Trilian・MODO BASSの牙城を崩す?新たなベース音源が誕生しました。
それがToontrack「EZbass」です。
購入してずっとさわっていましたが、結論を先に言いますと複雑でリアルな演奏法も簡単に作成できるベース音源です。
しかしながら、他のベース音源に比べて劣る点もあります。
この記事ではそんなEZbassをレビュー、メリットや注意点・デメリットから使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
ベース音源に関するまとめ記事はこちらをご覧ください。
1. Toontrack「EZbass」とは?
EZbassは、ドラム音源SD3(Superior Drummer 3)、EZdrummer 3やピアノ音源EZkeys 2で有名なToontrackが開発する初のベース音源です。
ベースはサンプリングされた2つのベース
- Vintage
- Modern
があります。
ソングエディット機能でソフト内で1曲まるまる作成でき、演奏方法なども細かく調整できます。
作曲ソフトDAWの拡張機能VST、VST 3、AU、AAXプラグインとして利用できますが、単体での起動(スタンドアロン)も可能です。
MIDIキースイッチはある?
ソングエディット機能で演奏方法などをソフト内で細かく調整できますがアーティキュレーションは、MIDIデータでも存在します。ピアノロールでどのキースイッチがアクティブになっているかを確認するなど、MIDIを調べることでキースイッチを確認することができます。
- D-1:人差し指
- D#-1:右手パーカッション
- E-1:ゴーストノート
- F-1:+F#0スライド
- G#-1:タッピング
- A#-1:ハーモニクス
- B-1:スラップ/ポップ(+E-1ゴーストスラップ / +D#-1左手パーカッション)
- C#0:中指
- G#0:レガート(ハンマーオン/プルオフ)
| 開発会社 | Toontrack |
| 操作画面 | ![]() |
| 製品名 | EZbass |
| 種類 | Vintage / Modern |
| 価格(定価) | 165ユーロ |
2. 拡張パックEBX一覧やMIDIパックについて
EZbassは2種類のベースがありますが、拡張パックEBXによって拡張することが可能になりました。追加購入が必要ですが、アコースティックベース、ウッドベースやフレットレスベースにも対応できます。
- Toontrack「EBX – Classic Rock」60年代のベースサウンドからインスパイアを受け制作されたEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Hard Rock」全てのRockのために制作されたEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Metal」メタルをはじめ様々なヘビースタイルに最適なEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Heavy Metal」1970年代~現代に至るまでのヘビーメタルサウンドを提供するEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Fretless」あらゆるジャンルで活躍するフレットレスベースを精巧にサンプリングしたEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Gospel」ゴスペルミュージックをはじめ多様なジャンルに最適なEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Upright」アコースティックアップライトベースを精巧にサンプリングしたEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Acoustic」アコースティックベースを精密にキャプチャしたEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Americana」あらゆるアメリカーナミュージックに対応するEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – The Sixties」60年代のクラシックなビンテージサウンドを実現するEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – The Eighties」80年代のベースサウンドを凝縮したEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Progressive Metal」モダンな6弦ベースを細部まで再現したEZbass拡張音源
- Toontrack「EBX – Session Player」60年代のビンテージベースを元にしたR&Bをはじめ幅広い作品にマッチするEZbass拡張音源
他にも拡張MIDIパックで様々なフレーズを追加することも可能です。
EBX – Classic Rock
EBX – Hard Rock
EBX – Metal
EBX – Heavy Metal
EBX – Fretless
EBX – Gospel
EBX – Upright
EBX – Acoustic
EBX – Americana
EBX – The Sixties
EBX – The Eighties
EBX – Progressive Metal
EBX – Session Player
3. 導入するメリット
EZbassを導入するメリットは以下の点が考えられます。
- EZbass内で細かく演奏法をエディットできる
- MIDIやオーディオからベースラインを作成できる
EZbass内で細かく演奏法をエディットできる

他のベース音源の場合、細かく奏法をエディットする時には、別のキーを入力し(例えばC1でゴーストノートなど)奏法を指定しますが、EZbassはソフト内で簡単に奏法をひとつひとつ指定できるので楽かつ細かなエディットが可能です。
実際はEZbassも演奏法を入力するキーがありますが、いちいちどのキーがどの演奏法か確認することなく、EZbass内で演奏法を一つ一つ選択できます。

特に便利で良いと思ったのはスライド、レガートです。
キー移行をスライド、レガートする場合は二つのキーを選択して設定するだけで完了します。スライドイン、スライドアウトも超簡単にできます。
キースイッチでの演奏方法の切り替えに慣れている人は戸惑う可能性もありますが、これらのアーティキュレーションはMIDIデータで存在します。CCエンベロープを調べたり、ピアノロールの一番下までスクロールして現在どのキースイッチがアクティブになっているかを確認できます。
MIDIやオーディオからベースラインを作成できる

MIDIやオーディオを読み込んで、ベースを作ることも可能です。
生成したベースラインに動きがない場合も、Transition機能でノート移行に動きをつけることもできます。
また、フレーズのプリセットも多数ありキーだけを変えて利用することも可能です。
鍵盤を弾かずに細かく作成できるベース音源ですので、演奏が得意でない方にもおすすめできます。
4. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら利用する前に知っておくべき注意点・デメリットがあります。
- モデルとなるベースは2種類のみ
- ベースの音作りできるパラメータは少ない
モデルとなるベースは2種類のみ

プリセットは複数ありますが、モデルとなるベースは2種類のみになります。定番のベース音源TrilianやMODO BASS 2に比べるとかなり少ないですのでご注意ください。ただし、EBXを追加購入することで、自分好みのジャンルやモデルのベースを追加することが可能です。

ベースの音作りできるパラメータが少ない

上画像のパラメータはプリセットによって変わりますが、ベース自体の音作りできるパラメータは基本的には少ないです。
5. Trilian・MODO BASS 2と比較!
人気のベース音源といえば、Spectrasonics「Trilian」IK Multimedia「MODO BASS 2」です。
Spectrasonics「Trilian」は、シンセベースからウッドベース、アコースティックベースまであらゆるベースを網羅しており、シンセ的な音作りができる音源です。
しかし、メリットで挙げたソフト内で演奏法を細かくエディットできる点がとても優秀なのでTrilian、MODO BASS 2を持っていても使う場面は全然あると思います。
出音はTrilian、MODO BASS 2と比べると少し小さく、芯は薄い印象ですがその点はナチュラルで馴染みやすいともいえると思います。個人的には高度な演奏法や、音数が多いベースラインに特に利用しています。
それぞれを一言で表すと
- エレクトリックベース・ウッドベースを細かくカスタマイズできるMODO BASS
- シンセベースやアコースティックベースまであらゆるベースを網羅するTrilian
- 演奏法を細かくエディットできるEZbass
といった感じの特徴です。
3種の比較は以下の記事を参考にしてください。
6. 口コミ・評判を紹介!
EZbassに関する口コミ・評判をまとめました。
プロの方を含め、評価はかなり高いです。
TOONTRACK EZ Bassのレビューしました。
すんごい新製品です!
Toontruckファンとしては、早速導入してみました。
IKのMODO BASSもなかなか良かったんですが
やっぱり、どうもこのMODOというシリーズは「似ているナニカ」という感じ。
生ベースとしては、自分の中でバラードはTRILIAN
ファンキーな物はIlya Efimovが多かったんですが
EZBassかなり好印象です。
やばい EZ BASSのスライド
めっちゃ簡単にらしくなる…
今日発売のEZ BASSを早速使ってみた。 コード進行入れるだけで、ベースラインフレージングだけじゃなくて、スラップなんかも作ってくれるのはとても嬉しい。 自分の引き出しに限界を感じたときに少しヒントをもらうような感じで使うのがベストかも。
引用:Twitter
7. EZbassに関するセール情報
EZbassはなかなかセールになりませんが、拡張パックなどとセットで割引されて販売される場合があります。
ブラックフライデーでは、MIDIパックとセットでセール販売されていました。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。
8. Toontrack製品のインストール・アクティベーション方法
Toontrack製品のインストール・オーソライズ方法は簡単で以下の4STEPで完了します。
- Toontrackでアカウント登録
- Toontrack Product Managerをダウンロード・ログイン
- 左上「Register New Product」からシリアルナンバー入力
- 製品をダウンロード・インストール・アクティベート
9. 使い方を解説!
ここからは実際に使い方を解説します。
公式の英語マニュアルはこちらをご覧ください。
続々と公式の解説動画が公開されており、そちらも項目ごとに貼っていますので参考にしてください。

上部から5つの項目が選べます。Bass以外は右上から別のスクリーンにすることが可能です。
Bass
右上から2種類のベース
- EZbass Modern
- EZbass Vintage
を選択し、隣からプリセットを選択します。
右上Effectsから音作りができますが、ここにあるパラメータは選択するプリセットによって異なります。
TuningからOctaveやSemitone、Centのチューニングができます。
また、チューニングは3つのモードが選べます。
Perfect(Default):オクターブが完全に2倍になるチューニングです。
Bass:ベースギターと同じようにチューニングします。
Piano:ベースに似ていますが、ピアノの調律方法ストレッチチューニングに合わせています。
Grooves

プリセットのフレーズです。
ジャンルやプレイスタイルなどを選択してフレーズを選びます。下部のトラックにドラッグアンドドロップすることでそのフレーズを使うことができます。
Tap2Find

Tap2Findはリズムをクリックで入力(Click Rhythm)、もしくはメロディーを入力(Record Melody)して右下の「Find Similar Grooves」をクリックすることで似ているフレーズを探すことができます。
Track

下部のトラックは3つのパート(Song Parts、Chords、MIDI)があります。
Song Parts

VerseやChorusなど曲のどの部分であるかをあらわします。右クリックしてSong Part Typeから変更できます。
Chords

コードをあらわします。ダブルクリックもしくは、Add/Edit Chordsからコードを変更できます。Grid Editorの上部にもコードの表記があり、ダブルクリックして変更可能です。
直接MIDIキーボードでベースを作る方はコード進行が必要なのか疑問に思うかもしれませんが、コードごとに選択でき一括で変更できるので便利です。
MIDI
フレーズなどのMIDIです。この部分が上部Grid Editorで細かくエディットできます。
Add Groove
Grooveを追加します。デフォルトではSong Keyのコードで追加されます。
Transition

ノート移行のプリセットがあり選択することで変更されます。トランジションは単純にMIDIを変更します。
Replace MIDI

こちらをクリックするとGrooveの項目が開きます。選択したMIDIプリセットに変更することができます。
Edit Play Style

ベロシティ(Velocity)や長さ(Length)、ベースラインの再生度合い(Amount)、ミュート具合(Damping)などを調整できます。
Track

+ボタンからトラックを追加できます。DAWでトラックを追加する場合と同じで、別のMIDIやコードを設定できます。
Grid Editor
Grid Editorは下部のトラックと同期している、エディットエリアです。
Grid Editorと下部トラックはそれぞれ左上から
矢印:選択する
+ペン:追加する
ハサミ:分割する
3つの操作ツールが選択できます。

小節数とSong Partsの間部分に再生点があります。ドラッグやクリックすることで再生点を移動させます。
また、小節数の部分にはループもあります。クリックしてオンにし、ドラッグして範囲を決めます。下部のループマークからでもオンオフ可能です。
EZbass内での録音方法

録音を始める前に下部からTempoやSong Keyを設定しておきましょう。
「Follow Host」でDAWと同期します。メトロノームマークと1234マークをクリックして、メトロノームとレック前の4拍を追加します。録音ボタンを押して再生し、録音を開始します。
録音やGroove追加が完了すれば、続いてエディットしていきます。
エディットは一般的なMIDIトラック同様にノートを上下にドラッグしてピッチ、左右にドラッグしてタイミングを調整します。ノートの端をドラッグすることで長さも調整できます。
Select

右上Selectから選択するノートを一括で選ぶことも可能です。
Allから全部選択、By Resolutionで拍から選択、By Typeで演奏法から選択できます。
演奏法

上部から弾き方
- Auto-Alternate
- Middle Finger
- Index Finger
- Ghost Note
- Harmonic
- Percussive Right Hand
- Tapping
- Slap Pop
- Ghost Slap
- Percussive Left Hand
を選ぶことができます。

その隣はHammer On / Pull Off(Legato)、Slideになります。
レガートやスライドを指定の2つノート間でしたい場合はドラッグして2つを選択し設定します。
これらのアーティキュレーションは、MIDIデータで存在します。ピアノロールのどのキースイッチがアクティブになっているかを確認するなど、MIDIを調べることでキースイッチを確認することができます。
- D-1:人差し指
- D#-1:右手パーカッション
- E-1:ゴーストノート
- F-1:+F#0スライド
- G#-1:タッピング
- A#-1:ハーモニクス
- B-1:スラップ/ポップ(+E-1ゴーストスラップ / +D#-1左手パーカッション)
- C#0:中指
- G#0:レガート(ハンマーオン/プルオフ)

ノートを右クリックして、演奏法などを設定することも可能です。
Quantize

Quantize(リズム補正)は隣の「Auto」の拍によって調整します。
Timing

Timingからもリズムを細かく設定することが可能です。
Swing:スウィングします。
Randomize:ランダム性を持たせます。
Length:長さを調整します。
Nudge:ノートを前後にずらします。
Velocity

真ん中Velocityは左端の上矢印をクリックすることで開きます。
個々に設定することはもちろん、複数選択してまとめて様々な調整が可能です。
Velocity:ベロシティを調整します。
Dynamics:複数選択したノートのベロシティの幅を調整します。+でベロシティの差が大きくなり、−でベロシティ幅が小さくなり、-127にすると全て同じベロシティになります。
Randomize:ランダム性を持たせます。
Slope:ベロシティを大きく→小さく、小さく→大きく調整することができます。クレッシェンドしたい場合に便利です。

左端からVelocityをPitchやVibrato(Modulation)、Sustain Pedal、Dampingなどに変更して、調整することも可能です。+ペンでオートメーションを作成できます。
Pitchを微妙に揺らすこともできます。
Drums & Keys

ドラムやキーボードのMIDIを利用してベースを作成します。
MIDI Fileを選択すると、ピアノ、ドラムそれぞれにいくつかの生成パターンがあり、それぞれを左上再生ボタンから聞いた上で選ぶことが可能です。
また、右上から「Show Similar Grooves(似ているグルーヴを開く)」や「Search With Tap2Find(Tap2Findで探す)」で似ているプリセットを探すことも可能です。
気に入ったものがあればそのまま下部のトラックにドラッグアンドドロップして使用することが可能です。
Audio Tracker
Guitar、Bass 、Percussive(Drums)のAudioからMIDIを作成します。
ファイルから読み込むことも可能ですが、オーディオトラックに別のプラグイン「Toontrack Audio Sender」をさして入力を読み込むことも可能です。Toontrack Audio SenderはEZbassと別にインストールできるプラグインです。
Audioを読み込むとGuitar、Bass 、Percussive(Drums)の選択と、テンポ、アーティキュレーションのオンオフが設定できます。

読み込んだAudioと生成されたMIDIを聞き比べながら、Grid Editorと同じように編集できます。
上部のMIXから読み込んだAudioと生成されたMIDIの音量を調整できます。
納得のいくMIDIが作成できれば、右下の「Add MIDI to Song Track」でMIDIを追加します。
まとめ
EZbassは他の定番ベース音源とはまた一味違った魅力があるソフトです。
複雑でリアルな奏法のベースラインを作りたい方や、鍵盤を一切使わずベースを作りたい方にはおすすめできます。
この記事が参考になれば幸いです。
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