ(Mono):Sela T25 ◎
7. Addictive Keysに関するセール情報
XLN Audio製品は、ブラックフライデーのみならずセールをおこないます。
Addictive Keysもセールの対象になることがあります。また、セール価格のまま在庫限り特価で販売されている場合もあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
8. XLN Audio製品のインストール・アクティベーション方法
Plugin Boutiqueにてインストール・オーソライズ方法が解説されています。
主に以下の4STEPで完了します。
※アカウント作成時に I HAVE A PRODUCT KEY TO REGISTER (OPTIONAL)にチェックを入れるとシリアルナンバーとともに登録可能。無料版の場合チェック不要です。
- XLN Audioでアカウント登録
- XLN Online Installerをダウンロード
- XLN Online Installerを起動、Register Productからシリアルナンバー入力
- XLN Online Installerから製品をインストール
9. 使い方を解説!
ここからは実際にAddictive Keysの使い方を解説します。
公式マニュアル(英語)はこちらになります。
https://assets.xlnaudio.com/documents/addictive-keys-manual.pdf
左上からプリセットを選択。右側にGALLERY・EXPLORE・EDIT・FXの項目があります。
GALLERY
ギャラリーからAddictive Keysの音源を選択します。下部にある3つはEXPLOREの項目になります。
EXPLORE
3つの画面はそれぞれプリセットと全体の音色をコントロールするMICRO CONTROLSがあります。
プリセットは再生ボタンで視聴でき、選択することで読み込みます。下部の小さな白い丸をクリックして画面を切り替えることが可能です。
EDIT
中心となる細かく音作りできるページです。
PEDALS
左上「▼」から、インストゥルメントを変更することも可能です。
Softness:ソフトペダルを押したときの楽器の柔らかさを調整します。
Pedal Noise:ペダルノイズの音量を調整します。
SUSTAIN Body:楽器の共鳴の量を調整します。
SUSTAIN Noise:すべての弦のレゾナンス量を調整します。
Vel>Sample:ベロシティレイヤーを調整しつつ、ダイナミックレンジを維持することができます。例えば小さくした場合、Addictive Keysは単一のベロシティレイヤーからのサンプルのみを再生しますが、ベロシティに基づくサンプルの音量差は通常通り得られます。
PITCH
OCTAVE:オクターブを変更します。
TUNE FX Dissonance:ランダムなデチューンの量を調整します。
TUNE FX Sample Shift:ピッチを半音単位でシフトします。
VIBRATO:ビブラートのレート(Rate)、深さ(Depth)を設定します。
PITCH ENVELOPE:名前左の四角マークをクリックしてオンにし、ピッチエンベロープを調整します。丸をドラッグすることでもパラメータを調整できますが、下部のmsを上下にドラッグして調整できます。Velスライダーは、大きくすると入力されるMIDIノートのベロシティがピッチエンベロープの影響を決定するようになります。
FILTER
ACTIVE左の四角オレンジボタンでオンにします。ローパス12dBと24dB、ハイパス12dBまたはバンドパス12dBがあります。通常のフィルター同様にカットオフ・レゾナンスがあり、Kbdのコントロールを上げると、カットオフはMIDIノートの値に応じて増加します。このコントロールを負の値に設定すると、逆の効果が得られます。
FILTER ENVELOPE:PITCH ENVELOPEと同じように調整できるフィルターエンベロープです。
VOLUME
Vel>Vol:ベロシティがボリュームに与える影響を調整します。
Kbd:このコントロールを上げると、MIDIノートのキーに応じて音量が上がります。このコントロールを小さくすると、逆の効果が得られます。
VOLUME ENVELOPE:PITCH、FILTER同様のエンベロープですが、一つ違う点がRelease Samplesです。リリースサンプルの再生を有効/無効にします。
CHANNEL STRIP
3つのインストゥルメントチャンネルとマスターチャンネルには、それぞれチャンネルストリップがあります。下部からミキサーのチャンネルをクリックして、編集したいチャンネルストリップを選択します。それぞれ左上にあるボタンをクリックすることで、オン/オフを切り替えることができます。
Input
現在選択されているマイク/入力を表示します。入力スロットをクリックすると、選択されたインストゥルメントで使用可能なマイク/入力がスクロールダウンメニューで表示されます。また、3つのインストゥルメントチャンネル名をクリックすることでも変更できます。
NOISE
モデル化されたアナログノイズの量をコントロールします。3つのインストゥルメントチャンネルでは、ノイズがエフェクトチェーンの前に配置されているため、ノイズがダイレクトサウンドとより一体化しています。マスターチャンネルでは、ノイズは最後に配置されます。7種類から選べ、DecayとLevelが調整できます。
Multi Effect Slots
右上矢印もしくは名前をクリックして変更できるエフェクトです。コンプレッサー&ディストーション、コーラス、フェイザー、トレモロから選択できます。これらはそれぞれのチャンネルに2つ搭載されています。
EQ
ハイパス、ローパスの他に3つのバンドを持つイコライザーです。
MIXER
ミキサーセクションには、6つのステレオミキサーチャンネルがあります。各ミキサーチャンネルには、チャンネルの名前をクリックすると表示されます。FX1、2 タブには2つのDelerb(Delay/Reverb)とEQの設定が表示されます。
各チャンネルはボリュームフェーダーとパン、ミュート、ソロがあり3つのインストゥルメントチャンネルはFX1、2のセンド量を調整できます。
FX・Delerb(Delay/Reverb)
FXセクションは、2つのDelerbで構成されています。各インストゥルメントチャンネルは、これらのエフェクトに送ることができます。
左側がディレイの設定、右側がリバーブの設定、真ん中でディレイとリバーブのバランスを調整します。この調整はミキサーについてあるノブでもできます。
Session Settings
右上「?」からSession Settingsページに移動できます。
Master Tuneでチューニングできるだけでなく、中央上部のディスプレイから細かなチューニングができます。
Pitch Bend:MIDIキーボードのピッチベンドコントローラーのピッチベンド範囲を設定します。
X-mod Source:X-ModulationをコントロールするMIDIパラメータを設定します。モジュレーションホイール、アフタータッチ、MIDI CC 値から選択します。
EDITページでは、いくつかのコントロールの隣に小さなノブがあります。これらはX-modノブと呼ばれ、モジュレーションホイールやアフタータッチ、好きなMIDI CC値を使用して、Addictive KeysのパラメータをMIDI キーボードでコントロールすることができます。X-modノブは、隣にあるパラメータのモジュレーション範囲をコントロールします。
Velocity:ノブを回すもしくは線を上下にドラッグしてベロシティ曲線を設定します。
Temperment:30種類の調性から選んでチューニングを調整します。
XLN Audio Addictive Keys 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎ADSR Sounds ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎PluginFox ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎High Resolution ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
まとめ
Addictive Keysは安くてわかりやすく初心者の方には特におすすめです。
ポップス、ロックなどのジャンルを作曲する方、わかりやすく音作りしたい方はAddictive Keysを選んで間違いないと思います。
ただしクラシックや劇伴などで抑揚のあるリアルなピアノサウンドが欲しい場合は不向きなこともありますので注意しましょう。
ぜひ、Addictive Keysをあなたの音楽制作に取り入れてみてくださいね。
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