DTM初心者の方がまずはじめに買うソフトといえばDAW。
しかし、DAWは種類がいっぱいあるので、どれを買えば良いのかわかりませんよね。
基本的には使い勝手や仕様など細かくみて選んだ方が良いですが、私は単純に自分の好きなアーティストが使っているものを選べば良いと思っています。
というのも好きなアーティストの曲が作られているDAWですので、あなた好みの曲を作れる可能性があるからです。少なからず自分の好きなジャンルの人がたくさん使っているDAWであれば、大きな失敗はないでしょう。
そこで、各DAWを使うプロのアーティストを参考にそれぞれの特徴を紹介!
この記事を参考にあなたに合ったDAWを厳選しましょう。
目次
1. DAWの種類と価格一覧
下記に主要な有料DAWを一覧にまとめました。
※価格は税込、主にサウンドハウス、楽天、Amazon、公式ストア調べ(2020年12月更新)
Cubase一覧 | Cubase Pro 11 ¥61,446 Cubase Pro 11 アカデミック版 ¥39,600 Cubase Artist 11 ¥30,580 Cubase Artist 11 アカデミック版 ¥19,800 Cubase Elements 11 ¥13,200 Cubase Elements 11 アカデミック版 ¥7,425 |
Studio One一覧 | Studio One 5 Professional ¥42,790 Studio One 5 Professional アカデミック版 ¥21,339 Studio One 5 Artist ¥10,593 Studio One 5 Artist アカデミック版 ¥5,300 |
Logic | Logic Pro X (App Store) ¥24,000 |
Ableton Live一覧 | Ableton Live 11 Suite ¥90,800 Ableton Live 11 Suite アカデミック版 ¥48,480 Ableton Live 11 Standard ¥53,800 Ableton Live 11 Standard アカデミック版 ¥29,280 Ableton Live 11 Intro ¥11,800 |
Pro Tools一覧 | Pro Tools 永続ライセンス ¥76,309 Pro Tools 永続ライセンス アカデミック版 ¥38,280 |
FL Studio一覧 | FL Studio 20 All Plugins Edition ¥94,150 FL Studio 20 Signature Bundle ¥32,940 FL Studio 20 Producer Edition ¥21,920 FL Studio 20 Fruity Edition ¥10,900 |
MOTU Digital Performer一覧 | MOTU Digital Performer 10 ¥60,280 MOTU Digital Performer 10 アカデミック版 ¥49,280 |
最上級バージョン(アカデミックなし)でもっとも高いもの
Ableton Live 10 Suite ¥90,800
FL Studio 20 All Plugins Edition ¥94,150(拡張プラグイン含む)
最上級バージョン(アカデミックなし)でもっとも安いもの
Logic Pro X(App Store) ¥24,000
最上級バージョン(アカデミックあり)でもっとも安いもの
最安値 Studio One 5 Professional アカデミック版 ¥21,339
全バージョン(アカデミックなし)でもっとも安いもの
最安値 Studio One 5 Artist ¥10,599
全バージョン(アカデミックあり)でもっとも安いもの
最安値 Studio One 5 Artist アカデミック版 ¥5,300
アカデミック版とは、教育機関等に所属する学生や教職員等の職員を対象として、格安の価格で提供されるパッケージのことです。

2. DAWとは?
DAWはパソコンで音楽制作ができるソフトウェアを指します。
Digital Audio Workstationの略で読み方はそのまま「ダウ」もしくは「ディー・エー・ダブリュー」と呼ばれることが多いです。
初心者の方はDTMとDAW何が違うの?とお思いかもしれませんが、DTMはパソコンを使った音楽制作全体を指し、DAWは音楽制作をするソフトウェアを指します。
DAWには主に4つの機能があります。
音源機能
DAWには付属のたくさんの音源やエフェクトが付いてきます。ピアノ、ギター、シンセサイザー、ドラム、ベースなど付属のもので楽曲を作ることが可能です。
しかし、もっとクオリティの高い音源を作るためには別途で音源やエフェクトを買う必要がでてきます。それがプラグインです。
プラグインには無料と有料のものがあり弊サイトでもオススメを紹介しています。
「プラグイン一覧」
無料プラグインでも質の良いものはありますが、さらに上級者を目指そうと思うなら有料の方が基本的には性能が高い場合が多いです。
オーディオ録音機能
録音する機能があります。
DAWに音を入力するためには、『楽器やマイク→オーディオインターフェイス→パソコン』とつなぐことでパソコン内部のDAWに録音できます。
MIDIシーケンス機能
MIDIとはMusical Instrument Digital Interfaceの略で演奏情報を伝達するための世界共通の規格です。演奏情報を音ではなくデータで送ります。
例えば「1小節1拍目にドの音」という情報データ(MIDIデータ)を作るとします。そのデータをそのままキーボードに送ると勝手に演奏してくれますし、そのデータに音源を差し込むと差し込んだ音でドの音が鳴ります。
簡単に言うと「MIDIは読み込んで勝手に演奏してくれる楽譜」といったところでしょうか。MIDIのすごいところは弾くことが不可能な演奏もできることです。なぜなら演奏した情報を作るだけでなく、パソコンのマウスでデータを打ち込んだり修正したりすることが可能だからです。
MIDIについて詳しく知りたい方は「MIDIとは?DTMerが知っておくべきMIDIについての知識」をご覧ください。

ミキサー、エフェクト機能
録音したオーディオや音源を差し込んだMIDIそれぞれの音量などバランスやエフェクトを調整する機能です。バランスを整えるだけのようにみえますが、曲の良し悪しをかなり左右するところでもあり一番奥が深いところでもあると思います。
レコーディングを含めミックスをすることを仕事にしているエンジニア(レコーディングエンジニア)と呼ばれる方が専門にいるほど深い知識が必要なところです。

3. DAWの種類と選び方について
それでは主要なDAWを一つ一つご紹介していきます。
それぞれのDAWによって傾向があり、人気度も日本と海外ではまるで違います。
DAWは人気のものを選ぶより自分に合っているものを選ぶべきです。特に、自分の好きなアーティストの曲が作られているDAWであれば、あなた好みの曲を作れる可能性が高いと思います。なので、少なからず自分の好きなジャンルの人がたくさん使っているDAWであれば、大きな失敗はないでしょう。
※プロの方はDAWを複数持っていたり、最終的にはレコーディングスタジオで録音したりする場合もありますのであくまで本人がプライベートスタジオ等で使用しているものになります。もちろん自宅のDAWで完パケまで持っていくプロの方やそもそも自宅が商用レコーディングスタジオ顔負けのスタジオである場合もあります。
それでは、主要なDAWを下記の順でご紹介。
<DAW一覧>
- 「Zenbeats」
- 「Ableton Live」
- 「Logic」
- 「Cubase」
- 「FL Studio」
- 「Pro Tools」
- 「Studio One」
- 「MOTU Digital Performer」
- 「その他のDAW」
※DAWの名前をタップするとその説明に飛びます。
「Zenbeats」
2019年9月にRolandから発売された新しいDAW。スマホやiPadでも使用できるアプリ内課金スタイルのDAWです。無料でも利用可能です。
Zenbeatsに関してはこちらの「スマホで作曲!RolandのDAW「Zenbeats」のレビューと使い方!無料版のダウンロードや打ち込み方法まで!」の記事をご覧ください。

「Ableton Live」(現在のバージョンAbleton Live 11)
・使用している主な日本人アーティスト
tofubeats、オリジナルラブ、川上洋平([ALEXANDROS])、SKY-HI、Seiho、TeddyLoid・Neetz(KANDYTOWN)、MONJOE(yahyel/DATS)、ものんくる 、80KIDZ、小森茂生
・使用している主な海外アーティスト
Grimes、Flying Lotus、Mura Masa、Skrillex、Marshmello、Ludwig Goransson、Diplo、Deadmau5
「Ableton Live」の概要
ベルリンに本社をおき、1999年に設立され2001年に初代バージョンをリリース。Ableton Liveの大きな特徴はセッションビューと呼ばれる機能で、その名の通りセッションのようにループされるクリップを操ることができます
これは特にDJなどに好まれる機能で使用しているアーティストもDJやトラックメイカーが多い傾向にあります。ただし、セッションビューとは別に一般的なDAWの仕様である左から右に時間軸、縦にトラック(音の種類)のアレンジメントビューも備えていますので不便な点はありません。
「Logic」(現在のバージョンLogic Pro X)
・使用している主な日本人アーティスト
浅倉大介、冨田ラボ、Cornelius、Monkey Majik、Mabanua、Wonk、尾崎雄貴(ex Galileo Galilei)、AZUMA HITOMI、佐藤純一(fhana)、AA=、Deco27
・使用している主な海外アーティスト
James Blake、Disclosure、Calvin Harris、David Guetta
「Logic」の概要
こちらはAppleの音楽制作ソフトになります。Macのアップデートでソフトに不備がでることがよくありますが、Logicの場合対応も早く便利です。使用しているアーティストの傾向は少しおしゃれな傾向があるもののバラバラです。ただし全員がMacユーザーであることは間違いないでしょう。
また、MacのパソコンにはGarageBandという無料のDAWがあり、ある程度慣れたあとLogicに移行できます。見た目もほぼ変わらず、またGarageBandのファイルをLogicで開くことも可能ですので大変便利で初心者にも優しいです。
「Cubase」(現在のバージョンCubase Pro 11)
・使用している主な日本人アーティスト
中田ヤスタカ、蔦谷好位置、神前暁、石野卓球、鈴木Daichi秀行、田中隼人、Supercell ryo、DE DE MOUSE、岡崎体育
・使用している主な海外アーティスト
Zedd
「Cubase」の概要
Yamahaの子会社であるSteinbergが開発したDAW。説明は省きますが「VST」や「ASIO」などDAWの業界基準を作ったソフトです。おそらく日本で一番人気のDAWです。かなりのシェアを誇りますが、海外で使っている方はあまり見たことがありません。日本の大物プロデューサー、コンポーザーはCubaseが多いと思います。もちろん洋楽よりなこともできますが、邦楽のイメージが強いDAWです。
「FL Studio」(現在のバージョンFL Studio 20)
・使用している主な日本人アーティスト
DJ Myosuke、Avec Avec
・使用している主な海外アーティスト
TM88、Tank Gods、Martin Garrix、Afrojack、Avicii
「FL Studio」の概要
海外でかなりの人気を誇るDAWです。EDMやアメリカで流行っている「トラップ」と呼ばれるジャンルで使われているところをよくみます。リズムマシンのような仕様もあり、ヒップホップ、ラップなどとの相性が良いと思います。音楽知識ゼロでも直感的に使用することが可能です。FL Studioデモ版を無料で試すことが可能です。
「Pro Tools」
・使用している主な日本人アーティスト
小室哲哉、KREVA、北川悠仁(ゆず)、SUGIZO、金子ノブアキ、Ken Ishii、大橋トリオ、YANAGIMAN、STUTS、井上ヨシマサ、BENI
・使用している主な海外アーティスト
Benny Sings
「Pro Tools」の概要
こちらはレコーディングスタジオならほぼどこでも導入されているDAWです。あなたの聴いている音楽特にバンドサウンドなどマイク録音が中心の音源はほとんどがこのPro Toolsで編集、ミックスされたものでしょう。ですのでエンジニアさんには必須のDAWになります。
クリエイターからしてもMIDIというよりオーディオ録音に特化しているイメージが強く、生演奏の録音、ミックスで使用されることが多く感じます。
業界標準のDAWでエンジニアさんとのやりとりにも大変便利ですので他のDAWを使用しているプロの方もPro Toolsを所持している場合が多々あります。
高額で手が出しずらかったPro Toolsですが2019年4月にPro Tools Firstという無料バージョンが出ています。
「Studio One」(現在のバージョンStudio One 5)
・使用している主な日本人アーティスト
砂原良徳、Chara、Ampm、浅田祐介、田辺恵二
「Studio One」の概要
最近日本でかなり人気が増しているDAWです。開発者は元Cubaseの開発者。砂原良徳さんなども利用するこのDAWは音が良いという定評があります。
他のDAWを使っている場合もクロスグレードで安価に乗り換えることが可能です。評価の高い今キテルDAWです。
Studio One Primeという無料バージョンもあるので是非チェックしてみましょう。
「MOTU Digital Performer」(現在のバージョンMOTU Digital Performer 10)
・使用している主な日本人アーティスト
TOWA TEI、権藤知彦、織田哲郎
「MOTU Digital Performer」の概要
2019年に4年ぶりの更新でMOTU Digital Performer 10になりました。なんとAbleton Liveと同じようなセッションビューが搭載され、見た目はほぼAbleton Live。
しかし旧バージョンから素晴らしいアーティストの方々に愛用されております。当サイトでもご紹介しているINTENSITYを開発しているZynaptiqも携わっているとのこと。
その他のDAW
「Propellerhead Reason」
海外でごく稀にユーザーがいる程度であまり聞かないソフトかもしれません。DAW内の音源やエフェクトに力を入れており、現在では他のDAWの拡張機能プラグインとして使うこともできます。
「Cakewalk by BandLab」(無料)
元はSONARという有料のDAWでしたがフリーになりました。
ですので無料のDAWとしてはかなりクオリティが高いですが、紹介した有料DAWでも
GarageBand(Logic無料版)
Pro Tools First(Pro Tools無料版)
Studio One Prime(Studio One無料版)
FL Studioデモ版(FL Studio無料版)
などがありますので最終的に有料のものを買うつもりであればこれらの無料版から使い方を覚え、有料版へ移行することをオススメします。体験版(30日間)等を含めると紹介した全DAW無料で使えますので是非一度ダウンロードして試してみてはいかがでしょうか?
4. DAWに関する口コミ・評判を紹介!
DAWに関する口コミ・評判やプロの意見をまとめました。
音質でいえばStudio Oneが一番評価が高いですが、それぞれ個性があるので自分にあったものを見つけるべきですね。
CubaseとLiveは方向が違うDAWです笑
作りたい音楽に合わせた方が良いかと思います。求める音楽の方向とWindowsならCubaseを選んでおけば問題ないかと思います。・・・
続きは質問箱へ#peing #質問箱 https://t.co/7bINQFh4mF— Fionatich (@fionatching) May 6, 2019
単純に打ち込みするならCubaseが使いやすくて
ミックスするならProtoolsが使いやすいと思うのと
DAWの足りない機能にストレスを感じる位なら適材適所でDAWを使い分け・・・
続きは質問箱へ#peing #質問箱 https://t.co/t2cOqZakId— うがい手洗い鈴木Daichi秀行 (@daichi307) May 22, 2019
DAWソフトの音質比較まつりを開催中なんですが、今のところStudio Oneが優勝しています🏆(途中経過
— ようげん Yohgen🎤🎸🔊VUCCANEER楽曲配信開始🎼📡 (@yohgen_labS) June 8, 2020
5. DAWに関するセール情報
DAWはセールで安くなる場合もあります。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。

まとめ
いかがだったでしょうか?お好きなアーティストが使っているDAWはあったでしょうか?
DAW選びはDTM初心者が一番はじめに悩むところですよね。
基本的には、使い勝手や仕様など細かくみて選んだ方が良いですが、私は単純に自分の好きなアーティストが使っているものを選べば良いと思っています。好きなアーティストの曲が作られているDAWですので、あなた好みの曲を作れる可能性が高いからです。
そのため、自分の好きなジャンルの人がたくさん使っているDAWを選べば間違いないでしょう。