サンプルはパックで購入する時代からサブスクリプション(月額制)へと変化しています。
サブスクリプション型のサンプル音源サービスとは、月額料金を支払い、プランに応じた数のサンプリング音源を自由にダウンロードして曲に利用できるサービスです。
サンプリングについてはこちらの記事をご覧ください。

この記事を読めば、どのサービスを利用すべきかが理解できますので、ぜひ参考にしてください。
LoopcloudのFreeプランがなくなりました。ただし100ポイント贈呈・30日間トライアル・ウェルカムパックは無料でもらうことができます。
目次
まず結論!オススメのサブスクリプション型サンプル音源サービスはこれ!
結論を先に言いますと、下記のようにサービスを選ぶのオススメです。
<目的別サンプルサービスの選び方>
・ほしいサンプルを手軽に手に入れたい!有名シンセのプリセットもほしい!という方
・サンプルをダウンロード・購入前からDAW上で再生、編集して試したい!という方
・音楽理論なしでもサンプルだけで作曲したい!サンプルを使ったアレンジ力がほしい!という方
ここからは、まず各サービスの詳細を紹介。その上で、サンプルサービスを選ぶ上で大事なポイントを個別に比較していき、なぜ上記のような方にオススメなのかを解説します。

Splice Soundsとは?
Splice Soundsは月額料金を払うことによって200万をこえる膨大なサンプルから必要なサンプルを使用できるサービスです。
オーディオサンプルだけでなくMIDIや有名なシンセサイザー音源のプリセットもあるのが良い点です。
14日間の無料トライアルもあるので、お試し利用もできます。
Splice Soundsの詳細情報
運営会社 | Splice |
月額契約料金 | 100サンプル:7.99ドル 300サンプル:13.99ドル 600サンプル:21.99ドル 1000サンプル:29.99ドル |
年額契約料金 | 月100サンプル:79.99ドル 月300サンプル:139.99ドル |
Splice Soundsの詳細記事


Loopcloudとは?
400万をこえるサンプルのプラットフォームとなるアプリで、サンプルの管理から編集までできます。
サンプルはポイント制でだいたい0〜2ポイントになります。サブスクリプションで決まったポイントを毎月もらう、もしくはポイントを購入して消費することでサンプルが手に入ります。
ポイントが必要ないフリーのサンプルもたくさんあり、それぞれのプランで1日にダウンロードできるフリーのサンプル数が決まっています。
また、Loopcloud DrumやLoopcloud Playと言ったプラグインが無料で使え、それらのプラグインプリセットもLoopcloud内で販売しています。
サンプルを購入前やダウンロード前に、加工したりDAW上で鳴らすことが可能で、しっかり吟味した上で購入(ポイント消費)できる点も良い点です。
Loopcloudの詳細情報
運営会社 | Loopmasters |
サブスクリプション(月額) | Artistプラン:月100ポイント ¥795 |
ポイント追加購入 | 100ポイント:4.99ポンド |
プラグイン(無料) | Loopcloud Drum |
Loopcloudの詳細記事

Output「Arcade」とは?
Arcadeは、Outputが運営するサブスクリプション型のループシンセサイザー。
ループなどを含むキットが常に追加され、好きなものをダウンロードして使用することが可能です。
普通のシンセサイザーではなくループなどがアサインされたキーをコントロールして直感的に操ることができるソフトなので、楽器が弾けない方や音楽理論が分からない方にもおすすめできます。
Arcadeの詳細情報
運営会社 | Output |
値段 | 月額:10ドル(30日間無料トライアルあり) |
主な仕様 | ループシンセサイザー |
Arcadeの詳細記事

サンプルサービスを選ぶ上で大事な5つのポイント
サンプルサービスを選ぶ上では、下記の点に注目しましょう!
- 利用可能な全体のサンプル数
- サイトやアプリの使いやすさ
- 月額で利用可能なサンプル数
- サンプルのアレンジ
- サンプルの管理
ここからは実際に上記の項目で個別に比較していきます。
あなたが特に重要と思う項目があれば、そこを重点的に読んでみてください。
(1)利用可能な全体のサンプル数
サンプルの数はLoopcloudが400万以上で一番多いです。
Splice Soundsも200万以上となっており、十分あります。
Arcadeのみ少数精鋭で基本的にループ素材になります。
もちろん、全てのサービスでどんどん新しいサンプルが追加されており、どんどん増えています。
(2)サイトやアプリの使いやすさ
あなたがもしサンプル音源がほしいだけであればSplice Soundsが一番使いやすいです。
他の2つのようにサンプルをアレンジすることはできませんが、Splice Soundsはシンプルでわかりやすく、初心者の方でも簡単に利用できます。
(3)月額で利用可能なサンプル数
LoopcloudのFreeプランがなくなりました。ただし100ポイント贈呈・30日間トライアル・ウェルカムパックは無料でもらうことができます。
できるだけ制限なしで自由に欲しいサンプルを選びたいのであればSplice Soundsが良いです。1サンプル1クレジットで、相対的に一番自由に選べる印象です。
Arcadeは数が少ないので欲しいものを見つけるというより、視聴して良いものを使うといったイメージです。
ちなみに、Splice Sounds、Loopcloud、Arcadeの有料プランの最低価格を比べてみると以下のようになります。
Loopcloud有料版の最安プラン
- 月100ポイント:¥795
- 2ポイントのものが多いので、月に約50サンプル〜100サンプル程度を利用可能
- 無料サンプルを1日10個まで利用可能
Splice Soundsの最安プラン
- 月100クレジット:7.99ドル
- 1サンプル1クレジットなので月に100サンプル程度を利用可能
Arcade
- 月10ドルで全てのサンプル音源が使える(プランなし)
(4)サンプルのアレンジ
サンプルをダウンロードするだけでなく、その後のアレンジ力がほしいという方もいらっしゃるのでは?
この場合、圧倒的にArcadeをオススメします。創作意欲を掻き立てるような音作り、エフェクトが可能で、サンプルの魅力を引き出すことができます。
Loopcloudでもサンプル音源の編集は可能ですが、Arcadeの方がより直感的で音楽理論を全く知らない方や楽器の弾けない方にもおすすめできます。
正直、Arcadeは使うまであまり期待していませんでしたが、実際に使ってみるとサンプルを料理する能力に長けた素晴らしいサービスだと思い現在も契約中です。
Splice Soundsはサンプルをダウンロードするだけとなり、アレンジ等は全てDAWですることになります。
サンプルのアレンジができるArcade、Loopcloudは外部のサンプルを入れることも可能です。
(5)サンプルの管理
サンプルの管理についてはLoopcloudが良いでしょう。
Loopcloudの有料版はCloud Storageを持つことができ、クラウド上にサンプルを保存できるので、PCの容量を節約できます。Loopcloud内のサンプルだけでなく外部のサンプルもクラウドに入れることが可能です。
一般的なサンプル音源をダウンロードする流れは(Splice SoundsやArcade)
視聴→ダウンロード
一方で、Loopcloudは、
視聴→アレンジなどDAW上で試す→購入→ダウンロード
となります。
購入という点がポイントで、購入したサンプルはアプリのライブラリに入りますが、パソコン上にはすぐにダウンロードされず、好きなタイミングでダウンロードできます。
なので、容量が気になる方はLoopcloudを選べば問題が起きにくいでしょう。
ただし、Splice Soundsでも保存するフォルダを外部のHDDやSSDに設定できるので、パソコン内の容量を取られない設定も可能です。全てのサンプルサービスでダウンロード素材を消した場合でも再ダウンロード可能だということも知っておきましょう。
まとめ
サンプルサービスはそれぞれ違った特徴があり、一概にどれが良いとは言い難いです。
自分にあったものを見つけることがベストだと思います。
サービスを選ぶ際は、下記のように選ぶことをオススメします。
<目的別サンプルサービスの選び方>
・ほしいサンプルを手軽に手に入れたい!有名シンセのプリセットもほしい!という方
・サンプルをダウンロード・購入前からDAW上で再生、編集して試したい!という方
・音楽理論なしでもサンプルだけで作曲したい!サンプルを使ったアレンジ力がほしい!という方
すぐに選べない!という方は、まず全てのサービスを無料トライアルで登録してみて、使い心地の良いサービスを探すのが良いでしょう。
また、サンプルサービスの組み合わせて利用する方法もオススメです。
ほしいサンプルがすぐ手に入りやすいSplice Soundsとアレンジ力抜群のArcadeの組み合わせは良いと思います。Splice Soundsで手に入れたサンプルをArcadeに入れて利用するとかなり幅が広がるでしょう。
ただし、2つのサブスクはお金がかかるのでSpliceとArcadeどちらの特徴も程よくおさえたい場合は、LoopCloudが良いでしょう。LoopCloudはクラウドという利点もプラスされています。
いずれにせよ、音楽制作には欠かせなくなってきているサンプルサービス。実際に利用して音楽の幅をより高めましょう!
この記事が参考になれば幸いです。