ビンテージシンセサイザー音源が一気に手に入ると言えば、Arturia「V Collection 8」やUVI「Vintage Vault 3」の他にIK Multimedia「Syntronik」もあります。
この記事では、他のビンテージシンセ音源バンドルと何が違うのか?Syntronikをレビュー!メリットやデメリット、注意点からFree・通常版・Deluxeの違いや使い方まで解説します。
是非参考にしてください。
ソフトシンセに関するまとめ記事はこちらをご覧ください。

目次
1. IK Multimedia「Syntronik」とは?
SyntronikはIK Multimediaが開発するビンテージシンセサイザーをモデルとした音源集です。
無料で利用可能なFree版と通常版、Deluxe版の3種類あります。
それぞれモデルとなったシンセサイザーは以下になります。
- Minimod: Modular Moog, Minimoog Model D, Moog Voyager
- OXa: Oberheim OB-X, OB-Xa
- J-8: Roland Jupiter-8, Jupiter-6, Jupiter-4
- Pro-V: Sequential Circuits Prophet-5, Prophet-10
- V-80: Yamaha CS-80, GX-1, CS-01II
- Harpy 260: ARP 2600
- T-03: Roland TB-303 Bassline
- Blau: PPG Wave 2.3
- Bully: Moog Taurus I, II, 3
- Galaxy: Alesis Andromeda
- SAM: Oberheim SEM (Synthesizer Expander Module)
- String Box: ARP String Ensemble (Solina), Elka Rhapsody 490, Hohner String Performer, Roland RS-505 Paraphonic, Roland RS-09 Organ/Strings
- Polymorph: Moog Polymoog, Opus 3, Rogue, Realistic Concertmate MG-1
- 99: Yamaha SY99
- DCO-X: Roland JX-10, JX-8P, JX-3P
- Noir: Multimoog, Micromoog, Moog Prodigy
- J-60: Roland Juno-60
Deluxeのみ
- VCF3:EMS VCS3 (the Putney)
- Memory-V:Memorymoog
- M-Poly:Korg Mono/Poly, Polysix
- SH-V:Roland SH-5, SH-2
- Modulum:Modular Moog, EMS VCS3, Alesis Andromeda
ビンテージシンセサイザーをモデルとした音源集としては
などが挙げられますが、Syntronikはそれらに比べると1つのプラグインで複数の音源をまとめて操作可能なソフトです。
ですのでどちらかというと
- UVI「Synth Anthology 3」(Vintage Vault 3と別音源)
- Arturia「Analog Lab」(V Collection 8収録)
などに近い音源かもしれません。
VST、AU、AAXなど作曲ソフトDAWの拡張機能「プラグイン」として利用できますが、単体での起動(スタンドアローン)も可能です。
表は横にスクロールできます▼
開発会社 | IK Multimedia |
操作画面(シンセによってデザインが異なります) | ![]() |
製品名 | Syntronik |
モデル | Modular Moog, Minimoog Model D, Moog Voyager / ARP 2600 / Roland Juno-60 Oberheim OB-X, OB-Xa / Roland Jupiter-8, Jupiter-6, Jupiter-4 Sequential Circuits Prophet-5, Prophet-10 / Yamaha CS-80, GX-1, CS-01II Roland TB-303 Bassline / PPG Wave 2.3 / Moog Taurus I, II, 3 Alesis Andromeda / Oberheim SEM (Synthesizer Expander Module) ARP String Ensemble (Solina), Elka Rhapsody 490, Hohner String Performer, Roland RS-505 Paraphonic, Roland RS-09 Organ/Strings Moog Polymoog, Opus 3, Rogue, Realistic Concertmate MG-1 Yamaha SY99 / Roland JX-10, JX-8P, JX-3P / Multimoog, Micromoog, Moog Prodigy Deluxeのみ EMS VCS3 (the Putney) / Memorymoog Korg Mono/Poly, Polysix / Roland SH-5, SH-2 Modular Moog, EMS VCS3, Alesis Andromeda |
プリセット | 2100以上 |
容量 | 62GB以上のサウンドがベース |
価格(定価) | Free:無料 通常版:299.99ユーロ Deluxe:399.99ユーロ |

2. Free/通常/Deluxeの違い
Freeは、50種類のプリセットが利用できる「ライト・バージョン」とされており、音域が若干狭い他、ラウンド・ロビン用のサンプルの数などに制限があります。
ただし、Free版でもマルチやスプリット、エフェクトなどは利用可能です。
通常版とDeluxeの違いは以下になります。
通常 | Deluxe | |
容量 | 約62GB | 80GB以上 |
プリセット | 2,100種類以上 | 2,600種類以上 |
インストゥルメント | 17 | 22 |
モデル | 38 | 44 |
Deluxeのには以下5種のインストゥルメントが追加されています。
- VCF3:EMS VCS3 (the Putney)
- Memory-V:Memorymoog
- M-Poly:Korg Mono/Poly, Polysix
- SH-V:Roland SH-5, SH-2
- Modulum:Modular Moog, EMS VCS3, Alesis Andromeda

3. 導入するメリット
Syntronikを導入するメリットは主に以下の点が考えられます。
- 一つのプラグイン内で様々なシンセを扱うことができる
- 充実したエフェクト
- 選べるフィルター
- 無料版がある
- SampleTankの拡張音源として利用可能
一つのプラグイン内で様々なシンセを扱うことができる
一つのプラグイン内で全ての音源からカテゴリやジャンルを選んで扱うことができます。他のビンテージシンセ音源バンドルと比べると、扱いやすいと言えるでしょう。
プリセット選択画面の左側や右側にシンセの画像もありますので、どのシンセがモデルのものを選択したかもわかりやすいです。
また、1つのプラグインでABCD最大4つの別々の音源を選択することが可能で、重ねて重厚なサウンドにすることはもちろん鍵盤のキー範囲を設定して4つをスプリットもできます。
充実したエフェクト
SampleTank同様に、Syntronikもかなり充実したエフェクトがあります。
単純に、一般的なエフェクトを搭載しただけではなく名機コンプレッサーやイコライザー、コーラスなど同社のT-RackSシリーズ・AmpliTubeシリーズ譲りのエフェクト38種類5つまでかけることができます。
Amps:Flexi Amp・Jazz Amp 120・Modern Tube Lead・SVT Classic
Distortion:Crusher・Distortion・Lo-Fi・Overdrive・Overscream・Phonograph
Dynamics / EQ:Channel Strip・Black 76・Model 670・Parametric EQ・Vintage EQ-1A・White 2A
Modulation:AM Modulator・Auto Pan・Chorus C1・Electric Flanger・FM Modulator・Ensemble・Opto Tremolo・Phaser・Rotary Speaker・Slicer・Small Phazer・Uni-V
Reverb / Delay:Digital Delay・Hall Reverb・Plate Reverb・Spring Reverb・Stereo Imager・Tape Echo
Filter:Env Filter・LFO Filter・Multi Filter・Wah 47
選べるフィルター
それぞれのシンセサイザーは共通して4種類のアナログ回路モデルのフィルターから選ぶことができます。
- M-Type:Moog Transistor Ladder Filterをベースにしたもの
- R-Type:Roland IR3109 chipをベースにしたもの
- C-Type:Curtis CEM3320 chipをベースにしたもの
- O-Type:Oberheim State Variable designをベースにしたもの
の4種類があり、またClassic(SampleTankのIK VCFフィルター)、人間の母音の形状をエミュレートするFormant、ステージを選択可能なPhaser Filterもあります。
つまり、MoogやRolandなどのフィルターを他のシンセ音源にかけることも可能です。
無料版がある
Syntronikは無料でも利用することが可能です。
50のプリセットが利用でき、フリーでもエフェクトやスプリット、マルチは可能です。
ただし、無料版は「ライト・バージョン」とされており、音域が若干狭い他、ラウンド・ロビン用のサンプルの数などに制限があります。
また、有料インストゥルメントも期間限定で無料配布される場合があります。
SampleTankの拡張音源として利用可能
同社のSampleTank 4にSyntronikを拡張音源として入れ込むことが可能です。
4. 利用する前に知っておくべき注意点・デメリット
しかしながら利用する前に知っておくべき注意点・デメリットもあります。
- 全て同じパラメータ
- 他のビンテージシンセサイザー音源バンドルが良い場合も
全て同じパラメータ
デザインは違いますが、個々のインストゥルメントのパラメータは同じです。
Vintage Vault 3やV Collection 8と比べてしまうとパラメータの少なさが目につきます。
ただし、この点に関しては初心者に優しいともいえるでしょう。
他のビンテージシンセサイザー音源バンドルが良い場合も
▼表は横にスクロールできます▼
メーカー | Arturia | UVI | UVI | IK Multimedia | IK Multimedia | Native Instruments |
製品名 | ![]() V Collection 8 |
![]() Vintage Vault 3 |
![]() Synth Anthology 3 |
![]() Syntronik |
![]() Sampletank 4 |
![]() Komplete 13 |
価格 | 599ドル(約¥62,296) | ¥66,000 | ¥16,500 | ¥35,990(通常盤) | ¥35,990(通常盤) | ¥72,400(通常盤) |
収録内容 | 鍵盤楽器(ピアノ/エレピ/オルガンなど)・ビンテージシンセ | ビンテージシンセ・リズムマシン | ビンテージ〜近年のシンセ | ビンテージシンセ | ほぼ全ての音源を網羅 | ほぼ全ての音源を網羅 |
個々の音源のパラメータ | 独立__________________________________ | 独立__________________________________ | 共通__________________________________ | 共通__________________________________ | 共通__________________________________ | 独立__________________________________ |
補足 | シンセサイザーは独自のものがほとんど | |||||
詳細 | 詳細記事 | 詳細記事 | 詳細記事 | 詳細記事 |
※価格は変動することがあります。
音源の種類としても他の音源が良い場合があります。
Arturiaはピアノやオルガンなど鍵盤楽器まで網羅しており、UVIは圧倒的なモデル数で、Vintage Vaultではリズムマシンまでカバーしています。
Syntronikは太い音は出せますが、パラメータの少なさやプリセットなどの点からVintage Vault 3やV Collection 8の方が、一つ一つのシンセで即座に多様な音が出せるイメージがあります。
Syntronikに近い音源としてSynth Anthology 3が挙げられますが、こちらはビンテージシンセのみならず、近年のシンセまでカバーしているので、Syntronikよりデジタルよりの音も多数出せます。
プラグインソフト音源集やビンテージシンセ収録音源は以下のようなものがあります。
- Arturia「V Collection 8」
鍵盤楽器(ピアノ、エレピ、オルガンなど)、ビンテージシンセ - UVI「Vintage Vault 3」
ビンテージシンセ、リズムマシン - UVI「Synth Anthology 3」
ビンテージシンセ〜近年のシンセ。一つのプラグイン共通パラメータでコントロールする音源。 - IK Multimedia「Syntronik」
ビンテージシンセ。一つのプラグイン共通パラメータでコントロールする音源。 - Native Instruments「Komplete 13」
ほぼ全ての音源を網羅。ただしシンセサイザーは独自のものがほとんどで、ビンテージシンセがモデルのものは少ない。 - IK Multimedia「SampleTank 4」
ほぼ全ての音源を網羅。一つのプラグイン共通パラメータでコントロールする音源。




5. 口コミ・評判を紹介
Syntronikの口コミ・評判をまとめました。
評価は高いですが、Vintage Vault 3やV Collection 7の方をおすすめする方も見受けられました。
作曲の時に音源に引っ張られるのとは違い、音選びや音造りで時間がとられることがあるのでサクッと音が出せるのは重宝する。デジタル寄りのシンセはSynth Anthology2、アナルグ系はSyntronikかな。総合系はSampleTnakでアクが強いものはOmni。その先は専用機だったりジャンルごとの音源かパッチ組む。
— ADSRX (@adsrx) February 10, 2019
Syntronik全部インストールできた!!GUIが収録されてる機材のコンソールに変わるし、プリセットをギャンギャン弾いてるだけで楽しい!!!!!!!! pic.twitter.com/xMPIEaG2lM
— 宇宙はレインズ@☔️楽曲配信中 (@duckyou_utete_n) May 22, 2019
Syntronik持ってます!
読み込みが若干遅い(ST4になって少しマシになりました)のと、Vコレは負荷が高めなのが気になって、結局音の良さとプリセットのセンス高いのに加えて、読込・動作・負荷が総じて低めなUVI系が常に最前線で活躍中です♫— fh-B@ LOVE Newyork (@ksingscom) June 15, 2019
6. Syntronikに関するセール情報
IK Multimediaは頻繁にセールを行います。
セール関する詳しい記事は以下をご覧ください。

7. IK Multimedia製品のインストール・アクティベーション方法
2020年8月新たにIK Product Managerがリリースされ、インストール・アクティベーションはかなり簡単になりました。以下の4STEPで完了です。
- IK Multimediaにアカウント登録
- IK Product Managerをダウンロード・起動してログイン
- IK Product Manger「Register Product」からシリアルナンバー入力
- オーソライズ・製品をインストール
8. 使い方を解説!
ここからは実際に使い方を解説します。
Syntronikは左上ABCD4つそれぞれ音源を選択することが可能です。
どれかを選択し、上部真ん中からプリセットを選択します。
シンセサイザーの絵をクリックすることで、細かく選択できるパネルが表示されます。
左からシンセ、Filtersでカテゴリやジャンルなどを選択でき、表示された真ん中プリセットから選択します。
プリセットを選択してもパネルは閉じませんので右上バツからパネルを閉じます。
シンセパネル
それぞれモデルのシンセのようにデザインされたシンセパネルです。
デザインは違いますが、パラメータは一緒です。
OSC
TUNE:インストゥルメントのマスターチューニングを調整します。
OSC 2 / DETUNE:オンオフできるオシレーター2はDETUNEでチューニングを+/-50セント調整できます。
FILTER
TYPE:4種類のアナログ回路モデルのフィルターから選ぶことができます。
- M-Type:Moog Transistor Ladder Filterをベースにしたもの
- R-Type:Roland IR3109 chipをベースにしたもの
- C-Type:Curtis CEM3320 chipをベースにしたもの
- O-Type:Oberheim State Variable designをベースにしたもの
の4種類があり、またClassic(SampleTankのIK VCFフィルター)、人間の母音の形状をエミュレートするFormant、ステージを選択可能なPhaser Filterもあります。
MODE:ローパス(LP)、バンドパス(BP)、ハイパス(HP)、またはバンドパスの反対のNOTCHから選択します。すべてのフィルターですべてのモードが使えるわけではありません。
SLOPE:これは、指定されたフィルターのカットオフ周波数より上または下の周波数をカットする傾きです。こちらもすべてのフィルターですべてのスロープが利用できるわけではありません。
CUTOFF:カットオフはフィルターが指定された値よりも上の周波数をカットするか、下の周波数をカットするか、またはその両方をカットするかは、フィルターモードによって決まります。
RESONANCE:レゾナンスは、ローパスモードとハイパスモードの場合、フィルターのカットオフ周波数にどのくらいのピークがあるかを決定します。バンドパス、ノッチ、フォルマントモードでは、レゾナンスはパスまたはノッチされるバンドの幅を決定します。フェイザーモードが選択されている場合、このコントロールは "Feedback" になり、フェイザー効果の正または負のフィードバックを調整します。
DRIVE:多くのクラシックなアナログシンセに見られるサチュレーションを再現する歪みです。
FILTER ENVELOPE:AMOUNTで適応量を調整できるフィルターのエンベロープです。
LFO:PITCH、FILTER、PANに適応可能なLFOです。RATEで速さを調整し、WAVEFORMで変調ソースのオシレータの形状を選択します。BPM SYNCボタンでDAWのBPMに同期します。
CONTROLLERS
BEND:ピッチベンドホイールが音程を変化させる範囲を設定します。範囲は0~24半音で、アップベンドでもダウンベンドでも常に同じです。
VIB RATE:MODホイールのビブラートの速度を設定します。LFOとは別のLFOです。
PORTAMENT / GLIDE:レガートを弾いたときの音符間の連続的な音程変化の量です。
MODE:4つの発音モードがあります。モノフォニック(MONO)、ポリフォニック(POLY)の他に、LEGATO1、2があります。LEGATO1、2は、音符と音符に間隔がある場合のみエンベロープが再トリガーされます。レガート1と2の違いは、ポルタメントの扱い方です。LEGATO1のポルタメントは、音程の間隔や距離に関係なく、同じ速度で音程を変化させます。レガート2は距離に応じて変化の時間も変わります。
エフェクトパネル
右上エフェクトマークからエフェクトのセッティングができます。ABCDそれぞれに設定可能です。
1〜5からなるエフェクトは上部から種類を選び、電源ボタンでオンオフします。それぞれ、ドラッグ&ドロップで順番を入れ替えることも可能です。
マルチパネル
左上にある4本の横線のアイコンをクリックすると、マルチパネルが開きます。(閉じる場合もここをクリック)
ABCD4つの各パートにはそれぞれ独自のインストゥルメント、5 つのインサートエフェクトを備えたエフェクトラック、アルペジエーターが含まれています。左上から4つのパートをプリセットとして保存、ロードできます。
それぞれLo Note・Hi Noteを設定して、キー範囲を調整します。オレンジの範囲をドラッグすることでも調整可能です。Lo Vel・Hi Velからベロシティ範囲も設定できます。
上部フェーダーマークからそれぞれの音量やパン、ミュート、ソロ(ヘッドホンマーク)があります。これは右上フェーダーマークのパラメータと共通しています。
アルペジエーターパネル
各パートには、専用のアルペジエーターが用意されています。右上のアルペジエーターアイコンをクリックすると、アルペジエーターパネルにアクセスできます。
左上にプリセット、真ん中上部には以下のパラメータがあります。
Latch:ノートを離してもアルペジエーターが鳴り続けます。
再生ボタン:アルペジエーターをはしらせます。
Clear:アルペジエーターの設定をクリアします。
オレンジのバーがベロシティになり、上部数字はピッチを変更、下部のステップ番号をクリックするとステップをオフにできます。さらに下にある3つの点はコード(和音)を演奏するステップになります。ステップの左右両端はドラッグして伸ばすことが可能で、それにより長さを設定できます。一番下のバーはドラッグすることでステップ数を設定できます。
右上には以下のパラメータがあります。
Up:アルペジオは最も低い音から最も高い音まで演奏されます。
Down:アルペジオは最も高い音から最も低い音まで演奏されます。
Up/Down:アルペジオは、最も低い音から最も高い音まで上下に演奏されます。
Down/Up:アルペジオは、最も高い音から最も低い音へと上下に演奏されます。
Random:ランダムに演奏されます。
As Played:ノートはトリガーされた順に演奏されます。
Chord:現在のパターンのプログラムされたリズムに合わせて、ホールドされているすべての音が一度に演奏されます。通常は個々のステップをコードに設定することができますが、このモードでは、すべてのステップが自動的にコードステップになり、編集することはできません。
Rate:各ステップの時間値を決定します。
Octave:同じパターンをOctave値に基づいてオクターブ上の音で再生します。1〜 4までの値を選択できます。
続いて下部には以下のノブがあります。
Velocity:Steps(ステップのベロシティ)、Notes(ノートのベロシティ)どちらに傾けるかパーセンテージで調整可能です。
Length:このパラメータでは、アルペジオのすべてのイベントのデュレーションを短くしたり、長くしたりすることができます。
Swing:スウィングさせるパーセンテージを調整できます。
SYNC / BPM:アルペジエーターは、内部のBPMまたは外部のホストテンポに同期させることができます。Internalは隣のBPM設定に同期し、ExternalはDAWのテンポなど外部のテンポに同期します。
Trigger
トリガーモードでは、入力されたMIDIノートをリアルタイムでクオンタイズすることができます。ドロップダウンメニューには4つのトリガーモードがあります。
Now:MIDIノートの再生はすぐに行われます。
1/16:入力されたMIDIノートの再生を次の16分音符まで遅らせます。
Beat:次の全拍または4分音符まで再生を遅らせます。
Bar:次の小節が始まるまで再生を遅らせます。
下部のピアノロールにあるオレンジの範囲はドラッグして調整でき、アルペジエーターの適応範囲を設定できます。
まとめ
Syntronikは扱いやすいシンセサイザーバンドルですが、ライバルも多い音源です。
ただし、他の音源よりセール価格でかなり安く手に入る場合があったり、一部無料配布されたりするのでチェックしておきましょう。
この記事が参考になれば幸いです。