人気のソフトシンセとして、頻繁に名前があがるSPIRE。
この記事ではSPIREを実際に使ってレビュー、メリットや注意点、デメリットから使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
ソフトシンセに関するまとめ記事はこちらをご覧ください。
1. Reveal Sound「SPIRE」とは?
SPIREは、Reveal Soundが開発する人気のソフトシンセです。
人気ソフトシンセの中では、比較的シンプルな操作性でほぼ1ページで完結していますが、必要なパラメータはぎっしり多く詰まった音源です。EDMなどで即戦力のプリセットが多数あり、4つのオシレーターで強く太めのサウンドが魅力のシンセサイザーです。
作曲ソフトDAWの拡張機能AU(Audio Unit)、VST、AAXプラグインとして利用できます。
30秒ごとにノイズが入るという制限付きですが、全機能が利用できるデモも提供しています。
開発会社 | Reveal Sound |
操作画面 | |
製品名 | SPIRE |
仕様 | 4オシレーターシンセ |
プリセット | 900以上 |
価格(定価) | 189ドル |
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2. 導入するメリット
SPIREを実際に使っていて特にメリットだと感じたのは次の3点です。
- 強く太めのサウンドが魅力
- プリセットが充実している
- 日本語マニュアルがある
強く太めのサウンドが魅力
SPIREは4つのオシレーターが搭載されており、強く太めのかたいサウンドが特に魅力だと個人的には感じます。強いアタックでリードやベースはもちろん埋もれず楽曲のメインになるような力強いサウンドとして使えます。
プリセットが充実している
SPIREは、ベースやリードを中心に合計で1000ものプリセットがあります。
かなり多くのプリセットが手に入るので、すぐに即戦力のサウンドが見つかります。
また、Splice Soundsに登録している方であればプリセットを追加で手に入れることができます。
Splice Soundsに関する詳しい記事は以下をご覧ください。
日本語マニュアルがある
比較的にシンプルな操作性だけでなく、日本語マニュアルにも対応しています。
ですので、使い方も簡単にマスターすることができ、初心者の方でも安心して利用できます。
定番のソフトシンセの中では、英語のマニュアルしかないものも多数あるので大変ありがたいですね。
3. 利用する前に知っておきたい注意点・デメリット
しかしながら1点だけ、利用する前に知っておくべき注意点があります。
それは「ジャンルを選ぶ」という点です。
強く全面に出たサウンドが魅力のシンセサイザーですので、使うジャンルは選ぶと思います。EDMなどは相性抜群ですが、マイク録音など空気感を大事にするような楽曲では合わない可能性があるでしょう。
4. 口コミ・評判を紹介!
SPIREに関する口コミ・評判をまとめました。
定番のソフトシンセなので、多くの方が利用していて、評価も高いです。
同じく定番のソフトシンセSerumなどと比べてもSPIREの方が好きだという方も多いです。
そいやリアクションをもらえたので、単純な僕は舞い上がって、今作ってる曲の音源系を貼ってみる。これ以外に生楽器をいくつか。。。シンセは実質8割spireです。もうPCが爆発寸前です。
Reveal Sound SPIRE 1.5.1 さいこ~だな。
引用:Twitter
5. SPIREに関するセール情報
SPIREは、ブラックフライデーのみならずセールをおこないます。
30%OFF程度割引される場合もあれば、ブラックフライデーなどでは半額の50%から最安値では60%割引される場合もあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
6. インストール・アクティベーション方法
ここでは、SPIREを購入してから、実際に使用できるようにするまでの手順を解説します。
Plugin Boutique「INSTALLATION INSTRUCTIONS」にてインストール・オーソライズ方法が解説されていますが、以下の5STEPで完了します。
- SPIREをダウンロード、インストール
- Reveal Soundにてシリアルナンバー、ユーザー情報登録
- 送られてきたメールのライセンスキーファイルをダウンロード
- SPIREを起動。上部MENU→Register
- ライセンスキーファイルをOpen
7. 使い方を解説!
SPIREは日本語マニュアルがありますので、詳しくはそちらをご覧ください。
ここでは簡単に使い方を解説します。
プリセット
プリセットは左上から選択できます。全てで1000以上のプリセットがあります。
Mode(Mono / Poly)
4つのモノフォニック(単音)モードと2つのポリフォニック(複数音)モードがあります。
Mono 1 Portamento Retrig:ノートは常にグライドされ、エンベロープはノート毎にリトリガーされます。
Mono 2 Legato Retrig:2つのノートを押した場合のみ後の音にグライドされ、エンベロープはノート毎にリトリガーされます。
Mono 3 Portamento Flow:ノートは常にグライドされ、エンベロープは鍵盤を押さえる1音目のノートのみリトリガーされます。
Mono 4 Legato Flow:2つのノートを押した場合のみ後の音にグライドされ、エンベロープは鍵盤を押さえる1音目のノートのみリトリガーされます。
Poly 1 Portamento:ノートは常にグライドされます。
Poly 2 Legato:2つのノートを押した場合のみ後の音にグライドされます。
Voices:Modeの隣にあるVoicesはポリフォニックモードのボイス数を1〜16まで選べます。
Oscillator(オシレーター)
真ん中上部にOSC1〜4でそれぞれのオシレーターの音量を調整できます。
左に回し切るもしくは「OSC1〜4」を押すとOFFになります。左に回し切る手前で黄色LEDが点灯します。この場合は、サウンドを通さず、モジュレーターとして利用できます。
左上からOSC1〜4の細かい設定が可能です。
CPY/PST:オシレーターをコピー、ペーストします。
Octave/note/fine:ピッチをコントロールできます。
ctrlA/ctrlB:オシレーターによって役割が変わります。
phase:位相をコントロールします。0〜29ではフリーランニングもしくはランダム、30〜1000でディスプレイで表示されているオレンジ線の位置でリスタートします。
wt mix:左にある四角いスクリーンから選択できる49波形をミックスする量です。
オシレーターの種類
Classic
ノコギリ波と矩形波をクロスフェード
ctrlA:ノコギリ波と矩形波をクロスフェード
ctrlB:パルス幅をコントロール
Noise
フィルターによって整形されたノイズ
ctrlA:ローパスフィルターorハイパスフィルター
ctrlB:フィルターレゾナンス
FM
DX7同様の位相変調モード
ctrlA:モジュレーションの強さ
ctrlB:モジュレーションの周波数
AMSync
オシレーターシンクとアンプリチュード変調を組み合わせたもの
ctrlA:ノコギリ波とパルス波間の信号をクロスフェード
ctrlB:モジュレーションの周波数
SawPWM
鋸歯状パルス幅変調モード
ctrlA:4種類のSawPW波形
ctrlB:パルス幅をコントロール
HardFM
豊かな歪みの位相変調モード
ctrlA:モジュレーションの強さ
ctrlB:モジュレーターのノートの周波数を段階的に設定
Vowel
母音シミュレーションモード
ctrlA:A・E・I・O・Uのモーフィング
ctrlB:フォルマント
UNISON
最大9音までボイス数をユニゾンさせるだけでなく様々なキーに設定できます。
detune:ボイスのデチューン度を設定
density:SPIRE固有のパラメータ。不規則な方法でボイスをデチューン
MIX
ANA:位相動作の切り替え(On:フリーランニング / OFF:ランダム)
wide:ユニゾンボイスのステレオをコントロール
filter input:フィルター1・2のミックス
INV:オシレーターを反転
KEY:ノートに応じてピッチをトラッキング(OFFでピッチなし)
FILTER
SPIREには2つのフィルターが搭載されています。
6種類のフィルターをそれぞれ2〜6種類のモードで設定できます。
cut1/2:カットオフ
res1/2:レゾナンス
keytrack:フィルターのカットオフが正または負の両方の値で MIDI ノートに追従
filter balance:フィルター1・2のバランスを調整
LINK:両方のカットオフがリンク
PAR:パラレル(並列)モード or シリアル(直列)モード
MODULATORS
モジュレーターは4つのエンベロープ(ENV)、4つのLFO、2つのステッパー(STP)があります。その他にもマクロコントロール(mod)、マトリックス(MTRX)があります。
amt1/2:アマウント
ve1/2:ベロシティ
EMVELOPE
ENV1は音量のエンベロープになります。
ADSR以外にサスティンとリリースの間にslt(スロープタイム)、sll(スロープレベル)があります。
グラフィックディスプレイをクリックすることで傾斜を変更することが可能です。
LFO
rate:LFOの速さ
SYNC:LFOの速さをBPMと同期
time:SYNCがオンの場合、テンポ
sym:シンメトリ。信号を上下にシフト
phase:位相をコントロールします。0〜29ではフリーランニング、30〜1000でディスプレイで表示されているオレンジ線の位置でリスタート
from:LFOの波形を選択
amp:LFOの振幅レベルを設定
MONO:モノラルLFOモード
fade in:ディスプレイをクリックして上下にドラッグすることでフェードイン設定
STEPPER
ステッパーはステップシーケンサーになります。
time:左どなりのノブとともに速さを設定
mode:同期のモード。Free・Sync・Spos
RTRG:ノート毎にリトリガー(1からスタート)
start:開始位置
end:終了位置
LOOP:ループON/OFF
x1〜x4:ステップを分割
C:コピー
P:ペースト
R:リバース
H:編集モードをカーブもしくは長方形に切り替え
CPY/PST:ステッパーをコピー・ペースト
MATRIX
各スロットに2つのソース、4つのターゲットを選択できます。
これが15スロットもあります。
PG1〜5:3スロット毎のページ
src1/2:モジュレーションソース
trf1〜4:モジュレーションターゲット
Macro Control
4つのモジュレーションノブで構成されています。それぞれモジュレーションソースにもなります。
Glide
glide:次のキーが押されピッチ到達までの時間を調整
bender up/down:左下pitch(ピッチホイール)で変化するピッチ
DRIFT:有効にするとピッチが±3セント間でランダムに変動
LOG:グライドの変化曲線を線形、あるいは対数いずれかの変化曲線に切り替え
transepose:全体のピッチ
microtuning:チューニングの設定。Scalaチューニングファイル使用可能
FX
計5つからなるエフェクトです。
SHP:Shaper
PHS:Phaser&Vowel
CHR:Chorus&Flanger
DEL:Delay
REV:Reverb
Master Out
x-comp:マルチバンドコンプレッサー。左に振り切るとオフ
velocity:ベロシティの感度を調整
volume:全体の音量
EQ
3バンドのイコライザーです。
EQ:オンオフ
warm:ノーマルもしくはwarmモード
soft:クリアもしくはsoftモード
boost:全体のレベルをブースト
ARPEGGIATOR
アルペジエーターも搭載されています。
ON:オンオフ
gate:音の長さをコントロール
time:同期の速さ
end:アプペジエーターの終わるステップを1〜16で設定。Noはループなし
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まとめ
SPIREは人気ソフトシンセの中では比較的扱いやすい音源です。
日本語マニュアルもあり、プリセットも多く、すぐに利用できるでしょう。
あなたの作る音楽のジャンルによっては合わない場合もありますが、EDMなどでは即戦力間違いなしです。
この記事が参考になれば幸いです。
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