ついにきましたOzone 9!DTMer御用達のマスタリングツールといえばOzoneです。
Ozone8からAI機能が搭載されたことで、初心者から上級者まで、より広いニーズに対応できるプラグインとなりました。
プラグインの中でも、今注目度No.1と言えるのではないでしょうか。
この記事ではOzone 9をレビュー。AI機能やエフェクトごとの解説や使い方も!
ぜひ、参考にしてください。
最新バージョンOzone 10に関する記事は以下をご覧ください。

目次
- 1. iZotope「Ozone 9」とは?
- 2. AI機能Master Assistant(マスターアシスタント)が進化、使い方も解説!
- 3. iZotope製品のインストール・アクティベーション方法
- 4. 各エフェクト紹介と使い方を解説!
- 5. Ozone 9 Elements / Standard / Advancedの違いを比較!どれを買うべき?
- 6. おすすめの買い方・購入前に知っておくべき注意点
- 7. Ozone 9に関するセール情報
- 8. Ozone 9.1アップデート更新点
- 9. 口コミ・評判を紹介!
- 10. Ozone 10が9月13日発売!Ozone 9との違いは?
- まとめ
1. iZotope「Ozone 9」とは?
Ozone 9は、iZotopeが開発するマスター用のプラグインエフェクトです。
DAWのマスターにさして2Mixの音圧等を調整します。
作曲ソフトDAWの拡張機能AU、AAX、VST2、VST3プラグインとして利用できます。
Elements、Standard、Advancedの3種類があり、Standard以上でスタンドアローン(DAWなしでアプリとして立ち上がること)も可能でその場合はファイルを読み込み処理します。
Ozoneは8からAI機能が搭載されて、より広いニーズに対応できるようになりました。
AI機能搭載で初心者の味方でありつつ、その質の高さから数多くのプロも利用するエフェクトです。
マスター用とされますが、Advancedバージョンでは、別々のエフェクトとして利用できるので、トラックにも十分使えます。
<Ozone 9の概要>
開発会社 | iZotope |
操作画面 | ![]() |
価格(定価) | Ozone Elements 129ドル Ozone 9 Standard 249ドル Ozone 9 Advanced 499ドル |
主なエフェクト数 | 14種類 |
AI機能 | あり |
発売日 | 2019年10月3日 |
Ozoneを含む主なパッケージ
時期によってパッケージが追加・廃止されたり、販売店独自のバンドルも存在する場合があります。人気のバンドルTonal Balance Bundleは、新しくAI機能搭載リバーブNeoverbが追加されたMix & Master Bundle Advancedとして販売されています。
※販売店によって旧バンドルの取り扱いがある場合があります。
表は横にスクロールできます▼
パッケージ | Mix & Master Bundle Advanced | Tonal Balance Bundle | Music Assistant Bundle | Music Production Suite 5 | Everything Bundle | Elements Suite | Mix & Master Bundle Standard |
主な収録内容 | Ozone 9 Advanced Neutron 4 Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) Tonal Balance Control 2 Neoverb | Ozone 9 Advanced Neutron 3 Advanced Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) Tonal Balance Control 2 | Ozone 9 Standard Neutron 3 Standard Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) RX 8 Standard Tonal Balance Control 2 | Neutron 4 Symphony 3D Stratus 3D Brainworx bx_boom! Brainworx bx_cleansweep Pro Brainworx bx_delay 2500 Brainworx bx_refinement Brainworx bx_saturator V2 Brainworx bx_subsynth Ozone 9 Advanced RX 9 Standard Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) Neoverb Vocal Synth 2 Insight 2 Tonal Balance Control 2 | Ozone 9 Advanced Neutron 4 Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) RX 9 Advanced Dialogue Match RX Loudness Control VocalSynth 2 Iris 2 Trash 2+Expansions Insight 2 BreakTewaker+Expanded Stutter Edit DDLY Dynamic Delay Mobius Filter Exponential Audio Stratus 3D Exponential Audio Symphony 3D Tonal Balance Control 2 Neoverb Brainworx bx_boom! Brainworx bx_cleansweep Pro Brainworx bx_delay 2500 Brainworx bx_refinement Brainworx bx_saturator V2 Brainworx bx_subsynth | Ozone Elements Neutron Elements Nectar Elements RX Elements | Ozone 9 Standard Neutron 4 |
価格(定価) | 699ドル | 699ドル | 499ドル | 999ドル | 2,499ドル | 199ドル | 399ドル |
- DTM初心者(初心者でなくてもマストバイ!)
- 時短したい
- 音圧が出せない
▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Mix & Master Bundle 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Music Production Suite 5.1 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Everything Bundle 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
Ozone 10はSplice Pluginsにて月額払いでも利用可能です。Splice Pluginsに関する詳しい記事はこちらをご覧ください。Splice Pluginsは通常の月額払いと違い、支払いの義務はなくいつでも停止することが可能です。

(追記)サブスクリプション開始
iZotope公式のサブスクリプションサービスが新たに開始されました。全てのソフトウェアは常に最新版のものになりますので、番号ではなくProという名前になっているようです。
プラグインのサブスクリプションに関する詳しい記事は以下をご覧ください。

- Neutron Pro
- Nectar Pro
- Vocalsynth Pro
- Ozone Pro
- RX Pro for Music
- Neoverb Pro
- Insight Pro
- Tonal Balance Control Pro
- Relay
- Visual Mixer
- Melodyne 5 Essential

2. AI機能Master Assistant(マスターアシスタント)が進化、使い方も解説!
以前のOzone 8同様、Ozone 9にもAI(人工知能)機能「Master Assistant (マスターアシスタント)」が搭載されています。
この機能により初心者でも簡単に2Mixを調整でき、大幅な時短にもなります。
AI(人工知能)機能「Master Assistant (マスターアシスタント)」を利用すれば下記のようなメリットが、
- 初心者の味方
- 瞬時に2Mixを調整でき、時短になる
- 好みの楽曲と同じようなバランス、音圧にできる
基本的に音圧やバランスのとれた音源を作ろうとすると初心者の方はプロに比べて迫力のない音になってしまうでしょう。しかし、この機能を利用すれば一瞬で音圧のある2Mixが完了するので、初心者には大変ありがたい機能となっています。
しかし、頼り過ぎてもいけません、AIによるマスタリングは決まったエフェクトしかかからないため不十分な点もあります。
「Master Assistant (マスターアシスタント)」でマスタリングを学びながら、最後は自らの手で行うことも大事です。
※AI機能はあくまで「アシスタント」とされています。時短してパパッと聞かせる音源には便利ですが、iZotope公式では基本的にアシストしてもらう使い方が推奨されています。
Ozone 9ではそんなMaster Assistant(マスターアシスタント)がさらに進化しました!
進化した点は主に以下です。
- Vintageモジュールによる処理が可能
- ストリーミング設定でも音圧の強度が選べる
どのように進化したのか使い方とともにご紹介します。
Ozone 9を起動した後、上部「Master Assistant」を選択し、主に3つのステップを設定します。
STEP1. 選べるモジュール Modern / Vintage
Ozone 9から2種類のモジュールを選べるようになりました。
Modern
Ozone 8と同様のモードで以下のようにエフェクトされます。
Equalizer→Dynamics(低音の音圧を調整 / OFFの場合あり)→Dynamic EQ→Maximizer
Vintage
Vintageの場合はVintageエフェクトを中心に自動で調整されます。
Equalizer→Vintage EQ→Vintage Comp(OFFの場合あり)→Vintage Limiter→Maximizer
STEP2. 音圧とリファレンス
ManualもしくはReferenceを選択します。
Manual
Ozone 9のマニュアルどおりに調整します。
音圧はLow<Medium<Highと強度が選択できます。
Reference
ファイル(音源)を選択することでそのファイルと同じような処理をします。
以前のOzone 8では起動して右下「Reference」からのみファイルを読み込むことが可能でしたが、Master Assistantの中にもReference読み込みができるようになりわかりやすくなりましたね!
STEP3. ストリーミングかCDを選択
ストリーミングのための音源もしくはCDのための音源か選択します。
CDの方が高い音圧になります。一番高い音圧を得るためには強度をHighにしてCDを選択します。
以前のOzone 8ではCDのみ強度が選べましたが、Ozone 9でストリーミングでもLow<Medium<Highが選択可能になりました。

3. iZotope製品のインストール・アクティベーション方法
iZotope製品のインストール・オーソライズ方法はこちらの記事を参考にしてください。

4. 各エフェクト紹介と使い方を解説!
ここからは、各エフェクトを簡単に紹介、使い方も解説していきます。
Ozone Elementsの使い方など詳しい内容は公式のマニュアルをご覧ください。
別々のエフェクトではない場合は左から右にエフェクトがかかり、+でエフェクトを追加、それぞれオンオフ、プリセット読み込み、ソロ、削除、ドラッグ&ドロップで順番を変えることが可能です。
<エフェクト一覧>
- Equalizer
- Match EQ
- Vintage EQ
- Dynamic EQ
- Dynamics
- Vintage Comp
- Vintage Limiter
- Maximizer
- Exciter
- Vintage Tape
- Imager
- Spectral Shaper
- Low End Focus
- Master Rebalance
Equalizer
イコライザーは左上からスペクトラム画面(初期画面)と全バンド画面(球体マーク)の表示が切りかえれます。
左上からDigital仕様、Analog仕様が選べ、上部真ん中からStereo、Mid/Side別、Left/Right別も変更可能です。
EQのライン上にカーソルをおくと「+」になりクリックしてバンドを足します。通常のイコライザー同様に、上下でゲイン左右で周波数を調整します。
スペクトラム画面の場合、それぞれの番号をクリックすることでバンドの詳細があらわれます。詳細の数値を上下することでも調整できます。
バンド両端の「◯」を左右にドラッグすることでQを調整できます。
DigitalとAnalogで選べるフィルター形状が変わります。
Digital
Bell:Proportional Q、Bell、Band Shelf、Surgical
Low Shelf:Analog、BAxandall、Vintage、Resonant、Surgical
High Shelf:Analog、BAxandall、Vintage、Resonant、Surgical
Lowpass:Flat、Resonant、Brickwall、Surgical
Highpass:Flat、Resonant、Brickwall、Surgical
Analog
Bell:Proportional Q、Bell、Band Shelf
Low Shelf:Analog、BAxandall、Vintage、Resonant
High Shelf:Analog、BAxandall、Vintage、Resonant
Lowpass:Flat、Resonant、Brickwall
Highpass:Flat、Resonant、Brickwall
Digitalの場合のみSurgical(極端に整った形状)が選択可能です。
また、Digitalはバンドを選択し「▶︎」からPhase(位相)を調整できます。
通常は0%で位相ずれなしですが、プリリンギング(アタックが不鮮明になる)が発生するので調整が可能です。
※プリリンギングとは?
位相ずれをなくしたリニアフェイズEQなどで、発生する副作用。アタックが不鮮明になります。
右上設定マークからはSoft Saturation(軽い歪み)やAlto-Solo Filter Qの設定できます。
Alto-Solo Filter Qは、Altキー(Optionキー)を押しながらスペクトラムをクリックすることでEQに影響なく指定の帯域を確認することが可能です。
いちいちEQの設定を変えて確認する必要がないので大変便利です。
Match EQ
実は以前のOzone 8にもこの機能はEqualizer内にありましたが、Ozone 9では別のエフェクトとなりました。
参考とする音源等を再生し、左側の「Capture」を押し「Stop」でキャプチャー終了します。次に変化させたい音源を再生し、右側の「Capture」を押し「Stop」でキャプチャー終了します。すると参考にする音源に近い形にEQがかかります。
SmoothingでEQの凸凹具合を調整し、Amountでゲインが調整できます。
両端の縦線をドラッグして適応させる帯域をキャプチャー後も調整できます。
(補足)Match EQを利用する上での注意!
Smoothingを0にする設定は一見複雑で細かなEQがかかっているように見えますが良い設定ではありません。異なる凹凸の曲を無理やり模していることになります。Smoothingは大きく設定して程良い凹凸にし、自分で修正しましょう。
Vintage EQ
Ozone 8同様おそらくビンテージのEQを代表するPultec EQP-1AとMEQ-5を基に設計されております。上の段がEQP-1A、下の段がMEQ-5のモデルです。
丸くなっている部分や扇状の部分は周波数を表し、その周波数を中心にBOOST、CUTすることが可能です。バンドは全部で6つあります。
Dynamic EQ
EQとコンプレッサーを足したような仕様でただブーストやカットをするだけではなくThreshouldで一定以上オーバーした瞬間のみ抑えることができます。過度に突出するところをおさえる時に特に有効なエフェクトです。
バンドを選択し、「▶︎」を押すことでAttack、Release、Offset(元となるGain)が調整できます。
Auto Scaleはバンドの周波数に応じて自動でAttack、Releaseを決めます。
それぞれのバンド番号上下にある矢印から「▲(Up)」「▼(Down)」2種類が選択できます。
- EQをブーストした場合
Down:ブーストしたdBをデフォルトとし、突出した場合下に抑えられる
Up:0dB(Offset)をデフォルトとし、最大で上のブーストしたdBまで持ち上げられる。
- EQをカットした場合
Down:0dB(Offset)をデフォルトとし、最大で下にカットしたdBまで下げられる。
Up:カットしたdBをデフォルトとし、突出した場合は上に持ち上げられる。
フィルター形状は以下5種類があります。
- Proportional Q
- Bell
- Band Shelf
- Baxandall Bass
- Baxandall Treble
Dynamics
いわゆるマルチバンドコンプと言われるものです。最大4バンドに分けてコンプレッサーをかけることが可能です。
- 上段:左上からクロスオーバー、ゲイン削減トレース表示、検知フィルター
- 下段:右側から一つ一つのバンド(Band ◯)、全バンドの表示(All)
の表示変更ができます。検知フィルターでは、Hipass、Tiltのフィルター設定も可能です。
上部の+で4つまでバンドを追加できます。追加した上部バンドは電源ボタンとソロボタン、バンド左下に削除ボタンがあります。右上のLearnは再生して押すことでバンドの帯域を自動で調整します。(Imager、Exciterも同じ)
右側のAdaptive Releaseはリリースを自動調節、Autoはオートでゲインを調整します。
Bandsは全バンドのコントロールがリンクされます。
Vintage Comp
フィードバックコンプレッサー(出力のレベルを検知する)仕様です。
左上からゲイン削減トレース表示、検知フィルターの表示変更が可能です。検知フィルターは3つのフィルター操作点があります。
モードは
- Sharp
- Balanced
- Smooth
の3種類から選ぶことができます。
Vintage Limiter
こちらもOzone 8とほとんど変わっていませんのでおそらく、Fairchild 670をモデルとしています。
- Analog
- Tube
- Modern
の3種類から音像を選べます。左上からスペクトラムアナライザー、ゲイン削減トレース表示が可能です。
Characterは速0.00〜遅10.00までアタックとリリース時間を調節します。
Maximizer
全部で5つのIRC(インテリジェント・リリース・コントロール)で違和感なくラウドネスを得ることが可能です。
- IRCLL
IRC Iの低レーテンシー版
- IRC I
分析し、トランジェントは速く反応、ベーストーンは緩やかに反応します。
- IRC II
IRC Iと似ていますが、さらにトランジェントを最適化されているため、強めにかけてもシャープでクリアな音像です。
- IRC Ⅲ
最も強いリミッターにも対応可能なバージョン。しかし、CPU負荷が重い。
4種類あり、Clippingが最も強いリミッターに対応可能。
Pumping<Balanced<Crisp<Clipping
- IRC Ⅳ
重なった楽器の音を分析して最適なリミッターをかけます。
Classic:旧Ozoneからあるバージョン
Modern:現代っぽくディテールと清澄性に長けたバージョン
Transient:トランジェントをできる限り保持するバージョン
Stereo Independenceはステレオ独立機能でTransient、Sustainそれぞれ設定できます。
Transient Emphasisはトランジェントを強調したい場合に利用します。
Learn Thresholdは、Targetの値を設定して電源ボタンをクリックし再生すると設定したLUFSの値に合うように変化します。ただし、オンにしたままではThresholdが常に変化しますので調整できれば必ずオフにしましょう。
Exciter
最大4バンドでサチュレーションできるエフェクトです。
- Analog
- Warm
- Retro
- Tape
- Tube
- Triode
- Dual Triode
の7つがあります。
上部の表示は、左上からクロスオーバー表示とポストフィルターがあります。
Oversamplingは設定のサンプリングレートより高い周波数で処理をすることで質を向上させる機能です。
Vintage Tape
Ozone 8同様の仕様なのでおそらくSTUDER A810にインスパイアされ設計されたビンテージテープ。
7.5ips、15ips、30ipsの3つのスピードが設定可能です。
Input Gainを調整することでサチュレーション度合いが調整できます。
Biasはディストーション曲線の形状が変化します。マイナスで高音域がブーストします
Harmonicsで倍音を付け加え、Low、High Emphasisで低音域、高音域を強調します。
Imager
ミックスのステレオ感を調整できるイメージャー。こちらも最大4バンドで調整可能です。
左上からクロスオーバー、ステレオ幅スペクトラム表示、相関性トレース表示の3種類の他に、右にあるベクトルスコープでステレオ感を判断することが可能です。ベクトルスコープも両極サンプル、両極レベル、リサージュの3種類があります。
Ozone 9になりMode Ⅰ、Ⅱの2種類になりました。左下Stereoizeは、ステレオ幅を広げる成分を付加します。
Imagerは無料で手に入れることも可能です。
Spectral Shaper
ボーカルなどの耳につく音をリダクション(削減)するエフェクトです。左上からアクションリージョン、ゲイン削減トレース表示が可能です。
青い部分がエフェクトが反映される帯域です。縦線をドラッグして調整できます。
Low<Medium<Highと強度が選べます。
ここからはOzone 9から新登場したエフェクトです!
Low End Focus
低音域をコントロールできるエフェクトです。
最近の音楽はサブベースなどが流行っていることもあり低音の処理は重要ですので、かなり使えるでしょう。
最大で20Hz〜300Hzまで帯域をドラッグして設定し、Punchy / Smoothの2種類から選択できます。Contrastでパーセンテージを上げるほど締まった強い低音になります。
Punchyだと特に締まった低音になります。
Listenを押してどのように変化したか変化した音を確認しましょう。
Master Rebalance
マスターからボーカル、ベース、ドラムのゲインを上げることができるエフェクト。
これはすごい技術だと思いました。同社のRXでできる音源からボーカルやドラムを抜き出す技術が生かされているなと思いました。
Vocals、Bass、Drumsを選択してGainを上げるだけのシンプルなエフェクトです。
iZotope公式の動画もありますのでこちらも参考にしてください。
5. Ozone 9 Elements / Standard / Advancedの違いを比較!どれを買うべき?
ここからはElements、Standard、Advancedどれが良いか、どれを買うべきなのか解説します。
Ozone 9 Elements、Standard、Advancedの特に重要な違いは以下です。
Elements | Standard | Advanced | |
Dither | ◯ | ||
Codec Preview | ◯ | ||
Match EQ | ◯ | ◯ | |
Master Rebalance | ◯ | ||
Low End Focus | ◯ | ||
Tonal Balance Control 2 | ◯ | ||
Spectral Shaper | ◯ | ||
個別のプラグインになる | △ | ◯ | |
スタンドアローン(DAWなしで起動) | ◯ | ◯ |
これ以外にも違いはありますので詳しくはiZotope公式ページをご覧ください。
結論を先に言いますと買うなら間違いなくAdvanced一択です。
表を見てわかるとおり、AdvancedのみにしかOzone 9の新しいエフェクトLow End Focus、Master Rebalanceがありません。
よく無料配布などされているElementsはEqualizer・Maximizer・Imagerの3つのエフェクトとAIによるマスターアシスタントがついた仕様となります。ただし、それらのエフェクトも機能はフルバージョンではありません。
エフェクト以外にもAdvancedのみに付いている重要な機能が主に以下の3つあります。
Dither (ディザー)
オーディオの量子化ビット数をディザリングしながら効果的に変換する機能です。
ビット深度の変更による劣化を抑えます。
Codec Preview (コーデックプレビュー)
MP3やACCに変換する際にデータ損失を補正する機能です。
Tonal Balance Control 2(トーナルバランスコントロール)
これは最後に、全体のバランスを確かめるためのものですがとても便利です。
マスタリングの際モニター環境や個人の感覚によって間違ったバランスをとってしまいがちです。
トーナルバランスコントロールはそのバランスの修正点がわかります。
トーナルバランスコントロールについてはこちらの「Tonal Balance Control 2を使ってわかったその利便性とは?使い方も解説!」をご覧ください。

6. おすすめの買い方・購入前に知っておくべき注意点
Ozone 9を購入する前に知っておくべき点は次の2点です。
- アップグレード・クロスグレード
- バンドル
アップグレード・クロスグレード
iZotopeの製品を持っているとアップグレード(バージョンをアップする)・クロスグレード(その製品からバージョンアップや他の製品を一緒に安く購入できる)が可能です。
- Upgrade from 〜:〜からアップグレード
- Crossgrade from 〜:〜からクロスグレード
- Crossgrade from any paid iZotope product:iZotopeの有料製品からクロスグレード
例えばOzone 9のElementsを持っている場合は
- Upgrade、Crossgrade from Elements:Elementsからアップグレード・クロスグレード
- Crossgrade from any paid iZotope product:iZotopeの有料製品からクロスグレード
が購入可能となります。
バンドル
Ozone 9 Advancedを購入する場合、単体で買うよりお得なパッケージがあります。
特におすすめなパッケージがMix & Master Bundle AdvancedもしくはMusic Production Suite 5.1です。
人気のバンドルTonal Balance Bundleは、新しくAI機能搭載リバーブNeoverbが追加されたMix & Master Bundle Advancedとして販売されています。
※販売店によって旧バンドルの取り扱いがある場合があります。
収録内容:(Ozone 9 Advanced / Neutron 3 Advanced / Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) / Tonal Balance Control 2)
価格(定価):699ドル
収録内容:(Ozone 10 Advanced / Neutron 4 / Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) / Tonal Balance Control 2 / Neoverb)
価格(定価):699ドル
収録内容:(Neutron 4 / Symphony 3D / Stratus 3D / Brainworx bx_boom! / Brainworx bx_cleansweep Pro / Brainworx bx_delay 2500 / Brainworx bx_refinement / Brainworx bx_saturator V2 / Brainworx bx_subsynth / Ozone 10 Advanced / RX 10 Standard / Nectar 3 Plus (w/ Melodyne Essential) / Neoverb / Vocal Synth 2 / Insight 2 / Tonal Balance Control 2)
価格(定価):999ドル


特にAI機能搭載自動でトラックメイクできるNeutron 4やAI機能搭載ボーカル用エフェクトNectar 3を持っていない方は一緒に手に入れるべきでしょう。
これら二つを組み合わせクロスグレード+パッケージで買うのが一番お得になります。
Neutron 4やNectar 3などに関する記事はこちらをご覧ください。



▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Mix & Master Bundle 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Music Production Suite 5.1 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Everything Bundle 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
7. Ozone 9に関するセール情報
iZotope製品はブラックフライデーのみならず頻繁にセールをおこないます。
およそ50%OFF〜ものによっては90%OFFをこえるものもあります。
特に時期によって限定で販売されるパッケージ品
- Black Friday Bundle
- Music Maker’s Bundle
- Holiday Bundle
- 初めてのiZotopeセット
などは割引率が高いの場合が多いです。
※これらのパッケージはセール期間が終わると販売しません。
また、Elementsの場合は無料配布される場合があり、Ozone 8、9ともにElementsは期間限定で無料配布されています。
最新のセール情報はこちらの記事をご覧ください。



8. Ozone 9.1アップデート更新点
2020年3月Ozone 9が9.1にアップデートされました。主な更新点は以下の2つです。
Phase Response / Phase Delay / Group Delayの表示
EQでの位相レスポンス、ディレイの表示が復活しました。EQをかけた際の位相ずれを可視化できます。
これは以前のOzoneであった機能ですが、なぜOzone 9で無くしたのか疑問に思っていたので搭載されて良かったです。
Master Rebalance±1dB追加
Master Rebalanceがさらに1dB追加され±9dBの幅になりました。より極端な楽器分離が可能になりました。
大きなアップデートは以上の2点で、他にもMac OS Catalinaへの対応や、数値をドラッグすることで調整できる機能などがあります。詳しくは上記にあるiZotopeさん公式の動画をご覧ください。
9. 口コミ・評判を紹介!
定番のマスター用ソフトウェアですので、言わずもがな評価は高いと思いますが口コミ・評判をまとめてみました。
やはり予想通りの高評価で、悪い評判は特に見つかりませんでした。
Izotope社のOZONE9!!
届きました!!!(´。✪ω✪。`)
操作簡単なのにマスタリングのクオリティ高すぎる…
買ってよかった…( ;꒳; )
MIXのクオリティ上がります!
でも価格は変わりません!!
MIX依頼お待ちしております!!!
今更ながらOzone 9のダイナミックEQ使いやすいな
(´・ω・`)
とりあえずiZotope Ozone 9 Advancedを入れておけばエフェクトは安心な感じする。インストール楽だし。
引用:Twitter
10. Ozone 10が9月13日発売!Ozone 9との違いは?
Ozone 10が、2022年9月13日にリリースしました!
Ozone 10の仕様・アップデート点
Ozone 10と9の違いは何なのか?何が変わったのか?新機能や改良された機能をご紹介します。
Advancedのみの新機能
- 新エフェクトStabilizer Module:ミックスをクリアで自然なトーンにダイナミックにシェイプしたり、問題のあるレゾナンスを抑え、ハーシュネスを取り除き、トランジェントをスムーズにしてリスニング環境の変換を改善します。
- 新エフェクトImpact Module:4つのスライダーで異なる周波数帯域をコントロールし、ミックスに生命を吹き込み、パンチとダイナミックなスペースを追加したり、トラックを接着して厚みのあるサウンドに仕上げることができます。
Standard・Advancedの新機能
- AI機能Improved Master Assistant:マスターアシスタントがさらに進化しました。音色、ダイナミクス、幅の画期的なマッチング技術により、信頼できるリファレンスファイルや今日のヒット曲のサウンドに合わせることができます。また、トーン・バランス・カーブにより、簡単に測定することができます。
- Magnify Soft Clip:マキシマイザーモジュールの新しい設定により、忠実にオーディオを維持しながらラウドネスを高めることができます。
- Recover Sides:ステレオ情報をモノラルで維持し、問題のある周波数を絞り込む際に深みとパワーを維持することができます。
Apple siliconのネイティブサポート、インターフェイスのルック&フィールの一新など、その他の機能も充実しています。
まとめ
Ozoneシリーズは初心者からプロまで利用するマスタリングツールです。
DTMerなら間違いなく持っていた方が良いですが、購入する場合はAdvanced一択です。
また、クロスグレード+パッケージで購入する方法が一番お得になります。
この記事が参考になれば幸いです。
▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Splice Plugins(月額払い) ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式
iZotope Mix & Master Bundle 一覧 ▶︎Plugin Boutique ▶︎PluginFox ▶︎ADSR Sounds ▶︎SONICWIRE ▶︎Best Service ▶︎サウンドハウス ▶︎MIオンラインストア ▶︎楽天 ▶︎Amazon ▶︎Rock oN ▶︎公式