トラック間のかぶり問題を解決するサイドチェーンエフェクト「Trackspacer」。
割と人気のエフェクトで気になっている方も多いかもしれません。
この記事では、そんなサイドチェーンの信号を元に削減するTrackspacerをレビューしていただきました。
是非参考にしてください。
この記事のレビュアー
Mishio
音楽プロジェクトOpus Innのヴォーカル、プロデューサー。
多種多様なアーティストとのコラボレーション、楽曲をプロデュース。
またアパレルブランドのコレクションやCM、映画などにも楽曲提供を手掛け、様々な方面で活動している。
2017年から2019年にかけてEP3部作、『Time Gone By』『Time Rolls On』『Time Stand Still』をリリース。
また2020年に初となるsingle “Alone”を配信リリース。
■総合リンク : http://smarturl.it/oi.divinetiming
1. Wavesfactory「Trackspacer」とは?
Trackspacerはあるチャンネルの信号を元に、マルチバンドの自動イコライジングを行い、楽器や声などオーディオのためのスペースをミックス内に作り出すミックスツールです。
名前の通り楽曲の目出せたいところにスペースを与えてくれることができます。
例えば、ボーカルを目立たせたい時にバッキングでなっている音にTrackspacerをさして、サイドチェーンとしてボーカルの信号を送ると自動的にその帯域のスペースを空けてくれるという仕組みになっています。
(公式マニュアル引用)
公式によるとサイドチェーン信号を分析した後、逆EQカーブを適用しているようです。
Trackspacerは、入力されるサイドチェーン信号に反応する32バンドイコライザーを内蔵しています。
つまり、サイドチェーンコンプレッサーではなくサイドチェーンダイナミックEQのような仕様のエフェクトで細かなバンドによってカーブを適用することができます。
開発会社 | Wavesfactory |
操作画面 | |
価格(定価) | 59ユーロ |
主な仕様 | 32バンドサイドチェインオートダイナミックイコライザー |
2. 導入するメリット
Trackspacerを導入するメリットは主に以下のような点が考えられます。
- ツマミがシンプルでわかりやすい!
- CPU負荷が軽い
- MS処理が可能
ツマミがシンプルでわかりやすい!
サイドチェイン信号を勝手に分析してくれるので、操作性もシンプルでわかりやすいです。
他のエフェクトでもサイドチェーンはかけられますがシンプルさと帯域分析能力を兼ね備えたTrackspacerはかなり便利で使いやすく、時短にもなります。
MS処理が可能
TrackspacerはEQが内蔵されたような仕様になっているため、サイドチェーンコンプレッサーではみないMS処理も可能となっています。
Mid、Side個々に細かな設定は難しいですが、L/RもしくはM/Sから選択することができます。
CPU負荷が軽い
CPU使用率も低く、トラックごとにかけても全く問題ありません。
3. 口コミ・評判を紹介!
Trackspacerに関する口コミ・評判をまとめました。
評価は高く、便利なプラグインなだけあってかなり多用している方も多いようです。
最近TrackSpacer使いすぎてる。リズムをトリガーしてウワモノやベースに25%前後でかけると優勝する。
うたみたmixハックなんですけど一般のカバーインストみたいなのでガイドメロが目立っちゃう時メインボーカルからサイドチェインでMSのダイナックEQに送ってMidのガイドメロの帯域をリダクションしてあげるとなんかいける気がしてる。やっぱりtrackspacer便利だなぁ。
引用:Twitter
4. Trackspacerに関するセール情報
Wavesfactory製品はセールで安くなる場合があります。
Trackspacerもブラックフライデーで半額ほどで販売されていました。
それ以外の時期でもセールになる場合があります。
最新のセール情報は以下の記事を参考にしてください。
5. インストール・アクティベーション方法
Plugin Boutiqueにて解説されていますが、Wavesfactory製品のオーソライズは以下4STEPで完了します。
- https://www.wavesfactory.com/redeemでシリアルナンバーを入力して「CHECK CODE」を選択
- ユーザー名とメールアドレス2回を入力して「SUBMIT」を選択
- 製品をダウンロード・インストール
- 製品を起動して、ユーザー名とシリアルナンバーを入力してアクティベート
6. 使い方を解説!
ここからは実際にTrackspacerの使い方を解説します。
英語の公式マニュアルはこちらをご覧ください。
サイドチェーンの設定はDAWによって異なります。それぞれのレビュー動画を参考にしてください。
Logic
Pro Tools
Cubase
Ableton Live
Studio One
FL Studio
Trackspacerを起動すると上部にはスペクトラムアナライザーがあり、入力された信号の分析結果が表示されます。
サイドチェーンを設定すると青い線がサイドチェイン信号の分析を、白い分析がAMOUNTノブに基づくリダクション量を表示します。
ディスプレイにマウスを移動させると周波数・dB値が表示されます。
AMOUNT:信号に適用されるリダクション量を調整できます
LOW-CUT:エフェクトが適用される範囲の低音域をカットする量を調整できます。
HIGH-CUT:エフェクトが適用される範囲の高音域をカットする量を調整できます。
FREEZE: ワンクリックで作動し、リダクションを一時停止します。これによってサイドチェインスペクトルに基づいて設定された静的なEQを持つことができます。
Advanced Panel
上部ディスプレイの右下青い丸からAdvanced Panelを開くことができます。
Pan:エフェクトのパンニングをコントロールします。
L/R:エフェクトを/LRに設定することができます。
M/S:エフェクトをMid/Sideに設定することができます。
Attack:入力信号レベルの変化に対してゲインリダクションが反応する速さを設定します。
Release:ゲインリダクションのリリースの速さを設定します。
Sidechain:信号をオンオフできます。
まとめ
Trackspacerは、とても簡単にマスキング処理ができる便利なプラグインです。
ミックス時に同じ帯域の音がぶつかって埋もれてしまった場合に利用でき、操作性も簡単ですので時短にも繋がります。
定価で7000円近いですがたまにセールも行っているため、セール時期での購入がおすすめです。
この記事が参考になれば幸いです。
質問等ございましたら下部のコメント欄からどうぞ!