Sonibleから新たなAI機能搭載プラグインエフェクト「smart :comp」がリリースされました。
誰でも簡単にコンプレッサーがかけられる優れもの。ナチュラルにエフェクトできるので初心者の方のみならず利用できるものだと思います。
この記事では、smart:compのメリットやデメリット・注意点に加えて使い方も解説します。
ぜひ、参考にしてくださいね。
目次
1. smart:compとは?
smart:compは、Sonibleが開発するAI機能を搭載したコンプレッサープラグインです。
DTMを始めた人が誰しもがぶつかる壁、コンプレッサー。そんなDTM初心者にとっても最も扱いが難しいであろうエフェクトを人工知能の力で自動でかけられるのがこのsmart:compの凄いところです。2000以上のバンド(帯域)が入力を分析します。
価格もそこまで高くありません。
作曲ソフトDAWの拡張機能AU(Audio Unit)、VST、VST3、AAXプラグインとして利用できます。
<smart:compの概要>
開発会社 | Sonible |
操作画面 | ![]() |
価格(定価) | 129ユーロ |
主な仕様 | AI機能搭載コンプレッサー |
- DTM初心者
- 時短したい
- コンプ感を無くしたい、でも音圧はほしい

2. 導入するメリット
実際に使ってメリットだと感じたのは次の6点です。
- AI機能で初心者も簡単にエフェクトできる
- 瞬時にエフェクトが完了するので時短になる
- わかりやすいGUI(操作画面)
- 軽い
- ナチュラルにエフェクトできる
- 便利なパラメータ
それぞれ順番に見ていきましょう!
メリット1. AI機能で初心者も簡単にエフェクトできる
9種類から処理したい音の種類(楽器の種類)を選び、再生することで初心者でも簡単にコンプレッサーをかけることができ、またAI機能のかけ方をみてエフェクトのかけかたを勉強することもできます。
メリット2. 瞬時にエフェクトが完了するので時短になる
数秒でエフェクトが完了します。これはかなりの時短ですね。
同じくAI機能搭載のiZotope「Neutron 3」に比べるとほとんど変わりませんが、smart:compの方が若干速い印象です。
ただし、Neutron 3はコンプレッサー以外のエフェクトも処理します。
メリット3. わかりやすいGUI(操作画面)
2000以上のバンド(帯域)が入力を分析しコンプレッサーのかかり具合をみながら調整できるSpectral Compressionがあります。
大変わかりやすく、使いやすいため初心者の方にも優しいです。
メリット4. 軽い
エフェクトがコンプレッサーだけですので当然ですが、同じくAI機能が搭載されたiZotopeの製品に比べるとだいぶ軽いです。
メリット5. ナチュラルにエフェクトできる
かなりナチュラルにコンプレッサーがかかります。初心者ではない方でもクリーンにナチュラルにコンプをかけたい時に大変便利です。
メリット6. 便利なパラメータ
ShapeやFocusといったパラメータがいじれます。
これはSpectral Compressionとともにかなり便利でAI機能よりもこちらを絶賛する声も上がっています。
このパラメータによってより細かくコンプレッサーの処理を設定できます。

3. 利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
しかしながら、利用する上では1つだけ注意点があります。
事前にしっかり確認しておきましょう!
注意点. AI機能はiZotope「Neutron 3」より処理の選択が少ない
やはりコンプレッサーだけでなく数々のエフェクトをまとめてAI機能で処理できるiZotope製品にはエフェクト数だけでなく処理の幅広さも負けます。
iZotope「Neutron 3」とsmart:compを比べると選べる処理の種類が圧倒的にNeutron 3の方が多いです。smart:compは9種類から、Neutron 3は26種類の音の種類、3×3の9種類の処理の仕方が選べます。

4. 口コミ・評判を紹介!
さて、実際に使っている方がSonible「smart:comp」をどのように評価しているのかなど気になりますよね?
ここでは、Twitterでの口コミや評判を集めてみましたのでご覧ください。
プロの方やエンジニアさんからかなり高評価です。ナチュラルにコンプレッサーがかけられるという声が多くありました。
AI機能だけに目がいきがちですが、それをぬきにしてもかなり使えるコンプレッサーです。
Smart:compはshape&detection focusを調整出来るのが凄いんであってA.I.は評価に関係無いんや
— Norio Nakagawa 中川統雄 (@raiteisabota) July 8, 2019
Sonible - Smart Comp
SonibleのAIシステムはCompにはバッチリ
徹底的にクリーンでナチュラルなコンプ
Spectral Compressionでダッキングを監視→飛び出す帯域をチェックしてalgorithm使って掛かり方を先読みして調整しているようでそれが非常に良いようだ
とにかくフラットに抜けるのが面白い。 pic.twitter.com/IrPuIEajaG— Fionatich (@fionatching) June 24, 2019
SonibleのSmartComp良いなぁ。フェーダーで書いてるみたいに音質に変化ない。 pic.twitter.com/9UOo1cdTbz
— U-SKE (@USKE_ASADA) June 26, 2019
Black Rooster Audioの1176シミュということで気になってたVLA FETと昨日セッション中におすすめしてもらったsmart:comp購入。早速本日使ってますが2つともバッチリ。特にsmart:compは凄すぎて未来感すら漂ってる。音響に関する技術は日々進歩してて面白い!
— D.O.I. (@doiidp) July 4, 2019
smart:comp購入。いやすごい。これくらいのことできるようになるまで、エンジニアになってから2-3年はかかった気がする笑 じぶんでできることだけど、時間短縮になりますね。AI助かるありがとう!
— 葛西敏彦 kasai toshihiko (@casxtx) July 4, 2019
sonible smart compはスマートな機能以外の部分が寧ろ超つよ
— Norio Nakagawa 中川統雄 (@raiteisabota) July 5, 2019
5. smart:compに関するセール情報
Sonible製品は、ブラックフライデーのみならずセールで安い場合があります。
smart:compは他のSonible製品とあわせたパッケージ品もあり、パッケージ・単体ともにセールの対象になることがあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。

6. インストール・アクティベーション方法
Plugin BoutiqueのINSTALLATION INSTRUCTIONSからインストール・オーソライズ方法が確認できます。
Sonible製品のアクティベートは簡単で以下の2STEPで完了します。
- Sonible製品をダウンロード
- DAWでSonible製品を起動し、シリアルナンバーを入力
7. 使い方を解説!
ここからはSonible「smart:comp」を使用してみようとお考えの方向けに、使い方を簡単にご説明いたします。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
AI機能の使い方
まず上部から9種類の音の種類(楽器の種類)を選びます。
9種類は
- standard
- drums
- kick
- snare
- bass
- guitar
- keys
- vocals female
- vocals male
です。
次に再生して青いレックボタンを押します。すると選択した音の種類の部分のパラメータが青くたまっていきます。たまりきると分析完了で勝手にエフェクトがかかります。トゲが向かい合っているようなマークはAI機能の処理をしている時に青くなります。もし手動で修正してもこのボタンを押せばAI機能の処理設定に戻ります。
自分で操作する
自分で調整する場合は左のThreshold、Ratio、Attack、Releaseの他に▶︎を押してShape、Focus(帯域設定)が調整できます。オレンジの点でKneeが調整可能です。
ヘッドホンマークを押すと、処理された音のみを聴くことが可能です。
右下にはSidechain Ducking、Wet、In(インプットdB)、Out(アウトプットdB)、auto(ゲイン自動調整)があります。
Spectral Compressionで2000以上のバンド(帯域)が入力を分析し、コンプのかかり具合をみる、調整することができます。下の薄がかった青がそれで、下にいけば低音域、上にいけば高音域を表します。上下にドラッグして適応する帯域を調整でき、Sensitivityで感度を150%まで調整できます。
※Spectral Compressionは一旦AI機能で読み込ませた後に操作可能となります。
Sidechain Duckingの際は、Spectral Duckingとなりかぶりによるかかり具合がみて調整できます。
Sidechain Duckingとは?
Sidechain Duckingはその名の通りサイドチェインコンプをかける際に利用します。かぶりを分析してAI機能でコンプレッサーをかけることも可能です。Sidechain Duckingに関してはPlugin Boutiqueの動画がわかりやすいので参考にしてください。
まとめ
smart:compは軽くて価格もそこまで高くなく大変便利です。
初心者の方はエフェクト数が多いiZotope「Neutron 3」を買う方が良いかもしれませんが、評価がかなり高くナチュラルにコンプをかけられる優れものです。
AI機能を利用する予定がない方にもおすすめできます。
この記事が参考になれば幸いです。