- ベース音源はどれがおすすめ?
- 作りたい音楽に適したベース音源はどれだろう?
- とにかくフリー(無料)で使えるやつを導入したい!
ベース音源はいろいろ種類があって迷います。
買った後に「思ったより使えないなぁ」と後悔するのは避けたいですよね。
しかしながら、生のベース音源の選択でははそこまで迷う必要はないかもしれません。
初めてベース音源を選ぶ場合は、
- Spectrasonics「Trilian」
- IK Multimedia「MODO BASS」
もしくは、2020年に発売した話題のToontrack「EZbass」
のほぼ3択でしょう。
この記事では本当にこの3つのどれかで良いのか、他のベース音源も含む全てを紹介していきます。
また、フリー(無料)で利用したいと考えている方もいると思うので、フリーでも利用できるベース音源もご紹介します。
是非参考にしてください。
目次
1. ベース音源とは?
ベース音源とは、ベース楽器の音をそのままパソコンで使えるようにソフトウェア化したものです。
VST、AU、AAXなど作曲ソフトDAWの拡張機能「プラグイン」として利用できますが、スタンドアローン/スタンドアロン(アプリ単体で起動)できる製品もあります。
弦楽器は生音こそ素晴らしいですが、時代とともにソフトウェアも進化しており、実際の楽器と変わらない音や状況を演出することが可能です。
- IK Multimedia「MODO BASS」
- Toontrack「EZbass」
- Ample Sound製品(フリーあり)
Native Instruments「Kontakt」で起動する音源
- Ilya Efimov Production製品
- Fujiya Instruments製品
- Prominy製品
- Impact Soundworks製品(フリーあり)

2. はじめてのベース音源におすすめな3選
自分のジャンルや好みにバッチリ合った音源が見つからないかぎり、初めてのベース音源は
- Spectrasonics「Trilian」
- IK Multimedia「MODO BASS」
- Toontrack「EZbass」
この3つのどれかで良いと思います。
Trilian、MODO BASSこの2つがおすすめな理由は「質が高く、モデル数が多い」からです。
リアルな生のベース音源は他にもありますが、どれもモデル数が少ないもしくは1つの音源が多いです。
モデル数の多いもので質の高いベース音源はTrilianとMODO BASSの2つ以外ではあまりありません。
それぞれ音の種類は以下です。
- Trilian:エレキベースのみならずシンセベースからウッドベース、アコースティックベースまで網羅
- MODO BASS:エレキベースのみ14種類のモデルを網羅
もう一つおすすめできるEZbassは、これら2つに比べるとモデル数2種類と少ないです。
しかし、別のおすすめできる理由があります。それは「鍵盤が弾けない方や初心者の方にも優しい仕様」だからです。
EZbassはソフト内で細かく調整でき、フレーズのプリセットもたくさんあります。
実際に初心者の方におすすめな3選を詳しくご紹介します。
表は横にスクロールできます▼
開発会社 | IK Multimedia | Spectrasonics | Toontrack |
操作画面 | ![]() |
![]() |
![]() |
製品名 | MODO BASS / MODO BASS SE__________________________________ | Trilian___________________________________________________ | EZbass____________________________________________________ |
種類(モデル) | 合計14種類 Imperial Bass(Fodera Custom 6-string) Metal Bass(Dingwall Combustion NG2 5-string) 60’s P-Bass(Fender Precision Bass, Alder body) / 70’s P-Bass(Ash body) 70’s J-Bass(Fender Jazz Bass, Alder body) / Modern J-Bass(Alder body) Devil Bass(Gibson EB-0) / Bass Man 5(Music Man StingRay 5-string) Rick n’ Bass(Rickenbacker 4003) / Studio Bass(Yamaha TRB5P) Violin Bass(Hofner Violin) / Thunder Bass(Gibson Thunderbird) Japan Bass(Ibanez Soundgear) / Flame Bass(Warwick Streamer) |
合計3,189サウンド 1,700 Patches 1,440 Soundsources 49 Multis |
2種類 Vintage / Modern |
価格(定価) | Download 299.99ユーロ(Crossgrade 119.99ユーロ) USB Drive 329.99ユーロ(Crossgrade 229.99ユーロ) MODO BASS SE(60’s P-Bass、70’s P-Bassを収録) 149.99ユーロ |
299ドル | 155ユーロ |
詳細記事 | 詳細記事 | 詳細記事 | 詳細記事 |
※読みたい、メーカーをタップすることで、直で説明に飛びます。
はじめての方におすすめ①:IK Multimedia「MODO BASS」
IK Multimediaが開発するフィジカル(物理)モデリングベース音源です。
基本的にエレキベースの音源でシンセベースやウッドベースなどはありませんが、モデリング音源ですのでかなり細かくいじれるのが特徴です。
例えば、ピックアップの種類や弦の種類、弦高や弾く位置まで調整できます。
<使い方など詳しい記事>

はじめての方におすすめ②:Spectrasonics「Trilian」
Spectrasonicsが開発するベース音源です。
主な特徴は、エレクトリックベースのみならずウッドベースやアコースティックベース、シンセベースまでベースをほぼ全て網羅しているという点です。
MODO BASSが出るまで、ベース音源といえばTrilianのほぼ一強でした。
Trilianは2020年11月にバージョン1.5をリリースしました。
バージョン1.5は、単純に操作画面が使いやすくなっただけでなく
- アルペジエイターの更新
- 新しいフィルタータイプ / 強化されたFMなど新たに拡張されたシンセシス機能
- 200以上の新しいパッチを含む拡張されたサウンドライブラリ
など劇的に進化しています。
他のベース音源に比べるとシンセサイザー的な音作りができる音源です。
<使い方など詳しい記事>


はじめての方におすすめ③:Toontrack「EZbass」
ドラム音源SD3(Superior Drummer 3)やピアノ音源EZ Keysで有名なToontrackが開発する初のベース音源です。
ベースはサンプリングされた2つのベース
- Vintage
- Modern
があります。
ソングエディット機能でソフト内で1曲まるまる作成でき、スライドなど演奏方法も簡単に調整できます。
通常のベース音源は、細かく奏法をエディットする時に別のキーを入力し(例えばC1でゴーストノートなど)奏法を指定しますが、EZbassはソフト内で簡単に奏法をひとつひとつ指定もできるので楽かつ細かなエディットが可能です。
初心者の方におすすめできますが、2種類とモデル数が少ないことだけ注意が必要です。
<使い方など詳しい記事>


3. 三選の比較と選び方
これら3つのベース音源を一言で表すと以下のようになります。
- エレクトリックベースを細かくカスタマイズできるMODO BASS
- シンセベースやウッドベースまでベース音源を網羅するTrilian
- 演奏法を細かくエディットできるEZbass
3つのうちどれを選ぶかは
- エレキベースの音作りならMODO BASS
- 音色数・シンセ的な音作りならTrilian
- 演奏法などエディットならEZbass
といったように何を優先するかによって変わるでしょう。
得意なことが異なるので、複数持っていても使い分けが可能です。
MODO BASSとTrilianの比較について
IK Multimedia「MODO BASS」とSpectrasonics「Trilian」の比較記事はこちらをご覧ください。
<詳しい記事>

4. それ以外のベース音源に魅力はないのか?
初めてのベース音源はほぼ3択ですが、場合によってはそれ以外のベース音源の方が良い場合もあります。
どのような場合に「Trilian」「MODO BASS」「EZbass」以外のベース音源がいいのかをご紹介します。
また、中にはすでにそれらのベース音源を持っていて、新しいベース音源を追加したいという方もいらっしゃると思いますので、そんな方向けにもそのほかのベース音源の魅力を解説します。
<その他のベース音源の魅力>
- 安い
- ジャンル・モデル特化
安い
1つ1つモデル別となっている音源が多いので、基本的には安いです。
もしモデル数が必要ない場合はこちらの方が安価ですみますね。
とりあえず最初は安いやつからという人には選択肢になるかもしれません。
ジャンル・モデル特化
一つのモデルのものが多いので、スラップに向いたモデルやフレットレスベース、メタルに向いたものなどジャンルに特化した音源があります。
特にメタルの場合は、このジャンル特化の音源を買ったほうが良い場合があります。
一つ一つの中には、あなたのジャンルにぴったりな音源があるかもしれません。
ただし、「Trilian」「MODO BASS」「EZbass」以外のベース音源は別のソフトウェアNative Instruments「Kontakt」で起動する音源も多数あります。
それが初心者におすすめしにくい理由の1つでもあります。
5. おすすめのベース音源(フリーを含む)メーカー5選
ここからは、その他のベース音源を販売しているメーカーをご紹介します。
メーカーによってベース音源を別々にも発売しているので、おすすめなメーカーでご紹介しています。
※読みたい、メーカーをタップすることで、直で説明に飛びます。
上から順に見ていきましょう!
おすすめメーカー①:Ample Sound(フリーあり)
ベースだけでなく、ギターやウクレレの音源もあるAmple Sound。
- Fender Jaco Fretless Bass
- Fodera Yinyang
- Fender Jazz John English Masterbuilt Bass
- Virtual Fender Precision electric bass
の4種類のエレキベースに加え
- Guild B-54 CE Acoustic Bass
- Upright Bass
2つのアコースティック、アップライトベースがあります。
アップライトベースのみ149ドル、他は119ドルです。
なんと無料のベース音源、アコースティックギター音源もあります。
おすすめメーカー②:Ilya Efimov Production
こちらもベースだけでなく、ギターや民族楽器の音源まであるIlya Efimov Production。
ベース音源は
- Rock Bass
- Modern Bass
- Classic Bass
- Fretless Bass
- Retro Bass
の5種類でRetroのみ49.5ユーロでその他は99ユーロになります。
モデルによって異なる場合があるアーティキュレーションで、スラップなどテクニック溢れるベースを作ることができます。
Native InstrumentsのKontaktで動作します。(最新作のものでKontakt 5.6以上)
<使い方など詳しい記事>

おすすめメーカー③:Fujiya Instruments
ギター音源も開発する日本のFujiya Instruments。
こちらもNative InstrumentsのKontakt 5.8以上で動作します。
- Organic Slapped Bass
- Organic Fingered Bass
- Organic Picked Bass
の3種類がそれぞれ129USD、まとめられたOrganic Bass Suiteは229USDになります。
おすすめメーカー④:Prominy
ギター音源で有名なProminy。
ハードロックやメタル系におすすめなSR 5 Rock Bass 2が税込16,092円です。
こちらもNative InstrumentsのKontakt(無料のKontakt Player可)で動作します。
おすすめメーカー⑤:Impact Soundworks
ほぼ全ての音源を開発しているImpact Soundworks。
ベース音源はShreddage 3 Abyss・Shreddage 3 Precisionがあります。
Shreddage 3 Abyssはヘヴィメタル向けのベース音源で、99USDになります。
Shreddage 3 Precisionは129USDで無料バージョンもあります。
こちらもNative InstrumentsのKontakt(無料のKontakt Player可)で動作します。
6. 無料で利用できるフリーシンセベース音源
ここまでは主に生のベース音源でしたが、シンセベースの音源でもおすすめをご紹介します。
基本的には下記記事で紹介しているようなシンセサイザー音源であれば全てシンセベースにすることが可能ですが、ベースに特化したモノフォニックシンセも存在します。


今回、ご紹介するのは下記のシンセベースです。
- X-Eight
- TRK-01 BASS
X-Eight
流行りのサブベースに特化した超低域を出すサブベース音源が2019年発売されました。
それがX-Eightです。
トラップやヒップホップなどで使える音源で、60USDとかなり安く、無料バージョンもあります。
しかしながら、X-Eightを有料で利用する場合は
などライバル製品もあります。これらもチェックして一番自分に適した製品を選ぶことをおすすめします。
<詳しい記事>

TRK-01 BASS
Native Instruments Kompleteの無料版「Komplete Start」に含まれる音源です。
Classic、Super、West、FM、Modernの5つの異なるシンセエンジンを用いて、ベースサウンドを作れる音源。
アタックの強いベースサウンドが作れます。
プリセットはAnalog、Digital、Distorted、Subに分類されそれぞれ20種類計80種類あります。
無料とは思えないクオリティで使えるシンセベースです。
<詳しい記事>

7. ベース音源に関するセール情報
紹介したベース音源はセールで安くなる場合があります。
特にMODO BASSはセールで購入することをおすすめします。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。

まとめ
基本的には初めてベース音源を選ぶ場合は、
もしくはモデル数は少ないですが、Toontrack「EZbass」のほぼ3択で問題ありません。
ただし、ジャンルやお金の事情などによってはそれ以外のベース音源を選んだ方が良い場合もあります。特にヘヴィメタルの場合は他のものを買った方が良いかもしれませんね。
この記事が参考になれば幸いです。